300 / 354
第8章『【街】/武装姫ヘミングウェイの章』
第284話 回帰ダブルエムVS空海大地(2)
しおりを挟む
回帰ダブルエムと、空海大地との対決。
同じくレベルⅩの冒険者たる2人の対決は、さらに激しさを増していた。
「「…………。」」
口を開いて喋る事もせず、ただ無心に、互いの力を武器と共にぶつけ合う。
ダブルエムが喋らないのは『ただその必要がないと感じている』からだが、空海大地が喋らないのは『そんな余裕がない』からである。
「(くそっ……! また攻撃が増えた!)」
【工場】の職業のスキルによって生み出した、鋼鉄の剣。
その鋼鉄の剣を手にしたダブルエムは、無慈悲に、機械的に、空海大地に攻撃を仕掛ける。
その攻撃に対し、空海大地は左手で握った武器で捌きつつ、利き手である右手の方で『見えない攻撃』を防いでいた。
----『見えない攻撃』。
恐らく天地海里を倒した、感じることが出来ない、必殺の攻撃。
そんな攻撃を、空海大地は空気で感じ取っていた。
いくら見えない攻撃とは言っても、全く痕跡もなく攻撃してくるのではない。
当たればレベルⅩの冒険者たる天地海里ですらも両断してくる攻撃であるため、触れればどんなモノであろうとも切断され、防ぐことはできない。
「(だから、風の魔法で、周囲を満たした)」
風の魔法を周囲に張った空海大地。
その魔法が『見えない攻撃』にぶつかった際に、風魔法が消えるのを感じ取って、空海大地は攻撃を感知していた。
そんな風魔法による感知の結果、分かったのは----『見えない攻撃』が増えているということさ。
自分へと向かって来る『見えない攻撃』が、明らかに、時間経過と共に増えていた。
そして、その攻撃が、自分が剣を振るうことによって、増えていることも。
「(まさか、【抜刀】の職業の能力って……)」
----試してみる価値はある。
空海大地はそう思い----剣を収納し、異世界で手に入れた頑丈な棒を装備する。
「…………」
頑丈な棒を装備した空海大地を見て、ダブルエムは明らかに反応を示した。
「(やはり……【抜刀】の能力は、刀剣----その刀剣が生み出した斬撃の痕跡を操る職業!)」
空海大地が剣を振るわれる度に、自分に迫る『見えない攻撃』が増えていた。
剣を振るえば振るうほど、その『見えない攻撃』の数が増えている事も。
『見えない攻撃』の大きさが、空海大地が剣を振った長さに比例している事も。
つまり、剣を振るえば振るうほど、相手が使える攻撃が多くなる。
「(まぁ、だからって、状況が良くなったかと言えば、別だが……)」
空海大地が見つけたのは、相手の攻撃がどういう風になっているのかを見つけただけ。
相手の攻撃を防げるようになった訳ではないのだ。
----ダブルエムは、荒廃ノネックの力を、状態を固定する力を持っていた。
だとすれば、ヤツが生み出した斬撃は消滅することなく、消えずに残る。
そして、ここでは先程まで、幽鬼達が戦い合っていた。
「(その幽鬼達が戦った際に生み出した斬撃も操れるのなら、この場には大量の斬撃がある事になる。
なるほど、天地海里が斬られたのは、その斬撃か)」
『見えない攻撃』の正体は、操れるようになった斬撃。
それが分かったとしても、対処する方法は、空海大地には思いつかなかった。
(※)職業【抜刀】
===== ===== =====
【抜刀】 特殊系統職業
絶望スカレットによって生み出された【抜刀世界】によって作り出された、四大力を一切必要としていない、特殊な職業
周囲の斬撃の軌跡を物体として固定し、固定した斬撃を自分の意のままに操る。物体となった斬撃は感知できない
===== ===== =====
ダブルエムは【工場】のスキルを用い、『自らが関わったモノの状態を維持する』特殊スキルを持つ荒廃ノネックを取り込み、さらには絶望スカレットが与えた【抜刀】の職業も手に入れた
それにより、周囲の斬撃を物体という状態で『固定』し、不可視の斬撃によって敵を倒せるようになった。また敵が剣や槍などの斬撃を発動する武器を用いる場合、その斬撃も自らの武器として使うことが出来る
同じくレベルⅩの冒険者たる2人の対決は、さらに激しさを増していた。
「「…………。」」
口を開いて喋る事もせず、ただ無心に、互いの力を武器と共にぶつけ合う。
ダブルエムが喋らないのは『ただその必要がないと感じている』からだが、空海大地が喋らないのは『そんな余裕がない』からである。
「(くそっ……! また攻撃が増えた!)」
【工場】の職業のスキルによって生み出した、鋼鉄の剣。
その鋼鉄の剣を手にしたダブルエムは、無慈悲に、機械的に、空海大地に攻撃を仕掛ける。
その攻撃に対し、空海大地は左手で握った武器で捌きつつ、利き手である右手の方で『見えない攻撃』を防いでいた。
----『見えない攻撃』。
恐らく天地海里を倒した、感じることが出来ない、必殺の攻撃。
そんな攻撃を、空海大地は空気で感じ取っていた。
いくら見えない攻撃とは言っても、全く痕跡もなく攻撃してくるのではない。
当たればレベルⅩの冒険者たる天地海里ですらも両断してくる攻撃であるため、触れればどんなモノであろうとも切断され、防ぐことはできない。
「(だから、風の魔法で、周囲を満たした)」
風の魔法を周囲に張った空海大地。
その魔法が『見えない攻撃』にぶつかった際に、風魔法が消えるのを感じ取って、空海大地は攻撃を感知していた。
そんな風魔法による感知の結果、分かったのは----『見えない攻撃』が増えているということさ。
自分へと向かって来る『見えない攻撃』が、明らかに、時間経過と共に増えていた。
そして、その攻撃が、自分が剣を振るうことによって、増えていることも。
「(まさか、【抜刀】の職業の能力って……)」
----試してみる価値はある。
空海大地はそう思い----剣を収納し、異世界で手に入れた頑丈な棒を装備する。
「…………」
頑丈な棒を装備した空海大地を見て、ダブルエムは明らかに反応を示した。
「(やはり……【抜刀】の能力は、刀剣----その刀剣が生み出した斬撃の痕跡を操る職業!)」
空海大地が剣を振るわれる度に、自分に迫る『見えない攻撃』が増えていた。
剣を振るえば振るうほど、その『見えない攻撃』の数が増えている事も。
『見えない攻撃』の大きさが、空海大地が剣を振った長さに比例している事も。
つまり、剣を振るえば振るうほど、相手が使える攻撃が多くなる。
「(まぁ、だからって、状況が良くなったかと言えば、別だが……)」
空海大地が見つけたのは、相手の攻撃がどういう風になっているのかを見つけただけ。
相手の攻撃を防げるようになった訳ではないのだ。
----ダブルエムは、荒廃ノネックの力を、状態を固定する力を持っていた。
だとすれば、ヤツが生み出した斬撃は消滅することなく、消えずに残る。
そして、ここでは先程まで、幽鬼達が戦い合っていた。
「(その幽鬼達が戦った際に生み出した斬撃も操れるのなら、この場には大量の斬撃がある事になる。
なるほど、天地海里が斬られたのは、その斬撃か)」
『見えない攻撃』の正体は、操れるようになった斬撃。
それが分かったとしても、対処する方法は、空海大地には思いつかなかった。
(※)職業【抜刀】
===== ===== =====
【抜刀】 特殊系統職業
絶望スカレットによって生み出された【抜刀世界】によって作り出された、四大力を一切必要としていない、特殊な職業
周囲の斬撃の軌跡を物体として固定し、固定した斬撃を自分の意のままに操る。物体となった斬撃は感知できない
===== ===== =====
ダブルエムは【工場】のスキルを用い、『自らが関わったモノの状態を維持する』特殊スキルを持つ荒廃ノネックを取り込み、さらには絶望スカレットが与えた【抜刀】の職業も手に入れた
それにより、周囲の斬撃を物体という状態で『固定』し、不可視の斬撃によって敵を倒せるようになった。また敵が剣や槍などの斬撃を発動する武器を用いる場合、その斬撃も自らの武器として使うことが出来る
0
あなたにおすすめの小説
英雄召喚〜帝国貴族の異世界統一戦記〜
駄作ハル
ファンタジー
異世界の大貴族レオ=ウィルフリードとして転生した平凡サラリーマン。
しかし、待っていたのは平和な日常などではなかった。急速な領土拡大を目論む帝国の貴族としての日々は、戦いの連続であった───
そんなレオに与えられたスキル『英雄召喚』。それは現世で英雄と呼ばれる人々を呼び出す能力。『鬼の副長』土方歳三、『臥龍』所轄孔明、『空の魔王』ハンス=ウルリッヒ・ルーデル、『革命の申し子』ナポレオン・ボナパルト、『万能人』レオナルド・ダ・ヴィンチ。
前世からの知識と英雄たちの逸話にまつわる能力を使い、大切な人を守るべく争いにまみれた異世界に平和をもたらす為の戦いが幕を開ける!
完結まで毎日投稿!
異世界帰りのハーレム王
ぬんまる兄貴
ファンタジー
俺、飯田雷丸。どこにでもいる普通の高校生……だったはずが、気づいたら異世界に召喚されて魔王を倒してた。すごいだろ?いや、自分でもびっくりしてる。異世界で魔王討伐なんて人生のピークじゃねぇか?でも、そのピークのまま現実世界に帰ってきたわけだ。
で、戻ってきたら、日常生活が平和に戻ると思うだろ?甘かったねぇ。何か知らんけど、妖怪とか悪魔とか幽霊とか、そんなのが普通に見えるようになっちまったんだよ!なんだこれ、チート能力の延長線上か?それとも人生ハードモードのお知らせか?
異世界で魔王を倒した俺が、今度は地球で恋と戦いとボールを転がす!最高にアツいハーレムバトル、開幕!
異世界帰りのハーレム王
朝7:00/夜21:00に各サイトで毎日更新中!
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
転生したら、伯爵家の嫡子で勝ち組!だけど脳内に神様ぽいのが囁いて、色々依頼する。これって異世界ブラック企業?それとも社畜?誰か助けて
ゆうた
ファンタジー
森の国編 ヴェルトゥール王国戦記
大学2年生の誠一は、大学生活をまったりと過ごしていた。
それが何の因果か、異世界に突然、転生してしまった。
生まれも育ちも恵まれた環境の伯爵家の嫡男に転生したから、
まったりのんびりライフを楽しもうとしていた。
しかし、なぜか脳に直接、神様ぽいのから、四六時中、依頼がくる。
無視すると、身体中がキリキリと痛むし、うるさいしで、依頼をこなす。
これって異世界ブラック企業?神様の社畜的な感じ?
依頼をこなしてると、いつの間か英雄扱いで、
いろんな所から依頼がひっきりなし舞い込む。
誰かこの悪循環、何とかして!
まったりどころか、ヘロヘロな毎日!誰か助けて
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
落ちこぼれの貴族、現地の人達を味方に付けて頑張ります!
ユーリ
ファンタジー
気がつくと、見知らぬ部屋のベッドの上で、状況が理解できず混乱していた僕は、鏡の前に立って、あることを思い出した。
ここはリュカとして生きてきた異世界で、僕は“落ちこぼれ貴族の息子”だった。しかも最悪なことに、さっき行われた絶対失敗出来ない召喚の儀で、僕だけが失敗した。
そのせいで、貴族としての評価は確実に地に落ちる。けれど、両親は超が付くほど過保護だから、家から追い出される心配は……たぶん無い。
問題は一つ。
兄様との関係が、どうしようもなく悪い。
僕は両親に甘やかされ、勉強もサボり放題。その積み重ねのせいで、兄様との距離は遠く、話しかけるだけで気まずい空気に。
このまま兄様が家督を継いだら、屋敷から追い出されるかもしれない!
追い出されないように兄様との関係を改善し、いざ追い出されても生きていけるように勉強して強くなる!……のはずが、勉強をサボっていたせいで、一般常識すら分からないところからのスタートだった。
それでも、兄様との距離を縮めようと努力しているのに、なかなか縮まらない! むしろ避けられてる気さえする!!
それでもめげずに、今日も兄様との関係修復、頑張ります!
5/9から小説になろうでも掲載中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる