ままならないのが恋心

桃井すもも

文字の大きさ
11 / 12

無礼討ちに致しましょう

しおりを挟む
迎撃体制にスイッチが入ったミレーユは、無礼千万令嬢マリエル(ミレーユ命名)に向き直った。

「なんで貴女がギルフォード様の婚約者になったの!?」
まだ言うか!

「ご縁があったからです」
そのままを伝えると、

「そんな事!あの方は素晴らしい方なのよ!」

当然です。

「貴女みたいな田舎者が妻になど!」
「マリオン止めるんだ、言い過ぎだ!」

ミレーユは迎え討つ。
「貴女様に言われずとも私は田舎の貴族令嬢です。それが何か?」

そこからは息を継がずに
「私とギルフォード様との婚姻は既に決まったことです。貴女様が何を仰っても覆る事はありません」
「そしてそれに私達の異論もありません。」
「何故なら」

一息、息を吸って
「私、ギルフォード様を心からお慕いしておりますの。そしてギルフォード様も私を可愛いと仰ってくださいますの」

甘い甘い光線を放った。

後ろで冷や冷やと見つめていたらしいイヴ様とシリル様が、ふふっとか、ぶふっとか、もしかしてお笑いになった?

「トーマス様。この方は貴方の恋人でいらっしゃるのでしょう?であれば手綱はしっかり握っておいて下さいな」
嘗ての婚約者に少々手厳しい進言をする。

貴方達の恋やら何やらに巻き込まれて、どれ程悩まされたことか。

「貴女にはギルフォード様は渡しません。あの方は私の愛する夫(予定)なのですから」

ふんっ、とばかりに真っ当な事を真っ正面から告げれば、マリエル嬢は顔を真っ赤に染めて声も出せないまま、トーマス様に腕を引かれて退場して行った。


「お見事」
シリル様、それ褒め言葉?




    
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

私のことを愛していなかった貴方へ

矢野りと
恋愛
婚約者の心には愛する女性がいた。 でも貴族の婚姻とは家と家を繋ぐのが目的だからそれも仕方がないことだと承知して婚姻を結んだ。私だって彼を愛して婚姻を結んだ訳ではないのだから。 でも穏やかな結婚生活が私と彼の間に愛を芽生えさせ、いつしか永遠の愛を誓うようになる。 だがそんな幸せな生活は突然終わりを告げてしまう。 夫のかつての想い人が現れてから私は彼の本心を知ってしまい…。 *設定はゆるいです。

犠牲の恋

詩織
恋愛
私を大事にすると言ってくれた人は…、ずっと信じて待ってたのに… しかも私は悪女と噂されるように…

お飾りな妻は何を思う

湖月もか
恋愛
リーリアには二歳歳上の婚約者がいる。 彼は突然父が連れてきた少年で、幼い頃から美しい人だったが歳を重ねるにつれてより美しさが際立つ顔つきに。 次第に婚約者へ惹かれていくリーリア。しかし彼にとっては世間体のための結婚だった。 そんなお飾り妻リーリアとその夫の話。

あなたへの恋心を消し去りました

恋愛
 私には両親に決められた素敵な婚約者がいる。  私は彼のことが大好き。少し顔を見るだけで幸せな気持ちになる。  だけど、彼には私の気持ちが重いみたい。  今、彼には憧れの人がいる。その人は大人びた雰囲気をもつ二つ上の先輩。  彼は心は自由でいたい言っていた。  その女性と話す時、私には見せない楽しそうな笑顔を向ける貴方を見て、胸が張り裂けそうになる。  友人たちは言う。お互いに干渉しない割り切った夫婦のほうが気が楽だって……。  だから私は彼が自由になれるように、魔女にこの激しい気持ちを封印してもらったの。 ※このお話はハッピーエンドではありません。 ※短いお話でサクサクと進めたいと思います。

カメリア――彷徨う夫の恋心

来住野つかさ
恋愛
ロジャーとイリーナは和やかとはいえない雰囲気の中で話をしていた。結婚して子供もいる二人だが、学生時代にロジャーが恋をした『彼女』をいつまでも忘れていないことが、夫婦に亀裂を生んでいるのだ。その『彼女』はカメリア(椿)がよく似合う娘で、多くの男性の初恋の人だったが、なせが卒業式の後から行方不明になっているのだ。ロジャーにとっては不毛な会話が続くと思われたその時、イリーナが言った。「『彼女』が初恋だった人がまた一人いなくなった」と――。 ※この作品は他サイト様にも掲載しています。

さよなら 大好きな人

小夏 礼
恋愛
女神の娘かもしれない紫の瞳を持つアーリアは、第2王子の婚約者だった。 政略結婚だが、それでもアーリアは第2王子のことが好きだった。 彼にふさわしい女性になるために努力するほど。 しかし、アーリアのそんな気持ちは、 ある日、第2王子によって踏み躙られることになる…… ※本編は悲恋です。 ※裏話や番外編を読むと本編のイメージが変わりますので、悲恋のままが良い方はご注意ください。 ※本編2(+0.5)、裏話1、番外編2の計5(+0.5)話です。

夫は私を愛してくれない

はくまいキャベツ
恋愛
「今までお世話になりました」 「…ああ。ご苦労様」 彼はまるで長年勤めて退職する部下を労うかのように、妻である私にそう言った。いや、妻で“あった”私に。 二十数年間すれ違い続けた夫婦が別れを決めて、もう一度向き合う話。

10年前に戻れたら…

かのん
恋愛
10年前にあなたから大切な人を奪った

処理中です...