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序
3.見るんじゃなかったと後悔する…
しおりを挟む◯月×日
今日から推しを探す事にする!
噂には上がっている…
運動神経抜群で容姿端麗、頭脳明晰の三拍子揃った優良物件であり、嫁候補のハートを次々に奪っていくタラシらしい。
しかも、その上ケンカは無敵…
俺が知っている推しと違う!
俺の知ってる推しは陰はあるけどタラシじゃない!
確認しないと…
良いよね…まだ、本編には入ってないんだし…
主人公居ないし…良いよね…良いって事にする!
◯月△日
案外近くに推しがいた…
他のクラスばかりに気を取られて損した!
幼い顔立ちだが、推しに間違いない!
しかも、同じクラス…
席は窓際の1番後ろ…テンプレだ!
不良系は大体、窓際の1番後ろの席になる。
不良じゃないんだけどね!
何で気づかなかった!
いや、確かに俺は扉側の前から3番目…真ん中だけどさ…
クラス替えで同じになっていた事に驚きを感じている。
もう、3週間は経っているのに…クソ…
◯月◯日
あ~、推しがしゅてき過ぎる。
俺もせめて『純血の狼族』に生まれたかった!
そうすれば…少しは可能性があったかもしれないのに…
『混血の狐族』の長男だもんな…
しかも、お助けキャラ…無いわ~
主人公なんて助けたくないんだけど…
あんな自己中なトラブルメーカー絶対に関わりたくないね!
それにしても―…何で真ん中の席なんだ!
せめて後ろから推しを堪能したい!
あまり振り返ってると周りに怪しまれる…
同じクラスなのに!最悪!
◯月□日
やべぇ…
窓際で読書している姿が最高級の芸術品にしか見えないんだけど!
何、あの綺麗な指…舐め回したいんだけど…
いや、寧ろ抱かれたい!あの指で触れてほしい…
横顔、ご馳走さまです。
前世、同性愛者だったからなぁ…
この世界は生きやすいや…
推しが好きになってくれたらな~
◯月◇日
毎日、昼になると足早に教室から出ていく…
ずっと不思議に思ってた。
今日は弁当を片手に後をつける事にした…
以外とバレないものだ…
早くそうしておけば良かった。
向かったのは裏庭…木陰に座って溜め息混じりに弁当を広げ始めている。
何、その色っぽい溜め息…周りの視線に疲れてるの?
癒してあげたいんだけど…いろんな意味で…
◯月▲日
容姿端麗、運動神経抜群、頭脳明晰っていうのは本当だった。これは公式設定と同じだ。
ただ、公式設定と違って饒舌で柔らかい笑みを浮かべる事は一切ない…何で?
無口、無表情、無愛想の三拍子揃っちゃってるんだけど…
いや、これはこれでアリだ…凄くイイ…クる。
寧ろこっちの方が好みだけど!
本編前だから?
名前、呼んでくれないかな~
もう、その声だけで何発かヌける自信あるね。
この前なんて指を見ただけなのに、その日は触られるのを想像して3回?4回?くらいはシたな…
◯月■日
さらに分かった事に双子の兄とはあまり仲良くないみたい。
まぁ、普通に攻略対象だからね兄の方は…
確かに運動神経抜群で容姿端麗、頭も普通に良いけど、凄く自信過剰で自分勝手なんだよね…俺はムリ。
性格が顔に出てる感じって言えば良いのかなぁ…
まぁ、俺は推し以外には興味ないからな~
しかも、現段階では双子の弟であるウィル様を目の敵にしている節がある…俺からすれば何様だよって感じ…
本編ではそれなりに仲良かったはずなんだけど?
本編前だから?
ウィル様は精悍な顔立ちなので、無表情で無愛想な今のウィル様は近寄り難い雰囲気がある。
寧ろ、その方が俺は好み…凄く魅力的に見える。いや、普段も魅力の塊なんだけどね。
最終的には主人公君に目をつけられちゃうかもしれないね…
その時は本編のウィル様になってるのかな?
出現率が低い人気NO.1の隠しキャラであるウィル様だから仕方ないとは思う…
主人公には悪いけど、通常の攻略対象とくっついてほしい…
◯月◆日
俺がウィル様の周りを彷徨いている事が面倒な奴らにバレた。
本人には気づかれていないのに!
ケチつけるなら俺がお近づきになってからにしてもらいたい!
荒れた心も推しを見れば落ち着くのさ…
はぁ…同じベッドに入っていろいろしたいなぁ…
てか、シてほしい…
◯月●日
地味な嫌がらせを受けるようになった…
「暇人が…嫌ならお前らもすれば良いじゃん…根性なし」
なんて言って、鼻で笑ったら叩かれたんだけど…
俺はお前らじゃなくて、推しのウィル様を見たいの!
邪魔すんなよ、カスが!
しかし、相変わらずのご尊顔…尊い!
寝顔、ご馳走さまです。
思わず写メってしまったが…起きなくて良かった!
遠目だったのが恨めしい…
これを見て今日は自分を慰める事にする!
はぁ…推しと番いたい…
×月△日
取り敢えず、ケンカで負かした…二度と邪魔すんな!
推しは今日も尊い…
今日はレアなものも見られた…
昼の裏庭にて…
「友だちほしい」なんて呟いてるの!
今すぐ飛び出して友だちに立候補したいくらいだったわ!
あのしょんぼりとした雰囲気…俺にしか分からないとみたね!
可愛さも兼ね備えてるとか反則っすわ…
ヤバッ…涎でた。
×月◯日
どうやら推し―…ウィル様はコミュ障のようだ。
ただ、口下手なだけで雰囲気で言葉を語ってくる…みたいな感じ…
皆、ウィル様とお近づきになりたいと思ってるの、本人は知らないんだろうな…
まぁ、俺もその1人なんだけど…
いや、でも生声とか間近で聞いてみろ…耳が孕むね…
想像妊娠とかも余裕でできる気がしてきた。
近くに居るだけで鼻血が出て、綺麗なそのご尊顔や服に返り血を浴びせてしまうかもしれない!
そして、ドン引きされてオワルんだ…
ヤバい…想像しただけで涙が…
×月◇日
『混血の狐』…俺と同族な奴らが『混血の熊族』の奴らに接触したようだ…嫌な予感しかしないんだけど…
あいつらヤリチンで有名なんだよ…
推し以外どうでも良いから忘れてたけど…
『混血の熊族』の頂点に立ってるのも攻略対象の1人だ…
うげぇ…アイツも結構なクソじゃん…
主人公君とヤっててって感じ~
★
ヤバいノートはそこで終わっていた。凄く見てはいけない物だったように思う。
『推し』という単語にさっきの少年の顔が過った…
十中八九、彼ので間違いないと思う。
*
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