神々のお戯れ

月白 藤祕

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約束の時

集い

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約束の時、彼の神々が人間を創り、再び集った。

円卓でお互いの顔を合わせるのは久しぶりだった。始まる前との違いは、横や膝の上に人間がいることだけだろう。全員が揃っていることを確認した光の神は声を発する。

「言いたいことはたくさんあるけれど、まずはお疲れ様」

労いの言葉をかけた後に、神々に人間創りについての感想や自慢の人間達の紹介をさせた。先にも話しているから、ここでは割愛……いや、かなり長い間喋っていた者もいるので、一言にまとめることにしよう。

大地の神「母親の慈愛最高!」

太陽の神「我の嫁に決めた」

海の神「笑顔が可愛かった」

風の神「おしゃべりできるレアな存在」

森の神「花嫁の笑顔&涙が綺麗!」

炎の神「僕のこと受け入れてくれた!好き」

雲の神「吸い込まれそうな目が気に入った」

聞いている人間達でさえも戸惑いの声を上げるものがいるほど、神々は熱く語っていた。光の神は実際に見ていたので、事実と神々の感情を合わせることで個人的に楽しんでいるようであった。

「さて、挨拶も終わったことだし、人間達は向こうの部屋で休んでおいで。君たちにはちょっと用事があるから」と、光の神は人間達に別の場所へ移動を促した。他の神が人間達を連れて部屋を出ていく。扉が閉まったのを確認すると、光の神は続けた。

「聞かれたくないかと思って、人間達には席を外してもらったよ。僕らがこの遊びを始めた理由はわかっているよね?そう、単なる暇つぶしだ。なのに君たちは思っているよりも人間達に入れ込んでいる。それが悪いとは言わないけれど、本来の趣旨から離れてしまうことは僕にとって想定外だったし、次の遊びにも支障が出ないか不安なんだよね」

「何が問題なのだ?」

「言っておくが太陽の君、君が一番問題外だよ!何だよ、嫁って!」

「言葉通りだが?」

「言葉通りだからこっちは頭を抱えているんだが?」

「意味が分からないな」

「ああ、いいよいいよ。君が全てだから、僕の言いたいことが分からなくても仕方ない。僕が諦めるよ…さて、話を進めるんだけど、僕がこの遊びを提案した時に考えていたんだけど、人間を作ってやりたいことがあってね。次は、そのやりたいことの前段階を君たちにはやってもらおうと思っているんだよ」

そう言って楽しそうに話すのは、三年という期間を人間界で暮らすというものだった。他の神々は、それを行う必要性を感じられず、顔を見合わせている。

「なぜそんなことをするんだ?」

太陽の神は興味のないといった様子で問う。光の神はやれやれと首を振りながらそれに答える。

「分かってないなぁ。君はあの娘を嫁にすると言うけれど、あんなに怯えられてはそれどころではないだろう?この後の遊びに支障をきたすことも考えられるし…だから、まずは人間達のことをもっと知ってきてほしいんだよ。僕らとは考え方が違って面白いからね。人間界での生活を通して、親睦を深めるもよし!改良してもっと扱いやすくしてもよし!とりあえず、三年間は人間達と共に過ごしてきてほしいわけ?分かった?」

「天界で過ごすのとは違うのか?」

「そりゃね!こんな何もない場所よりは、いつも忙しそうに生きている人間達の世界の方がいいだろうよ」

「じゃあ、三年という期間は何故なんです?」

「三年は…ちょうどいいかなと思って?人間達は三年もあれば結構成長するみたいだよ?だから三年くらいでいいかと思ってさ」

「理由が雑ですね」

「まあ、そんなのはどうでもいいんだよ。参加するんだよね?なら、たったと出発して」

「え、もうで行くの?さっき帰ってきたんだけど…」

「早く始めないとさ、僕のやりたいことできないでしょ!今からいってらっしゃい!ばいば~い!」

強引に神々は部屋から追い出され、準備を終えたものから、また人間達の世界へ旅立つのでした。次は人間達と一緒に。
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