鬼の花嫁

スメラギ

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鬼の花嫁―短編―

これは夢か現実か…*―いつきside―

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 普段と変わらず、朝起きてご飯を食べて他愛ない話をして四六時中一緒に居て、夜も普通に過ごして仲良く寝付いた頃に事件は起きた…

 身体を軽く揺すられる感覚と、僕を呼ぶ声がした。数回呼ばれると段々と意識が浮上してくる。

 「いつき、起きてくれると助かるんだが…」という違和感のある紅輝の声に意識が浮上した。

 「誰?」

 目を開けると、幼い顔をした美少年が横に座っている。「誰っ!?」と聞くと傷ついたような顔をした。
 罪悪感が半端ない…

 「もしかして―…紅輝?」
 「もしかしなくてもそうだ。」

 何か寝て起きたら身体に違和感があって、取り敢えずトイレに行ったらしい…そして、トイレの扉の取っ手に手を伸ばしてフリーズしたようだ。
 どうしたものかと考えて、何も知らない僕が起きたときに驚かないように念のため僕を起こしたみたいだ…

 いや、もう十分驚いたけど…

 「何か変な物とか食べたりしてない?」なんて言いつつどさくさに紛れて紅輝の顔などを撫で回しているが…相変わらず僕には寛容かんようなようで、苦笑いを浮かべつつしたいようにさせてくれる。
 「してない。」
 「だよね。」

 「食べたものはいつきと同じものだろう?」いつきも知っているだろうという紅輝の言葉に「うん。」と返事をした。

 2人してどうするかウンウン考えていると―…紅輝がすごーく嫌そうな顔をして「翼を呼ぶか…」と呟いた。



 「ふむ。鬼の風邪みたいなものだろう」という翼らしくない何とも適当な診断だった。
 風邪薬を処方して帰ってしまった。

 「アイツ…大丈夫かよ」と僕の心を代弁してくれた紅輝は至極落ち着いており、ソファーの背凭せもたれに身を預けて茶を啜っている。

 態度や口調などは普段の紅輝だけど、やはり声音や姿に違和感がある。
 普段より高めの声音に、僕と殆んど変わらない背丈…僕の方が少し高いようだ…

 取り敢えず、隣に座っているが…何だか落ち着かない何だか新鮮な気持ちが生まれる…
 自分だけがソワソワとしている最中、紅輝がいきなり立ち上がった。

 「俺、今日は今から自室に閉じ籠るわ…何かあったら俺じゃなくて、庇護鬼を呼べ」そう言って扉へ向かおうとした紅輝の腕を掴んだ。
 こういう時に火事場の馬鹿力的な感じで動けるんだから凄いと思う…

 「っ…」
 「紅輝?何で?体調悪いの?」僕は大丈夫だから寝室に行こうと言って掴んだ腕を引っ張ると紅輝が息を飲んだのがわかった。

 「紅輝?」
 「ダメだ。いつき、離せ…っ…」

 いつもと違う紅輝の態度に僕にも焦りが生まれる…

 「どうしちゃったの?」
 「すまない…そんな悲しい顔をしないで欲しい」と言いながら僕の頭を優しく撫でているが触り方が凄くぎこちない…
 そして、深く呼吸をして僕は紅輝の方に引き寄せられた。

 「紅輝?」
 「頼む…掴んでいる手を離してくれ…」

 という紅輝に凄く悲しくなって離すものかと抱き締めた時だった…
 「身体が熱い」と紅輝が囁いたのは…

 その声音は凄く苦しそうで、そうとう熱が高いんだと驚き慌てて熱を測ろうと顔を上げた瞬間に視界が反転し、熱を持った紅輝の唇に口を塞がれた。

 「んっ…んんっ…はぁっ…」そんな事している場合じゃないでしょ!という意味を込めて紅輝の肩を叩くが、全く動じなかった。
 「いつき…すまない…止まれそうにない」そう言った紅輝は僕の服の中を既にまさぐり始めており、情け容赦なく僕のイイ場所を攻め立ててくる。

 「ぁ…んっ…だ、だめっ…こぉき!だめぇっ…やぁん!」

 何の躊躇ためらいもなく僕のズボンを脱がし、着ている衣類を剥ぎ取って飛ばしていく紅輝に普段の余裕が無い事がわかった。

 「こぉき!こぉきぃ…ぁあっ!ま、まってぇえ!」

 既にグチョグチョに濡れそぼった僕の恥部は紅輝の指を難なく迎え入れ締め付けている。
 一本だった指はもう何本入っているのかもわからないくらい僕の思考も既に快楽に負け始めており、落ちるのも秒読みだった。

 「ひぅっ…ぁあっ…んっ…こ、きぃ…ぁあっ!だ、だめぇっ…いくぅ…ぁ…あっ、あっ!?んっ、ひゃぁあー!」

 どうにかして快楽を逃がそうと首を横に振り乱しているが、全く意味がなく…導かれるままにイってしまった。

 「ぁ…あぁ…っ…やぁあっ…」

 ガクガクと痙攣している僕に追い討ちをかけるかのように紅輝は熱いソレを穿ってきた。

 衝撃で透明な体液を撒き散らし、なおも盛大にイった僕に紅輝を止める余裕なんて最早なく、必死にしがみついて紅輝が満足するまでイキ狂った。

 鬼は特別なのだろうか…他を知らないので比べようもないが…
 紅輝のソレは既に少年のソレではないモノだと霞がかった頭のとこかで思ったのだった…

 





 「いつき、起きてくれると助かるんだが…」という紅輝の言葉と共に身体を軽く揺すられる感覚に意識が浮上した。

 デジャヴを感じつつ目を開けると見慣れた天井と、幼くない紅輝の凄く困ったような顔が視界に飛び込んできた。

 「こぉき?」
 「………」

 紅輝は無言で天井を仰ぎ見て、深く息を着くと僕を再び見下ろす。

 「大丈夫か?」

 それは何を意味しているのか分からず首を傾げると、微かに身動ぎ気まずそうな顔をしている紅輝が先程よりも鮮明に写る。

 そして、下半身に何とも形容し難い感覚がある。
 滑りと張り付いた不快感…
 極めつけに濡れているのだ…微かに股を擦り合わせると秘部からクチュリと音がする…
 恐らく紅輝にその音は聞こえているだろう。赤らんだ視線が微かに游いだのが見てとれた。

 お互いに無言で見つめ合ってしまった…

 数秒後に僕は恥ずかしさのあまり泣きそうになり、布団に潜ろうとしたが紅輝がソレを許す筈もなく…紅輝の膝の上に跨がる体勢になってしまった。

 そして、理解する…アレは夢だったのだと…
 初めて夢精したのだと…恥ずかしすぎて消えてしまいたくなっていると、紅輝の手が僕のズボンにかかった。

 「いつき…すまない…止まれそうにない…」なんて、ついさっき聞いたような台詞を吐くと、これまた情け容赦なく素っ裸にされた僕はさっきの夢のように押し倒され、攻め立てられたのだった。

 理性が完全に飛んでしまった僕はここまでしか記憶がなかった…




 「ひゃぁあっ…こぉき!」
 「…悪戯するだけで済まそうと思っていたのに…いつき…お前があんな声で俺を呼ぶから…」
 「んっ…んんっ…はぁっ…な、なにぃ?」
 「何でもない…こんなはずじゃなかったのに…」
 「やぁあっ…こぉき?」
 「何でもない…っ…挿れるぞ…」
 「んっ…いれてぇ…おく、おくがいいのぉ…やぁんっ…」
 「あ、あんまり煽るな…くっ…」
 「ぁあっ!はいってりゅっ…んんっ…もっとぉ…こぉき、もっとぉ!」
 「……っ…ヤバいな…」
 「ぁあっ!いく、のぉ!そこぉお!!…あっ、ぁあっ!」
 「っ…あ、あんまり締め付けるな…」
 「こぉき!こぉき!っ…だめぇっ…いくぅ!ぁあっ、あっ、あっ!…ひっ…やぁあー!」
 「はぁっ…くっ…出る…」
 「こぉき、しゅき~」
 「っ…」
 「ぁんっ…かたくなったぁ…んんっ…」
 「…いつき悪いが―…もう少し付き合ってもらうぞ…」
 「ぁあっ!!」

 
 
*end*
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