可笑しくなった親友と距離を置いたら、いろいろすっ飛ばして急展開した後に隣の席の子と急接近した俺の話

スメラギ

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本編

(12)転生したのに全くうまくいかない*ー愛羅SIDEー

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 転生したのに全く進展しない。何で何で何で何で?

 出会いイベントの為に副会長と ぶつかった・・・・・ら生徒会長である麗様に「貴様、卓が怪我をしたらどうしてくれるんだ。」なんて言われて睨め付けられた。

 本来なら「っ…大丈夫か?怪我はー・・・無いように見えるが、念の為保健室へ行こう」そう言ってお姫様だっこで主人公を保健室へ連れて行ってくれる流れとなるのだ…

 しかも、親之は全くお助けキャラになっていない!言っても微妙な反応しかしないし!

 もう、全てが気に入らない!

 消化しきれない気持ちを持て余しながら日々を過ごしている。

 ちなみにこの世界、メインキャラたちには劣るけどモブもイケメンやら可愛い系の子が殆どである。

 空き教室でセックスしているペアもいる。転生してからもう、何回かそういう場所を通り過ぎた。
 そういうのももう慣れていたはずだった。モブがま~た盛ってるよ…早く俺もメインキャラと…くらいにしか思わなかった。

 あの時までは…



 ある空き教室の前を通った時にそれは聞こえた。

 「ぁあっ…たかしゃとっ…くんっ!」
 「イケそう?」
 「んんっ!キモチいいれすぅ」

 という嬌声混じりの甘ったるい声が聞こえて足が止まった。あり得ない…呂律の回らぬ口で“鷹里”そう言ったのか…?

 サッと何か冷たいものが背を伝う。影が映らないようにしゃがみ込んだ。そして、乱れそうになる息を手の平で塞ぎ、震える手を握り込み、少しだけ隙間が開いてる扉の中をそっと覗き込んだ。

 間違えるはずがない。後ろ向きでも分かる親之だ。親之は主人公一筋だったはずだ。頭を鈍器で殴られたような感覚だった。
 何でモブなんかと…俺とじゃなくて、名前すら知らないモブとヤっている現実に言葉を失う。

 唖然とする俺を他所に2人の行為はエスカレートしていく。そして、モブの身体が痙攣し、足がピンと伸びた。絶頂を向かえたのが分かった。
 親之はモブの腰を抱え直し、さらに深く抉るように付き始めた。

 「やぁんっ…イッてりゅ、んんっ、だめぇ!あ、またぁあっ!!」
 「っ…俺も出すよ。」
 「ああー!…んんっ!」

 俺は弾かれるように身体を起こし、その場から離れた。その後の事はあまり覚えていない。
 これは 主人公に対する裏切り行為だ…許さない。



 生徒会長や副会長との出会いイベントの失敗よりもいただけないモブとの逢瀬に俺の中で黒い物が生まれる。
 しかも、モブは最近、親之と一緒にいる事が多い。そして、親之はそれに比例するかのように俺への態度が冷たくなっていっている。

 周りに愚痴ったら「桜ヶ丘君…あ、あぁそうなんだ。た、大変だね」なんてよそよそしく返してくる。
 主人公である俺が話しかけてやっているのだから泣いて喜べよ。内心舌打ちをしつつ、出来るだけ悲劇のヒロインに見えるように心がけて台詞を紡いだ。

 
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