アルファな彼とオメガな僕。

スメラギ

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Main Story〜アルファな彼とオメガな僕。〜

75*

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 何事もなく平穏な日々を過ごした数日後…崇陽はプロジェクトの一環として協同開発していた新薬が見事に完成し、世間に公表されて、かなり注目された…

 副作用の無い避妊薬。安全性も優れている。人体に悪影響も無く、発情期の時にオメガが飲むもので、ナカに出されても100%避妊してくれるものらしい…

 ちなみに全て立証済みで報告書も提出されている。

 改良していけば、アルファの勝手な都合で一方的に番を解消されたオメガが発狂せず、長生きできるようになる新薬が作れるだろうと発表したため、世間の期待はさらに高まったと言えよう…

 詰まりに詰まっていたスケジュールから漸く解放されたのか…崇陽は疲れ切った雰囲気を醸し出していた。
 お互いにお風呂へ入った後、崇陽は僕の膝枕で微睡んでいる。
 その崇陽に頭を優しく撫でながら「お疲れ様」と一緒に「お祝いしようね」と伝えれば…

 何故かグルンと視界が反転し、瞬きをしている間に僕はソファーへと押し倒されており、崇陽を見上げる体勢になっていた…
 疲れ切っているはずの崇陽に押し倒されてしまっている僕は困惑した。

 崇陽を見ると目が合う。
 その獲物を狩るような目にゾクリと恐怖ではないナニかが背筋を走った。

 「た、かあき?」
 「ねぎらってくれるんだろう?」
 「えっ?いや、お祝い…」
 「どうせなら薬の効果でも体験してみるか?」
 「あっ…いや、待って」
 「安心しろ…コレは人間のオメガ用・・・・・・・であり、お前に合わせて処方されている。」
 「そういう意味じゃー…んっ!!」

 珍しく話がかみ合わず、しかも、話を聞いてくれない崇陽はカプセルの錠剤を僕の口に突っ込むと言葉をあげるよりも先に口移しで水を飲まして例の薬を強制的に飲み込ませた。

 久し振りに感じる崇陽の熱に身体の最奥が熱を持ち疼き始める…僕のフェロモンの変化を感じ取ったのか…
 悪戯に触っていた崇陽は触り方を性的な触り方へと変えた。

 「ン…ぁ…」

 その感覚に身体が思いの外、強く反応した。キスは毎日しているが…性的に触れられるのは久し振りだから仕方ないと思いたい。

 胸の頂きを指の腹で捏ねられた瞬間、押し殺していた声が少し大きくなる。
 それに気を良くしたのか崇陽は満足げに頷くと、手を下へと滑らせていく…

 「可愛い顔…」そう言って愛おしげに僕の頬を空いている手で撫でる。その表情に子宮がキュンと疼いたのが分かった。
 
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