可笑しくなった親友と距離を置いたら、いろいろすっ飛ばして急展開した後に隣の席の子と急接近した俺の話

本編

(７)天使が可笑しくなったから推しと急接近したー真SIDEー

　
　前世の記憶を持ってこの世界におぎゃーと生まれた。死因は恋人に刺されて死んだ。同性と付き合っていたんだけど…浮気を言及したら逆上されて刺されたんだよね。そんで、気がついたら生まれたての赤ちゃんになってた。

　何も知らず、すくすくと育っていたんだけど…中学生の時に入試案内の冊子を見てこの学園の名前を見つけた瞬間に戦慄した。震えた。前世でハマっていたあの世界で見た名前だったからね！

　だってそれまで あのゲームの世界・・・・・・・・に転生してるなんて気づかなかったし、知らなかったし…

　知ってからの俺の行動は早かった。推しに会いたい！それだけだった。

　しこたま勉強をして念願の学園へ入学すると目の前には秘密の花園…アレは興奮した。凄く興奮した。鼻血を出して保健室で寝ていたのが懐かしい…

　しかし、あの姫と王子制度がなかったので…多分、ここはゲームに限りなく近い世界ではあるが、ゲームその物の世界ではないと思う。
　これならワンチャン推しに近づけるんじゃ…という卑しい心には蓋をしておく。

☆

　寮の同室がデフォルト名の主人公である事を知った時には興奮しすぎて次の日、寝不足プラス貧血で倒れて担架で運ばれた事もあるくらいだ。
　しかも、主人公君が ココ同室にいるという事は俺の推しが主人公君を迎えに来るんだよ！

　さらに主人公君がマジで可愛いんだって！俺じゃなかったらヤられてるよ！コレ本当だからね！
　「 古賀こが君。おはよう」って満面の笑みで俺に挨拶してくれる姿は正しく天使そのものだった。あ、ちなみに俺の名前は 古賀こが 真まことね。

　眼福の一言に尽きたねあれは…

　やっぱりというべきか…俺の推しである 鷹里親之たかざとちかゆき様は原作及びゲーム通りで、安定の主人公君一筋で他の人は眼中に無いっぽい。

　俺の事なんてそこら辺の石ころくらいにしか認識してないと思う。

　親之様は親衛隊自体も望んでいないから生徒会のメンバーみたいに親衛隊の規模が拡大しない内に解散させていた。主人公君に万が一、危害が及ばないように配慮していたのだと思う。

　流石、イケメン！大好き！尊い！

　付き合ってなんて贅沢言わない！だって俺、原作にもゲームにも出なかったモブキャラなんだもん！絶対に結ばれないじゃん？チャンスがあればお近づきになりたいけどさ～

　ゲームの流れを壊すわけにもいかないじゃん…なんて思っていた事もありました。

　しかし、現実は思っていた方向とは別の方へ向かっている。

　主人公君が頭をぶつけてから奇行に走り始めた。主人公君が頭をぶつけて倒れた時に颯爽と現れたのは俺の中ではメインヒーローよりメインヒーローな親之様！お姫様だっこで保健室へ連れていくさまは、正に王子様だったね！

　それは 主人公君彼の中で天使が死んだ瞬間だったようだ。次の日からの言動と行動がヤバかった。生徒会の近辺を 彷徨うろつき、終いにはあのクールで美人な副会長に体当たりを食らわし、生徒会長の逆燐に触れた。

　アレは不意にぶつかるというより体当たりだったね…勢いが凄かった。

　主人公君は知らないみたいだ…生徒会長と副会長が恋人同士である事を！！シナリオでは二人ともフリーだもんね！

　俺たちが生きる世界での二人は相思相愛なのだよ。主人公君…

　見た感じ主人公君は転生か憑依かをしているみたいだ。しかも、前世の記憶持ち。ゲームの世界だと信じて疑わない姿はある意味尊敬ものだ。全部空振ってるけど…

　しかも『天使愛羅を見守り隊』という訳のわからない親衛隊が解散した。文字通り、愛羅を見守る親衛隊だ。愛羅の隣を許されていたのは親之様だけなんだよ！二人を見て興奮しているだけの会だった。俺も秘かに入っていた。

　天使の豹変っぷりに推しが葛藤する表情は正直、腰にキた。全体的に色気がヤバかった。そそくさとトイレの個室へと向かってそこで抜いたのは秘密だ。

☆

　暫くそういう日々が続いていたけど…俺の理性が保たなかった！絶対の領域を犯してしまった！後悔はしてない。

　ダメ元で推しに近づきビックリしている推しを空き教室へと連れて行き行為に及んでしまった。アレを知ると独りではもう抜けないと思う！

　そこで知っちゃったんだけど…童貞だった。ギャップ萌であるが、納得もする…流石、主人公一筋だっただけの事はある。

　今世では俺もまだ経験は無く処女だった！推しをオカズに独りで いろいろと・・・・・ヤってはいたけどね！

　身体を繋げてから推しが俺の隣に居てくれるようになった。コレは嬉しい誤算だ。ドン引きされていろいろと終わるような気がしていたからね！
　


　
　
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