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制服と着ぐるみパジャマ
しおりを挟むおばあさんが担架を持ってくるよう指示するが外傷があって動かすと危険というわけでは無さそうなので抱えて移動させる。
「え、、手めっちゃ綺麗、てか先生羨ましすぎなに?おかしいよね?まじであんなん女の欲望詰めた漫画でしか見たことないんだけど」
「戌亥ちゃん私たちの夢を体現してるのに気絶してるなんて…いや、気絶してるから体験できたのか?」
「というか颯爽と助けに来るのやばすぎそんな男いないって」
「顔も良すぎるけど優しいのは聞いてない」
「夢だよね?そうだと言って?性癖歪む!」
いずねぇに保健室へ案内してもらい。おばあさんは戌亥さんの教室で収集をつけることになった。騒々しくしたために他の教室から顔を出していた生徒のたちがいたが戌亥さんを抱えるのに精一杯でうるさくなってしまったこと以外わからなかった。
ーーー
「理事長!!どういうこと!?」
「彼は高雛零梛くんです。来年からこの学校に通うことになりました。今日はその見学です。くれぐれも外部に…ってもう手遅れそうですね。個人情報を売るような真似は控えてくださいね」
「せんせ、それまじ?」
「まじです」
「「「「「「「よっしゃぁぁぁ!!!!」」」」」」」
「静かになさい」
ーーー
保健室に入ると白衣の女性が座っていた。
「え、ん?あーと。は?」
「まるちゃん、ベッド貸して戌亥先生気絶しちゃった」
「は、はい!」
すごく動揺しているように見える。空いているベッドのカーテンを開けてくれたのでそのベッドへ戌亥さんをソッと置く。
「どうしたの?その、戌亥先生もそうなんだけど…」
「弟です。来年からここの生徒になるので手続きと見学を兼ねて校内を歩いていたらこの有様です」
「わかるわ戌亥先生!私もクラついた!なんならムラついた!」
「気絶してる人に話しかけても…」
戌亥さんの方に目をやると凄い幸せそうな顔に見えるのは気のせいだろうか。僕に原因があるのかさえよくわからないけどなんだか申し訳なくて側にいることにした。
「零梛?行かないの?」
いずねぇが僕に問いかける。
「僕と目があった後に気絶したので何か関係あるのかなと」
「関係あるけどないから大丈夫よ零梛くん。ここは任せなさい」
「そうですか…じゃあお願いします」
「へへっ…へっへ…はぁ~い」
いずねぇと先程のあたりまで戻る。母はお婆さんと一緒にそのあたりで待っていた。
「牛丸先生に預けてきたからもう平気」
「そう、ご苦労様。コラ!集中しなさい!チラチラ見ない!」
おばあさんが戌亥さんが授業をやっていた教室に注意をする。
するとチャイムがなり一斉に生徒たちが教室から出てくる。
「零梛…行くよっ!!」
そう言って母が僕の手を取り走り出す。後方からは女子生徒たちが追ってきている。おばあさんが諌めているがごく一部だ。
賑やかな学校だなと思い、学校が楽しみになった。廊下は走らないというポスターがあったが全力で無視する母と姉の姿は忘れない。
その足で僕らは制服を買いに行くことになった。ついでに普段の服も買うようだ。
「で…先に私服の方を見にきたわけだけど」
「パジャマだよ」
「うん…可愛いし萌えるんだけど…なぜ?」
「いいじゃない!お母さんはその趣味いいと思うわ!」
熊の着ぐるみパジャマがあったので買ってしまった。先生の趣味だからと言っていたけれどなんだかんだ気に入ってしまっている。夏場は少ししんどいけれど冬なんかは特に心地良い。なんならパジャマなのに今着てしまっている。
「この前制服を見に行くの?目立つよ?」
「どうせ零梛は目立っちゃうから一緒ね」
デパートに来たのだけれど男性がやっとチラホラ見られる。スーツを着た女性が近くにいる人や男性数人で動いてる人たちもいた。
なんだ案外普通じゃないかと思ったが、女性たちの視線は確かに集まっていた。
「男って情報より先にクマで認識されるからか学校の時よりいいわ」
「そんなアホなことある?」
制服を売っている店に入ると店員さんすぐに顔を出す。
「え…クマ…?の中に…男…イケメン…」
「制服を買いに来たんですけど」
「ん、?高雛彩美!?!」
「はーい、そうでーす」
忙しい人だなと思う。採寸しにくいからと元の服に着替えて行う。
「あの…触れていいんですか…?」
「はい、どうぞ。隅々まで測ってくださいね」
店員さんは顔を赤くしてなんだか身体が妙に密着するような気がしたけれど測ってくれた。大体のサイズの制服を着て見せる。
「どうかな?」
「これは…だめじゃない?」
「うちの高校の制服のデザインってシンプルだけど精錬されているというか…端的に言ってガチ恋必至ね」
制服を着るだけでそんなこと起こらないだろう。でもなんだかみんな目が輝いているように見える。
「ブレザー以外にもカーディガンやベストもありますよね」
「「うん!試そう!」」
思ったよりも滞在時間が長くなった。
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