274 / 354
第7章『たまにはゆっくり、旅館でいい気分♪/吸血女帝ココアの章』
第260話 災害の倒し方(1)
しおりを挟む
~~前回までの あらすじ!!!~~
雪ん子とファイントと一緒に、【街】所属のスカレットと戦う冴島渉。
スカレットの同行者たる《ペンライト》小鬼により、ファイントは状態異常とステータス上昇を封じられてしまう。
そして、3体の人造兵器ボウケンシャを召喚したスカレットはさらに驚愕の真実を告げる。
----ルトナウムとは、空海大地がこの世界に戻って来る際に生み出されたアイテム。
空海大地が生み出した、世界の亀裂に巻き込まれた人間達の魂と身体が、液体状となって生まれたモノである、と。
スカレットは床を落として、冴島渉たちは下のフロアに落とされるのであった。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「……雪ん子、大丈夫か?」
「《ピピィ……大丈夫、だよ?》」
落とされた俺は、同じく落とされた雪ん子に声をかけて立ち上がる。
同じように落とされたはずのファイント、そしてスカレットや《ペンライト》小鬼の姿はなかった。
分断された……いや、雪ん子とファイントの距離は近かったし、意図的に分断されたとみるべきだろう。
「で、俺達の敵はアイツらって事か」
俺と雪ん子は、スカレットが俺達を倒すために用意したであろう人造兵器ボウケンシャを見る。
敵の数は5体、鋼鉄の人型兵器たちは武器を構えてこちらを睨みつける。
「雪ん子のようにレベルアップする兵器……」
考えた事は、勿論あった。
自分だけが、レベルアップという特典を使える訳ではないと、俺以外にも数人、あるいは数十人くらいは、同じようにレベルアップの召喚獣を使う【召喚士】が居ないとも限らないくらいに思っていた。
しかしながら、スカレットの話が正しければ、ルトナウムさえあれば、どんな人間であろうとも、それこそ【召喚士】でなくても、レベルアップする召喚獣が作れるという事だろう。
俺が他の人間よりも優れたところがあるとしたら、レベルアップする召喚獣を制御するスキル【召喚 レベルアップ可能】があるくらい、だろうか。
「(なんか、俺の価値って全然ないかもだな)」
「《ピピッ! 主、倒すね! 倒すね!》」
雪ん子はそう言って、剣を片手に人造兵器ボウケンシャ達の群れに向かっていく。
「主殿?! 何故ここに居るんじゃ?!」
雪ん子の姿を見ている俺に、何故かここに居るココアが話しかける。
……えっ?! マジで、なんで居るの?!
ココアを探しに行った、マルガリータとヘミングウェイの姿はない。
どうやら2人は、別の方を探しに行っているようだ。
そりゃまぁ、真下のフロアに、お目当ての人物がいるだなんて、普通は考えないからね。
「----というか、アイツは何?!」
俺はココアを見つめるその敵を見て、驚いていた。
その敵さんは、ボタンの瞳を持つ、金髪エルフ耳の修道服女。
右袖の腕章に書かれている【災害】という不穏な文字よりも、右袖の腕章の文字が俺は気になった。
----【甘言】。
「(甘言、だと?)
……似ている。
【甘言】という文字に、ボタン瞳という物凄い特徴的な姿。
彼女は似ている。
あの俺達が倒した、シーヴィーという敵に。
「ココア、あいつは----」
「シーヴィーじゃよ、主殿。恐ろしい事に、あやつ、蘇っておるみたいじゃ」
「なるほど……」
ココアが居なかった理由に、説明がついた。
そりゃあ確かに、あのシーヴィーだったら、ココアをさらうだろう。
「今の名前は、【街】所属の【災害】担当、ブイオーと名乗ってるんですけどね。
----そして、蘇ったという表現は正しくはない」
シーヴィー、いやブイオーはそう言うと、背中から大きな鳥の翼を出していた。
「今の私は、1人ではないので」
大きな鳥の翼からビリビリとした雷が生まれたかと思うと、その雷が周囲に居た人造兵器ボウケンシャ達に降り注ぐ。
仲間割れかと思ったが、雷に打たれた人造兵器ボウケンシャの姿が変わっていく。
----そう、目の前のブイオーの姿へと。
「「「「「災害は常に、相手へと襲い来る」」」」」
「そう、例えばこのように----」
ブイオーは、さらに大きな鳥の翼を羽ばたかせる。
先程と同じく、翼から雷が出たかと思うと、その雷は----
「《----ぴぴっ?!》」
「----誰にでも、災害は訪れる」
そして、雷は雪ん子に落ち。
「《災害ぴぴっ……》」
「職業スキル【悲嘆の刃】。私の雷は、全てに降り注ぎ、降り注いだ相手を全てブイオーへ変える。
----さぁ、あなた達には使ってあげないから、勝負と参りましょう」
ブイオーは、全部で7人となって、俺とココアに襲い掛かる。
そのうちの1人は、ボタン瞳となって、背中に大きな翼を持つ"雪ん子"であった。
「「「さぁ、もう一度歌い殺す時間です」」」
(※)【悲嘆の刃】
災害ブイオーが使った職業スキルの1つ。雷を相手に降り注ぐことによって、相手を自分自身へと変えるスキル
強力なスキルであると同時に、自分自身に変えた相手のダメージも全て自らに受けなければならないというデメリットもある。しかしそれを除けば、無限に自分を作り出して、敵を攻撃することが出来るスキルである
雪ん子とファイントと一緒に、【街】所属のスカレットと戦う冴島渉。
スカレットの同行者たる《ペンライト》小鬼により、ファイントは状態異常とステータス上昇を封じられてしまう。
そして、3体の人造兵器ボウケンシャを召喚したスカレットはさらに驚愕の真実を告げる。
----ルトナウムとは、空海大地がこの世界に戻って来る際に生み出されたアイテム。
空海大地が生み出した、世界の亀裂に巻き込まれた人間達の魂と身体が、液体状となって生まれたモノである、と。
スカレットは床を落として、冴島渉たちは下のフロアに落とされるのであった。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「……雪ん子、大丈夫か?」
「《ピピィ……大丈夫、だよ?》」
落とされた俺は、同じく落とされた雪ん子に声をかけて立ち上がる。
同じように落とされたはずのファイント、そしてスカレットや《ペンライト》小鬼の姿はなかった。
分断された……いや、雪ん子とファイントの距離は近かったし、意図的に分断されたとみるべきだろう。
「で、俺達の敵はアイツらって事か」
俺と雪ん子は、スカレットが俺達を倒すために用意したであろう人造兵器ボウケンシャを見る。
敵の数は5体、鋼鉄の人型兵器たちは武器を構えてこちらを睨みつける。
「雪ん子のようにレベルアップする兵器……」
考えた事は、勿論あった。
自分だけが、レベルアップという特典を使える訳ではないと、俺以外にも数人、あるいは数十人くらいは、同じようにレベルアップの召喚獣を使う【召喚士】が居ないとも限らないくらいに思っていた。
しかしながら、スカレットの話が正しければ、ルトナウムさえあれば、どんな人間であろうとも、それこそ【召喚士】でなくても、レベルアップする召喚獣が作れるという事だろう。
俺が他の人間よりも優れたところがあるとしたら、レベルアップする召喚獣を制御するスキル【召喚 レベルアップ可能】があるくらい、だろうか。
「(なんか、俺の価値って全然ないかもだな)」
「《ピピッ! 主、倒すね! 倒すね!》」
雪ん子はそう言って、剣を片手に人造兵器ボウケンシャ達の群れに向かっていく。
「主殿?! 何故ここに居るんじゃ?!」
雪ん子の姿を見ている俺に、何故かここに居るココアが話しかける。
……えっ?! マジで、なんで居るの?!
ココアを探しに行った、マルガリータとヘミングウェイの姿はない。
どうやら2人は、別の方を探しに行っているようだ。
そりゃまぁ、真下のフロアに、お目当ての人物がいるだなんて、普通は考えないからね。
「----というか、アイツは何?!」
俺はココアを見つめるその敵を見て、驚いていた。
その敵さんは、ボタンの瞳を持つ、金髪エルフ耳の修道服女。
右袖の腕章に書かれている【災害】という不穏な文字よりも、右袖の腕章の文字が俺は気になった。
----【甘言】。
「(甘言、だと?)
……似ている。
【甘言】という文字に、ボタン瞳という物凄い特徴的な姿。
彼女は似ている。
あの俺達が倒した、シーヴィーという敵に。
「ココア、あいつは----」
「シーヴィーじゃよ、主殿。恐ろしい事に、あやつ、蘇っておるみたいじゃ」
「なるほど……」
ココアが居なかった理由に、説明がついた。
そりゃあ確かに、あのシーヴィーだったら、ココアをさらうだろう。
「今の名前は、【街】所属の【災害】担当、ブイオーと名乗ってるんですけどね。
----そして、蘇ったという表現は正しくはない」
シーヴィー、いやブイオーはそう言うと、背中から大きな鳥の翼を出していた。
「今の私は、1人ではないので」
大きな鳥の翼からビリビリとした雷が生まれたかと思うと、その雷が周囲に居た人造兵器ボウケンシャ達に降り注ぐ。
仲間割れかと思ったが、雷に打たれた人造兵器ボウケンシャの姿が変わっていく。
----そう、目の前のブイオーの姿へと。
「「「「「災害は常に、相手へと襲い来る」」」」」
「そう、例えばこのように----」
ブイオーは、さらに大きな鳥の翼を羽ばたかせる。
先程と同じく、翼から雷が出たかと思うと、その雷は----
「《----ぴぴっ?!》」
「----誰にでも、災害は訪れる」
そして、雷は雪ん子に落ち。
「《災害ぴぴっ……》」
「職業スキル【悲嘆の刃】。私の雷は、全てに降り注ぎ、降り注いだ相手を全てブイオーへ変える。
----さぁ、あなた達には使ってあげないから、勝負と参りましょう」
ブイオーは、全部で7人となって、俺とココアに襲い掛かる。
そのうちの1人は、ボタン瞳となって、背中に大きな翼を持つ"雪ん子"であった。
「「「さぁ、もう一度歌い殺す時間です」」」
(※)【悲嘆の刃】
災害ブイオーが使った職業スキルの1つ。雷を相手に降り注ぐことによって、相手を自分自身へと変えるスキル
強力なスキルであると同時に、自分自身に変えた相手のダメージも全て自らに受けなければならないというデメリットもある。しかしそれを除けば、無限に自分を作り出して、敵を攻撃することが出来るスキルである
0
あなたにおすすめの小説
英雄召喚〜帝国貴族の異世界統一戦記〜
駄作ハル
ファンタジー
異世界の大貴族レオ=ウィルフリードとして転生した平凡サラリーマン。
しかし、待っていたのは平和な日常などではなかった。急速な領土拡大を目論む帝国の貴族としての日々は、戦いの連続であった───
そんなレオに与えられたスキル『英雄召喚』。それは現世で英雄と呼ばれる人々を呼び出す能力。『鬼の副長』土方歳三、『臥龍』所轄孔明、『空の魔王』ハンス=ウルリッヒ・ルーデル、『革命の申し子』ナポレオン・ボナパルト、『万能人』レオナルド・ダ・ヴィンチ。
前世からの知識と英雄たちの逸話にまつわる能力を使い、大切な人を守るべく争いにまみれた異世界に平和をもたらす為の戦いが幕を開ける!
完結まで毎日投稿!
異世界帰りのハーレム王
ぬんまる兄貴
ファンタジー
俺、飯田雷丸。どこにでもいる普通の高校生……だったはずが、気づいたら異世界に召喚されて魔王を倒してた。すごいだろ?いや、自分でもびっくりしてる。異世界で魔王討伐なんて人生のピークじゃねぇか?でも、そのピークのまま現実世界に帰ってきたわけだ。
で、戻ってきたら、日常生活が平和に戻ると思うだろ?甘かったねぇ。何か知らんけど、妖怪とか悪魔とか幽霊とか、そんなのが普通に見えるようになっちまったんだよ!なんだこれ、チート能力の延長線上か?それとも人生ハードモードのお知らせか?
異世界で魔王を倒した俺が、今度は地球で恋と戦いとボールを転がす!最高にアツいハーレムバトル、開幕!
異世界帰りのハーレム王
朝7:00/夜21:00に各サイトで毎日更新中!
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
転生したら、伯爵家の嫡子で勝ち組!だけど脳内に神様ぽいのが囁いて、色々依頼する。これって異世界ブラック企業?それとも社畜?誰か助けて
ゆうた
ファンタジー
森の国編 ヴェルトゥール王国戦記
大学2年生の誠一は、大学生活をまったりと過ごしていた。
それが何の因果か、異世界に突然、転生してしまった。
生まれも育ちも恵まれた環境の伯爵家の嫡男に転生したから、
まったりのんびりライフを楽しもうとしていた。
しかし、なぜか脳に直接、神様ぽいのから、四六時中、依頼がくる。
無視すると、身体中がキリキリと痛むし、うるさいしで、依頼をこなす。
これって異世界ブラック企業?神様の社畜的な感じ?
依頼をこなしてると、いつの間か英雄扱いで、
いろんな所から依頼がひっきりなし舞い込む。
誰かこの悪循環、何とかして!
まったりどころか、ヘロヘロな毎日!誰か助けて
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
催眠術師は眠りたい ~洗脳されなかった俺は、クラスメイトを見捨ててまったりします~
山田 武
ファンタジー
テンプレのように異世界にクラスごと召喚された主人公──イム。
与えられた力は面倒臭がりな彼に合った能力──睡眠に関するもの……そして催眠魔法。
そんな力を使いこなし、のらりくらりと異世界を生きていく。
「──誰か、養ってくれない?」
この物語は催眠の力をR18指定……ではなく自身の自堕落ライフのために使う、一人の少年の引き籠もり譚。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる