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第10章『俺の召喚獣だけレベルアップする/冴島渉たちの章』
第323話 スカレットのせいでヤバイ状況になってるようです
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----状況は、かなり悪い。
俺達が住む現実世界は、【街】の支配者たる絶望スカレットの手に堕ちた。
彼女の味方だけが幸福という美酒を手に入れ、彼女に敵対する者には不幸という泥水が配られる。
そんな状況をなんとかする方法、それがダンジョン。
彼女の力は、あくまでも彼女が居る現実世界のみに作用し、異空間であるダンジョンには作用していない。
その事もあって、彼女だけが幸せを得ることが出来るこの世界に反旗を翻す、そういう強い意思を持った人達は彼女の力に抗うほどの力を得るため、ダンジョンに潜って行ったのである。
そして、彼らは知る事となる。
----それこそが、スカレットが行った絶望への仕込みであったことを。
ダンジョンで、絶望スカレットを止めるべく活動する者達----通称、革命軍。
彼らはスカレットを倒すまで、ダンジョンで生活する事を決意して、ダンジョンで順調に力を蓄え続けていた。
最初の1週間は、それで上手く行っていた。
その後、記憶の欠落を訴える者が現れ始めた。
学校でしか習って使わないような専門的知識から、失い始め。
過去の失敗談や恥ずかしい思い出が、消えていき。
最終的には、自分が生まれた場所や育った場所と言った、そういう知識や記憶すら消え去り。
-----彼らは、NPCとなった。
ダンジョンに取り込まれ、人間ではなくなったのである。
そう、スカレットは絶望を広めると共に、『ダンジョンに居続けると記憶を失って、人間性を失っていく』という呪いまで広めていたのだ。
解除する方法は、全部の記憶が失われる前に、ダンジョンの外に出るという方法だけ。
出た瞬間、スカレットに反逆する意思を持った人達が得た経験値は、全て初期化され、最初期からのやり直しを余儀なくされる。
「絶望とは、希望がないといけない。
君達は最初は、私の力の影響が及ばないダンジョン内で力を蓄えれば勝てると思ったのだろう?
だが残念ながら、希望は潰えて、絶望へと変わる。それが絶望スカレットが君達に送る、絶望だよ」
わざわざダンジョン内に姿を現したスカレットは、革命軍にそう死刑宣告のように告げたのである。
----君達に勝ち目はない。
----この世界は、私の【街】だ。
彼女はそう告げていた。
結局は、ダンジョンの中である程度の力を蓄え、ダンジョンから出た際にスカレットに忠誠を誓って、彼女の配下となる。
それが、この世界で生きる唯一の道となった。
レベルⅩ、世界に影響を及ぼすほどの力を持つ彼女に勝てる冒険者は、少ない。
そして、最初から可能性がある冒険者の力は、予めスカレットが奪い取っている。
結果、ダンジョン内でレベルⅩ----彼女と肩を並べるほどの力を持つ冒険者が、NPCになる前に出てくる事はなかった。
反逆の意思を持って、スカレットと戦うことを決めた人達は、どんどん数を減らして行った。
ダンジョンに取り込まれてNPCとなるか、あるいはスカレットに忠誠を誓うか。
それだけしかなく、スカレットに匹敵する者は、今もなお現れそうにない。
そんな中、俺は----レベルⅧの扉を叩こうとしていた。
「『この試験を乗り越えれば、レベルⅧになれます』って、なんかペース速くない?」
ついこの間、レベルⅦになったばかりだよ?
ちょっと、レベルが上がる速度、速すぎない……?
まぁ、神様もそれだけこの状況を、重く受け止めてるって事なのかもしれないのだけれど。
俺は、ファイントの領域結界のおかげで、現実世界とダンジョン世界を、スカレットの魔力に触れずに移動することが出来る。
現実世界はいま、スカレットの敵は地べたをはいずり回り、スカレットの味方となる者だけが普通に移動できる世界となっている。
一度港に向かえば「お食べよ」とばかりに魚が浜に無傷で打ちあがり、野菜などが欲しくて農地に向かえば一級品の代物が人の手なく育っている。
そんな逸品を食べられるのは、スカレットに従って普通に歩いている者達だけで、普通に歩く私も、スカレットの味方と勘違いされて美味しいモノを無償でくれるのだ。
ダンジョン世界にはない、名人級の人達による一級品を無償で食べられるのだから、ファイントの結界を使って現実世界に食べに行くのも分かるよね? うん。
----とは言え、このままで良いはずもない。
そのうち、ファイントの力だけでは対処できなくなると思う。
自らの信頼が置ける私兵で見回りさせたりしたり、あるいはスカレットの力が強まってダンジョン世界にも彼女の災厄の影響が置き始める可能性もある。
今のまま、平和にダンジョンに籠るだけでは、解決しないだろう問題が盛りだくさんである。
そのためにも、レベルⅧにしっかりとなるべきだね。
「さて、レベルⅧの試練は何かな?」
これまでもだいぶ、強くなってきたつもりだが、果たして次は何だろう?
俺はそんな事を思いながら、ソロモン神様からの課題を確認する。
【☆レベルⅧへの課題☆
ダンジョン【鐘鳴らずの鬼神殿】にて、特殊アイテム【打ち出の小槌】を獲得せよ】
「【鐘鳴らずの鬼神殿】……?」
とりあえず、そのダンジョンがどこにあるのかを調べよう。
(※)【絶望に至る因子】
絶望スカレットが、世界にバラまいた因子。ダンジョン世界に居れば居るほど、この因子が強く作動して、時間が経てば経つほど記憶が消失していき、最終的にはNPCになってしまう
ダンジョンに居続けば作動する因子であるため、ダンジョンから出れば不活性化して作動しなくなるが、ダンジョンから出るとスカレットに現在地を伝える役目を持っている。これにより、スカレットは効率よく、革命軍を管理する事が可能となったのだ
俺達が住む現実世界は、【街】の支配者たる絶望スカレットの手に堕ちた。
彼女の味方だけが幸福という美酒を手に入れ、彼女に敵対する者には不幸という泥水が配られる。
そんな状況をなんとかする方法、それがダンジョン。
彼女の力は、あくまでも彼女が居る現実世界のみに作用し、異空間であるダンジョンには作用していない。
その事もあって、彼女だけが幸せを得ることが出来るこの世界に反旗を翻す、そういう強い意思を持った人達は彼女の力に抗うほどの力を得るため、ダンジョンに潜って行ったのである。
そして、彼らは知る事となる。
----それこそが、スカレットが行った絶望への仕込みであったことを。
ダンジョンで、絶望スカレットを止めるべく活動する者達----通称、革命軍。
彼らはスカレットを倒すまで、ダンジョンで生活する事を決意して、ダンジョンで順調に力を蓄え続けていた。
最初の1週間は、それで上手く行っていた。
その後、記憶の欠落を訴える者が現れ始めた。
学校でしか習って使わないような専門的知識から、失い始め。
過去の失敗談や恥ずかしい思い出が、消えていき。
最終的には、自分が生まれた場所や育った場所と言った、そういう知識や記憶すら消え去り。
-----彼らは、NPCとなった。
ダンジョンに取り込まれ、人間ではなくなったのである。
そう、スカレットは絶望を広めると共に、『ダンジョンに居続けると記憶を失って、人間性を失っていく』という呪いまで広めていたのだ。
解除する方法は、全部の記憶が失われる前に、ダンジョンの外に出るという方法だけ。
出た瞬間、スカレットに反逆する意思を持った人達が得た経験値は、全て初期化され、最初期からのやり直しを余儀なくされる。
「絶望とは、希望がないといけない。
君達は最初は、私の力の影響が及ばないダンジョン内で力を蓄えれば勝てると思ったのだろう?
だが残念ながら、希望は潰えて、絶望へと変わる。それが絶望スカレットが君達に送る、絶望だよ」
わざわざダンジョン内に姿を現したスカレットは、革命軍にそう死刑宣告のように告げたのである。
----君達に勝ち目はない。
----この世界は、私の【街】だ。
彼女はそう告げていた。
結局は、ダンジョンの中である程度の力を蓄え、ダンジョンから出た際にスカレットに忠誠を誓って、彼女の配下となる。
それが、この世界で生きる唯一の道となった。
レベルⅩ、世界に影響を及ぼすほどの力を持つ彼女に勝てる冒険者は、少ない。
そして、最初から可能性がある冒険者の力は、予めスカレットが奪い取っている。
結果、ダンジョン内でレベルⅩ----彼女と肩を並べるほどの力を持つ冒険者が、NPCになる前に出てくる事はなかった。
反逆の意思を持って、スカレットと戦うことを決めた人達は、どんどん数を減らして行った。
ダンジョンに取り込まれてNPCとなるか、あるいはスカレットに忠誠を誓うか。
それだけしかなく、スカレットに匹敵する者は、今もなお現れそうにない。
そんな中、俺は----レベルⅧの扉を叩こうとしていた。
「『この試験を乗り越えれば、レベルⅧになれます』って、なんかペース速くない?」
ついこの間、レベルⅦになったばかりだよ?
ちょっと、レベルが上がる速度、速すぎない……?
まぁ、神様もそれだけこの状況を、重く受け止めてるって事なのかもしれないのだけれど。
俺は、ファイントの領域結界のおかげで、現実世界とダンジョン世界を、スカレットの魔力に触れずに移動することが出来る。
現実世界はいま、スカレットの敵は地べたをはいずり回り、スカレットの味方となる者だけが普通に移動できる世界となっている。
一度港に向かえば「お食べよ」とばかりに魚が浜に無傷で打ちあがり、野菜などが欲しくて農地に向かえば一級品の代物が人の手なく育っている。
そんな逸品を食べられるのは、スカレットに従って普通に歩いている者達だけで、普通に歩く私も、スカレットの味方と勘違いされて美味しいモノを無償でくれるのだ。
ダンジョン世界にはない、名人級の人達による一級品を無償で食べられるのだから、ファイントの結界を使って現実世界に食べに行くのも分かるよね? うん。
----とは言え、このままで良いはずもない。
そのうち、ファイントの力だけでは対処できなくなると思う。
自らの信頼が置ける私兵で見回りさせたりしたり、あるいはスカレットの力が強まってダンジョン世界にも彼女の災厄の影響が置き始める可能性もある。
今のまま、平和にダンジョンに籠るだけでは、解決しないだろう問題が盛りだくさんである。
そのためにも、レベルⅧにしっかりとなるべきだね。
「さて、レベルⅧの試練は何かな?」
これまでもだいぶ、強くなってきたつもりだが、果たして次は何だろう?
俺はそんな事を思いながら、ソロモン神様からの課題を確認する。
【☆レベルⅧへの課題☆
ダンジョン【鐘鳴らずの鬼神殿】にて、特殊アイテム【打ち出の小槌】を獲得せよ】
「【鐘鳴らずの鬼神殿】……?」
とりあえず、そのダンジョンがどこにあるのかを調べよう。
(※)【絶望に至る因子】
絶望スカレットが、世界にバラまいた因子。ダンジョン世界に居れば居るほど、この因子が強く作動して、時間が経てば経つほど記憶が消失していき、最終的にはNPCになってしまう
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