可笑しくなった親友と距離を置いたら、いろいろすっ飛ばして急展開した後に隣の席の子と急接近した俺の話

本編

(１３)可笑しくなった親友と距離を置いたら隣の席の子と付き合う事になったー親之SIDEー

　
　真と同室になり数ヶ月が過ぎた。教室へ行けば愛羅は俺と真の間に入って仲違いをさせようとしてくる。四六時中俺と一緒にいる真が愛羅を嵌めるなんてできないし、俺もまた愛羅へ嫌がらせなどもできない。クラスメイトたちも知っている。

　それにも関わらず真が嫌がらせをしてくると俺に訴えかけてくる。クラスメイトにもそう言って騒いでいるが、皆『またかよ』的な雰囲気を醸し出しつつ「そうなんだ。」程度に聞き流している。

　部屋へ帰れば着信の嵐。真も苦笑いだ。前に出ないのか？と聞かれたが、首を振ってスマホの電源を落とした。
　それ以来、部屋へと帰ったらスマホの電源を落としている。愛羅以外に俺へ用事がある奴は真を通して連絡が入るようになった。

　真の人脈が凄いので、真経由でいろいろと知る事もある。例えば生徒会長と副会長が恋人同士であるとか、真と部屋をチェンジした生徒会所属の子が会計と書記のお気に入りだとか…
　他にも担任は放課後保健室で恋人とセックスしてるとか、つい最近、会計と書記の部屋へ生徒会所属の子がお泊りして喰われたなど…
　何て反応したら良いのか迷うくらいの情報を夕食の時間に教えてくれる。

　なので、連絡網も凄いのだ…「何で？」と問えば「昔とった杵柄的な感じだよ…まぁ、少し意味合いが違う気もするけど…今はもう無いけど、そういう・・・・繋がりはあるし」と意味深に返ってきた。

　『ふ～ん。そっか』といった感じで深く考えるのを止めにした。

☆

　それからさらに数週間が経ち。真は相変わらずではあるが、俺の中で以前、愛羅に向けていた感情が真へと移っている…そういう自覚があった…

　少し変態臭いが、コロコロと変わる表情。俺が話しかけるだけで凄く嬉しそうに応えてくれる。
　近づけば顔を赤らめ、触れれば潤んだ瞳で見上げてくる。最近、耐性がついたのか、鼻血を出す頻度が減った。
　本人は、忘れているかもしれないが…身体まで繋げた仲なんだけど…

　そして、今現在。「大切にするから付き合ってほしい」と言ったら凄い号泣をした後「ふつつか者ですがよろしくお願いします」という返事を頂いた。嬉しさのあまり抱き締めてしまい、久し振りに返り血を浴びた。
　
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