転生したら従者になった話

14* 〜初等部篇〜さらりと進めたい（多分無理）です。

俺の誕生日パーティーが終わってもまだ慌しい。
何故なら、


「シアン様、今度は学園の制服の採寸をさせて頂きます」


そう。
5歳になったらフィミリア国にある学園に通う事になる。
学園はフィミリア国は二国跨いだ所にある。
近ければ家から通えるのだが、二国ともなると流石に寮での生活となる。


「パーティーの前にも測ったじゃんかー」
「それはそれ。これはこれで御座います」

ソルンが俺の文句をスルーする。

「ユラは？」

ユラも採寸とかで忙しいのかな。


「ユラは荷物等の準備をしております」
「そう」


話はここで終わった。
ただただ沈黙の中採寸をされ、ソルンは終わったらすぐ部屋を出て行った。
ソルンも準備の合間に俺の所に来て採寸をしているのだから、とても忙しそうだ。


だがそれでも、俺の日常は変わらない。
剣術の稽古をして、勉強をして寝る。
最近は朝しかユラと会えていない。
寂しいな……。



でも、準備が終わったらまたユラとはゆっくり会えるだろう。
と言うか、学園には騎士や大人の従者は連れていけない規則となっている。
これからは二人で生活をしていくのだ。
ずっと一緒だ。ずっと……。
とても楽しみだ。



それからは楽しみな事だけを考える事で、少ししかユラと会えない寂しさを紛らわして行った。
そして数週間後、学園の入学式に向けて家を出る事となった。