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第7章『たまにはゆっくり、旅館でいい気分♪/吸血女帝ココアの章』
第248話 わっち"りたーんず"(1)
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~~前回までの あらすじ!!!~~
いきなり、ヨーロッパ国へと自宅ごと転移させられた冴島渉達一行。
吸血鬼のココアの誘いもあって、温泉旅館『神の家』へと泊まりに行くことになった。
その最中、冴島渉は神であるソロモンから試練を授けられたり。
温泉旅館にて、赤坂帆波率いる【三大堕落】の面々と会ったりする中で。
吸血鬼ココア・ガールハント・ヒアリング3世と、武装姫ヘミングウェイの2人は、温泉を楽しんでいた。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「あぁ~!! 気持ち良いのじゃあ~!」
温泉に入って、心底リラックスした声をあげたのは、吸血鬼のココアである。
肩までしっかりと浸かり、頬が垂れきったような緩み切った笑顔であった。
「やはり、温泉は素晴らしくええのう。入っているだけで、身体がぽかぽかと、疲れが一気に消えて"りらっくす"できるようじゃわい。なぁ、気持ちええじゃろう、ヘミングウェイ?」
「…………」
「……ヘミングウェイ?」
リラックスしきった顔をしていたココアは、隣で同じように温泉に入っているヘミングウェイに声をかける。
同じようにリラックスしているはずと思って見るが、ヘミングウェイの顔は不満気であった。
「ココア姉上、この温泉は----」
「温泉は? なんじゃ?」
「----実に、刺激が足りないっ!!」
バンッ、と急に立ち上がるヘミングウェイ。
そして、そのまま温泉から外へと出る。
「温泉と言えば、それはやはり電気風呂! 刺激ない人生なぞ、人生ではありませにゅ!
私、今から【召喚チェンジ】を使って、電気風呂を自作したいと思います! それではっ!」
ヘミングウェイはそう言って、外へと向かっていく。
----裸で。
「あやつ、もしや温泉に雷魔法を撃つだけでなく、温泉自体を掘って作るつもりか? ……裸で」
「後で見に行っておこうか」と、ココアはそう心に留めて----
「なら、わっちと話をせんかのう? ココアよ?」
自らと全く同じ姿の、つまりは神ヨーコと再び出会うのであった。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「ヨーコ、じゃと……?!」
ココアは、困惑していた。
全身が真っ黒という違いがあるとは言え、自らと全く同じ姿の、自分が居るのは気味が悪いからだ。
彼女は、ヨーコ……と便宜上は呼んでいるが、それが本当の名前かどうかはココアにも分かっていない。
ヨーコはココアが持つ職業、【妖狐】の力の源である女神である、という事くらいしか分かっていない。
以前、彼女とココアが会ったのは、悪癖龍マルガリータを【融合召喚】する手前の時に、助言を貰ったくらいである。
それ以降、まったく姿を見せなかったはずの彼女が……なんで、ここに?
「いやぁ、わっちも驚いたでありんす。またしても、お主と話す機会があるだなんて、びっくりしたでありんすよ。妾はもうお主と話せる機会があるだなんて、思いもしなかったでありんす」
「妾としては、そのヨーコ様が同じお風呂に居る事も驚きなんじゃが?」
「温泉があったら、入る。それが女神世界の常識でありんしょ?」
ココアからして見れば、そんな常識なんて初耳である。
「そもそも、会う気がなかったのなら、なんでここにいるんじゃよ?」
「それはお主のせいじゃ」
ビシッ、と女神ヨーコはココアに指を突き立てる。
お前が一番悪い、そう言わんばかりに。
「……妾が、悪い?」
「そう、ココアちゃんの職業特性----それが今回わっちがこの温泉に来させられたという訳じゃ」
「----職業特性?」
ココアは考える。
女神ヨーコが言う、【妖狐】の職業特性とやらを。
「(【妖狐】の職業特性と言えば……既存の魔法の属性を、他の属性やら種族やらに変更できるというのが、種族特性だったはずなんじゃが? それが、女神ヨーコがこの温泉地に来た理由?)」
どんなに考えても、ココアには理由が思い当たらなかった。
「……分からないでありんすか。それなら、その正解は----あぁ、遅かったでありんす」
女神ヨーコが温泉から飛び出し、危機感を感じてココアも同じように飛び出す。
途端、温泉に雷光が走る----。
【キェェェェェン!!】
そして、現れたのは----"鳥"であり、"鰐"であった。
大きな鰐の頭を持ち、黄金の翼を持つ、不気味な鳥。
全身に雷を纏わせたその不気味な鳥は、数十匹の群れを成して、ココア達の前に現れていた。
===== ===== =====
【サンダーバード】 ランク;Ⅵ
カナダ西海岸部やアメリカに先住するインディアン部族の間に伝わる未確認動物をモチーフとした、雷属性の魔物。その羽は雷をまとっており、大きな鰐の頭は獲物を切り刻むのに優れている
その実態は雷の精霊で自由自在に雷を落とすことができ、獲物も雷で仕留める。複数の部族の神話にわたって存在しているが、雷と関連する巨鳥であるという共通点以外の部分は部族ごとに異なる
その翼を羽ばたき打つと雷が発生し、両目には稲光が宿る勇ましさを持ち、双頭の蛇や鯨を食料としている
===== ===== =====
サンダーバード……温泉という水場で、最も会いたくない雷の精霊の魔物。
そんな雷の魔物達は、ココア達を睨みつけていた。
「マズいでありんす、あのサンダーバードは固有スキル【絶雷】を、水場であればどんな相手であろうとも電撃を与えるスキルを持ってるでありんす。ここでは、本当に圧倒的に不利でありんすよ」
「それが本当なら……逃げるのじゃ!」
温泉という水場では、圧倒的に不利。
それを察したココアと女神ヨーコの2人は、そのまま逃げだす。
そして----サンダーバードもまた、2人を追うのであった。
(※)【絶雷】
雷の精霊であるサンダーバードが持つ固有スキル。水場----水が近くにある場所であれば、どんな魔法耐性の相手であろうとも、回避不能にして、防御不可能な雷属性の攻撃を与える
他の属性にも似たようなスキルがあり、炎属性の【絶炎】、水属性の【絶水】、風属性の【絶風】などが存在する
いきなり、ヨーロッパ国へと自宅ごと転移させられた冴島渉達一行。
吸血鬼のココアの誘いもあって、温泉旅館『神の家』へと泊まりに行くことになった。
その最中、冴島渉は神であるソロモンから試練を授けられたり。
温泉旅館にて、赤坂帆波率いる【三大堕落】の面々と会ったりする中で。
吸血鬼ココア・ガールハント・ヒアリング3世と、武装姫ヘミングウェイの2人は、温泉を楽しんでいた。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「あぁ~!! 気持ち良いのじゃあ~!」
温泉に入って、心底リラックスした声をあげたのは、吸血鬼のココアである。
肩までしっかりと浸かり、頬が垂れきったような緩み切った笑顔であった。
「やはり、温泉は素晴らしくええのう。入っているだけで、身体がぽかぽかと、疲れが一気に消えて"りらっくす"できるようじゃわい。なぁ、気持ちええじゃろう、ヘミングウェイ?」
「…………」
「……ヘミングウェイ?」
リラックスしきった顔をしていたココアは、隣で同じように温泉に入っているヘミングウェイに声をかける。
同じようにリラックスしているはずと思って見るが、ヘミングウェイの顔は不満気であった。
「ココア姉上、この温泉は----」
「温泉は? なんじゃ?」
「----実に、刺激が足りないっ!!」
バンッ、と急に立ち上がるヘミングウェイ。
そして、そのまま温泉から外へと出る。
「温泉と言えば、それはやはり電気風呂! 刺激ない人生なぞ、人生ではありませにゅ!
私、今から【召喚チェンジ】を使って、電気風呂を自作したいと思います! それではっ!」
ヘミングウェイはそう言って、外へと向かっていく。
----裸で。
「あやつ、もしや温泉に雷魔法を撃つだけでなく、温泉自体を掘って作るつもりか? ……裸で」
「後で見に行っておこうか」と、ココアはそう心に留めて----
「なら、わっちと話をせんかのう? ココアよ?」
自らと全く同じ姿の、つまりは神ヨーコと再び出会うのであった。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「ヨーコ、じゃと……?!」
ココアは、困惑していた。
全身が真っ黒という違いがあるとは言え、自らと全く同じ姿の、自分が居るのは気味が悪いからだ。
彼女は、ヨーコ……と便宜上は呼んでいるが、それが本当の名前かどうかはココアにも分かっていない。
ヨーコはココアが持つ職業、【妖狐】の力の源である女神である、という事くらいしか分かっていない。
以前、彼女とココアが会ったのは、悪癖龍マルガリータを【融合召喚】する手前の時に、助言を貰ったくらいである。
それ以降、まったく姿を見せなかったはずの彼女が……なんで、ここに?
「いやぁ、わっちも驚いたでありんす。またしても、お主と話す機会があるだなんて、びっくりしたでありんすよ。妾はもうお主と話せる機会があるだなんて、思いもしなかったでありんす」
「妾としては、そのヨーコ様が同じお風呂に居る事も驚きなんじゃが?」
「温泉があったら、入る。それが女神世界の常識でありんしょ?」
ココアからして見れば、そんな常識なんて初耳である。
「そもそも、会う気がなかったのなら、なんでここにいるんじゃよ?」
「それはお主のせいじゃ」
ビシッ、と女神ヨーコはココアに指を突き立てる。
お前が一番悪い、そう言わんばかりに。
「……妾が、悪い?」
「そう、ココアちゃんの職業特性----それが今回わっちがこの温泉に来させられたという訳じゃ」
「----職業特性?」
ココアは考える。
女神ヨーコが言う、【妖狐】の職業特性とやらを。
「(【妖狐】の職業特性と言えば……既存の魔法の属性を、他の属性やら種族やらに変更できるというのが、種族特性だったはずなんじゃが? それが、女神ヨーコがこの温泉地に来た理由?)」
どんなに考えても、ココアには理由が思い当たらなかった。
「……分からないでありんすか。それなら、その正解は----あぁ、遅かったでありんす」
女神ヨーコが温泉から飛び出し、危機感を感じてココアも同じように飛び出す。
途端、温泉に雷光が走る----。
【キェェェェェン!!】
そして、現れたのは----"鳥"であり、"鰐"であった。
大きな鰐の頭を持ち、黄金の翼を持つ、不気味な鳥。
全身に雷を纏わせたその不気味な鳥は、数十匹の群れを成して、ココア達の前に現れていた。
===== ===== =====
【サンダーバード】 ランク;Ⅵ
カナダ西海岸部やアメリカに先住するインディアン部族の間に伝わる未確認動物をモチーフとした、雷属性の魔物。その羽は雷をまとっており、大きな鰐の頭は獲物を切り刻むのに優れている
その実態は雷の精霊で自由自在に雷を落とすことができ、獲物も雷で仕留める。複数の部族の神話にわたって存在しているが、雷と関連する巨鳥であるという共通点以外の部分は部族ごとに異なる
その翼を羽ばたき打つと雷が発生し、両目には稲光が宿る勇ましさを持ち、双頭の蛇や鯨を食料としている
===== ===== =====
サンダーバード……温泉という水場で、最も会いたくない雷の精霊の魔物。
そんな雷の魔物達は、ココア達を睨みつけていた。
「マズいでありんす、あのサンダーバードは固有スキル【絶雷】を、水場であればどんな相手であろうとも電撃を与えるスキルを持ってるでありんす。ここでは、本当に圧倒的に不利でありんすよ」
「それが本当なら……逃げるのじゃ!」
温泉という水場では、圧倒的に不利。
それを察したココアと女神ヨーコの2人は、そのまま逃げだす。
そして----サンダーバードもまた、2人を追うのであった。
(※)【絶雷】
雷の精霊であるサンダーバードが持つ固有スキル。水場----水が近くにある場所であれば、どんな魔法耐性の相手であろうとも、回避不能にして、防御不可能な雷属性の攻撃を与える
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