33 / 54
【33】
しおりを挟む
貴人とは、離れていても小さな騒動くらいは嗅ぎ取れるらしい。
「立会人が必要か?」
「お兄様」
婚約解消の立会人をアンソニーが申し出て、兄の悪い冗談をアイリスか諌めた。
「だが、アイリス。噂の不貞者達を漸くエリザベートが捨てるのを、何処かの邸でこっそり密かに終わらせるのは面白くないじゃないか。丁度良かろう、ここには王国中の貴族がいる。皆が見届けてくれるのだから、公表する手間も省ける。シェルバーン侯爵家はこれから大変だな」
人の不幸は蜜の味。王太子は絶対甘党だ。
「ん?エリザベート。反論も無いのか?なんだ揶揄い甲斐がないな」
デリカシーの欠片もない王太子に、何となく後ろに控える近衛騎士が気まずげに顔色を変えたように見えた。
「アンソニー殿下のお手を煩わせるほどの事ではございません」
「へえ。君、随分と侯爵家を侮っているな。後継者が馬鹿を仕出かすのをみすみす見過ごすと思うか?何の為に君の後見をして来たか、婚姻を控えた土壇場で覆すだなんてさせるかな」
アンソニーとアイリスの周囲は側近と近衛騎士が取り囲んでおり、辺りに会話が漏れ聞こえることは無い。
「アイリスはこれからも城に残る。城に残って私を補佐する。どうだエリザベート、君も残るか?三人仲良く死ぬまで一緒に城で暮らそうか」
「殿下」
アンソニーのとんでも発言を諌めたのは侍従であった。アンソニーの言葉は強ち冗談とは思えず、まるで未来を予見する様だった。
明日が休日という日になっても、エリザベートは伯爵家に帰る気が起こらなかった。帰るという言葉すら正しくない表現に思えた。伯爵邸には疾うの昔にエリザベートの帰る場所など無くなっている。離れの邸も所詮父の所有物に過ぎない。
母はこんな未来を見越していたのだろうか。
死に直面しながらエリザベートの為に長い長い遺言状を遺した母は、賢明な女性だったのだろう。
母は遺言に、エリザベートが成人に達したなら、個人資産をエリザベートに譲渡する事を記していた。父はそれを守って、十六歳の誕生日に資産をエリザベートに譲っている。母が譲渡資産の中に離れの邸宅を含めなかったのは、きっとこんな未来が来る事を予期していたからだろう。
ローズと義母に関わる一切が個人資産から外されている。譲渡資産は預貯金のみで、エリザベート名義の銀行口座は母が生前に開設済みであった。
離れの邸とは母の思い出の邸宅である。生前母が使っていたものの全てが離れの邸にある。
義母とローズが本邸に住むのに、前妻の気配を消すのは当然の事だろうが、母は死後の身辺整理を自分自身で済ませていた。
離れの邸にある物は、どれもこれも全て母自らが差配して移したものである。
食堂室には母の絵姿が飾られている。
独りで食事をする幼い娘が淋しくないように、絵姿の母はおおよそ絵画には相応しくない楽しげな笑みをたたえている。
玄関ホールには、母と母の膝に凭れて寄り掛かる幼いエリザベートの絵姿がある。それらは母が聖水を飲んだ後に描かせたもので、絵師に向かって一緒にポーズを取ったのをエリザベートは憶えている。
椅子に座り膝の上に重ねた母の手はひやりと冷たく細かった。その手が温まる様に、温まればきっと母は元気になるのだと信じて、エリザベートは母の手を握り締め骨ばった膝に頬を寄せたのだった。
まるで時が止まった様に、離れの邸には今も母の気配があちらこちらに息づいて、死者の息吹は今も静かに生きている。
そんな住まいで育ったエリザベートにとって、死と生は隣り合わせの隣人であった。それが離れの邸である。
エリザベートが去ったなら、父は彼処に手を入れるだろうか。義家族を立ち入らせるのだろうか。不貞の末に妻を亡くし、先妻の遺した長子を遠ざけた場所に足を踏み入れるのは、父にとっては責め苦の様なものであったろう。
あの離れの邸宅は、これから静かに朽ちて行く。
主を失い遠い過去の記憶を遺して幕を下ろすだろう。
心の定まったエリザベートは執事に文を出し、明日邸に帰る事を伝えた。離れの邸の使用人は通いも含め出来るだけ休暇を取らずに待っていて欲しいと頼んだ。そうして、本邸から侍女頭を呼んで欲しいと書き添えた。
その文でロバートは全てを察してくれただろう。
離れの邸は本邸の手前にある。馬車で乗り入れても、本邸からは庭園に出ていなければ目に触れる事は無い。
エリザベートは門番以外には誰にも知られず、離れの邸を訪れた。
「お帰りなさいませ、お嬢様」
玄関ホールには既に使用人が待っていて、馴染み深い使用人達に迎えられた。
「只今帰りました」
数カ月ぶりの主の帰宅を使用人達が迎えてくれた。侍女も護衛も料理人も、下人も洗濯婦も馬車の御者も庭師もいて、使用人達は全て揃っている。
ひと息つく間も惜しく、エリザベートは足早に自室へ向う。
「ソフィー、有難う。纏めてくれていたのね」
急な帰宅であったのに、全てを察したロバートの指示だろう、部屋へ入れば侍女が荷造りの殆どを済ませていた。
纏められた荷を一つ一つ確かめて、頭の中で取捨選択をする。
ドレスと靴は大きな衣装ケース四つに分けて収納されていた。季節毎に分別してくれたのだろう。その蓋を全て開けて、それから使用人達を部屋に呼ぶ。
一人一人に形見の品を分けるように、エリザベートは衣装と靴を下げ渡した。男性使用人には奥方や娘に。売っても良いし、ドレスは解いて生地にしても構わない。
父からは飢える事なく育ててもらった。宝飾品も贈られた。それらの中から相応なものを選んで下げ渡した。彼らが身に付けるか処分が出来る物を選んで譲った。
侍女頭は母であり祖母であった。彼女に渡したのは母が好んでいたというラピスラズリのブローチで、そればかりは母の形見分けのつもりであった。
執事には宝飾品の他に女学院時代の制服も譲った。
ロバートには孫娘がいる。彼女はエリザベートに憧れを抱いているらしく、お嬢様と同じ学院で学ぶのだと勉学に励んでいると聞いていた。
「入学が決まったら教えてね」
老執事は言葉を発する事が出来ぬまま、頭を下げた。
「ソフィー。今まで有難う。貴女にはお世話になったわ」
最も側にいて世話になった侍女の手を取り、そっと手の平に乗せたのは大粒真珠の耳飾りで、彼女の黒髪に映えるだろうと選んだ。
最後にエリザベートはロバートを呼んで、宝石箱を手渡した。
「これをローズに」
「お嬢様、これは。これはなりません。お嬢様が贈られた物です」
「ロバート、よく見て頂戴」
エリザベートは宝石箱を開けて背の高いロバートに見えるように掲げて見せた。
「これは私の色ではないの。きっと贈り先を間違えたのね」
宝石箱の中身はデマーリオから贈られた宝飾品だった。どれも鮮やかなサファイアが嵌められている。サファイアは伯爵家ではローズの石とされている。ローズは美しい青い瞳を持つ。
父譲りの群青色の瞳であるエリザベートを表す石はラピスラズリであった。
デマーリオは、何年も前からローズの石をエリザベートに贈っていた。
「立会人が必要か?」
「お兄様」
婚約解消の立会人をアンソニーが申し出て、兄の悪い冗談をアイリスか諌めた。
「だが、アイリス。噂の不貞者達を漸くエリザベートが捨てるのを、何処かの邸でこっそり密かに終わらせるのは面白くないじゃないか。丁度良かろう、ここには王国中の貴族がいる。皆が見届けてくれるのだから、公表する手間も省ける。シェルバーン侯爵家はこれから大変だな」
人の不幸は蜜の味。王太子は絶対甘党だ。
「ん?エリザベート。反論も無いのか?なんだ揶揄い甲斐がないな」
デリカシーの欠片もない王太子に、何となく後ろに控える近衛騎士が気まずげに顔色を変えたように見えた。
「アンソニー殿下のお手を煩わせるほどの事ではございません」
「へえ。君、随分と侯爵家を侮っているな。後継者が馬鹿を仕出かすのをみすみす見過ごすと思うか?何の為に君の後見をして来たか、婚姻を控えた土壇場で覆すだなんてさせるかな」
アンソニーとアイリスの周囲は側近と近衛騎士が取り囲んでおり、辺りに会話が漏れ聞こえることは無い。
「アイリスはこれからも城に残る。城に残って私を補佐する。どうだエリザベート、君も残るか?三人仲良く死ぬまで一緒に城で暮らそうか」
「殿下」
アンソニーのとんでも発言を諌めたのは侍従であった。アンソニーの言葉は強ち冗談とは思えず、まるで未来を予見する様だった。
明日が休日という日になっても、エリザベートは伯爵家に帰る気が起こらなかった。帰るという言葉すら正しくない表現に思えた。伯爵邸には疾うの昔にエリザベートの帰る場所など無くなっている。離れの邸も所詮父の所有物に過ぎない。
母はこんな未来を見越していたのだろうか。
死に直面しながらエリザベートの為に長い長い遺言状を遺した母は、賢明な女性だったのだろう。
母は遺言に、エリザベートが成人に達したなら、個人資産をエリザベートに譲渡する事を記していた。父はそれを守って、十六歳の誕生日に資産をエリザベートに譲っている。母が譲渡資産の中に離れの邸宅を含めなかったのは、きっとこんな未来が来る事を予期していたからだろう。
ローズと義母に関わる一切が個人資産から外されている。譲渡資産は預貯金のみで、エリザベート名義の銀行口座は母が生前に開設済みであった。
離れの邸とは母の思い出の邸宅である。生前母が使っていたものの全てが離れの邸にある。
義母とローズが本邸に住むのに、前妻の気配を消すのは当然の事だろうが、母は死後の身辺整理を自分自身で済ませていた。
離れの邸にある物は、どれもこれも全て母自らが差配して移したものである。
食堂室には母の絵姿が飾られている。
独りで食事をする幼い娘が淋しくないように、絵姿の母はおおよそ絵画には相応しくない楽しげな笑みをたたえている。
玄関ホールには、母と母の膝に凭れて寄り掛かる幼いエリザベートの絵姿がある。それらは母が聖水を飲んだ後に描かせたもので、絵師に向かって一緒にポーズを取ったのをエリザベートは憶えている。
椅子に座り膝の上に重ねた母の手はひやりと冷たく細かった。その手が温まる様に、温まればきっと母は元気になるのだと信じて、エリザベートは母の手を握り締め骨ばった膝に頬を寄せたのだった。
まるで時が止まった様に、離れの邸には今も母の気配があちらこちらに息づいて、死者の息吹は今も静かに生きている。
そんな住まいで育ったエリザベートにとって、死と生は隣り合わせの隣人であった。それが離れの邸である。
エリザベートが去ったなら、父は彼処に手を入れるだろうか。義家族を立ち入らせるのだろうか。不貞の末に妻を亡くし、先妻の遺した長子を遠ざけた場所に足を踏み入れるのは、父にとっては責め苦の様なものであったろう。
あの離れの邸宅は、これから静かに朽ちて行く。
主を失い遠い過去の記憶を遺して幕を下ろすだろう。
心の定まったエリザベートは執事に文を出し、明日邸に帰る事を伝えた。離れの邸の使用人は通いも含め出来るだけ休暇を取らずに待っていて欲しいと頼んだ。そうして、本邸から侍女頭を呼んで欲しいと書き添えた。
その文でロバートは全てを察してくれただろう。
離れの邸は本邸の手前にある。馬車で乗り入れても、本邸からは庭園に出ていなければ目に触れる事は無い。
エリザベートは門番以外には誰にも知られず、離れの邸を訪れた。
「お帰りなさいませ、お嬢様」
玄関ホールには既に使用人が待っていて、馴染み深い使用人達に迎えられた。
「只今帰りました」
数カ月ぶりの主の帰宅を使用人達が迎えてくれた。侍女も護衛も料理人も、下人も洗濯婦も馬車の御者も庭師もいて、使用人達は全て揃っている。
ひと息つく間も惜しく、エリザベートは足早に自室へ向う。
「ソフィー、有難う。纏めてくれていたのね」
急な帰宅であったのに、全てを察したロバートの指示だろう、部屋へ入れば侍女が荷造りの殆どを済ませていた。
纏められた荷を一つ一つ確かめて、頭の中で取捨選択をする。
ドレスと靴は大きな衣装ケース四つに分けて収納されていた。季節毎に分別してくれたのだろう。その蓋を全て開けて、それから使用人達を部屋に呼ぶ。
一人一人に形見の品を分けるように、エリザベートは衣装と靴を下げ渡した。男性使用人には奥方や娘に。売っても良いし、ドレスは解いて生地にしても構わない。
父からは飢える事なく育ててもらった。宝飾品も贈られた。それらの中から相応なものを選んで下げ渡した。彼らが身に付けるか処分が出来る物を選んで譲った。
侍女頭は母であり祖母であった。彼女に渡したのは母が好んでいたというラピスラズリのブローチで、そればかりは母の形見分けのつもりであった。
執事には宝飾品の他に女学院時代の制服も譲った。
ロバートには孫娘がいる。彼女はエリザベートに憧れを抱いているらしく、お嬢様と同じ学院で学ぶのだと勉学に励んでいると聞いていた。
「入学が決まったら教えてね」
老執事は言葉を発する事が出来ぬまま、頭を下げた。
「ソフィー。今まで有難う。貴女にはお世話になったわ」
最も側にいて世話になった侍女の手を取り、そっと手の平に乗せたのは大粒真珠の耳飾りで、彼女の黒髪に映えるだろうと選んだ。
最後にエリザベートはロバートを呼んで、宝石箱を手渡した。
「これをローズに」
「お嬢様、これは。これはなりません。お嬢様が贈られた物です」
「ロバート、よく見て頂戴」
エリザベートは宝石箱を開けて背の高いロバートに見えるように掲げて見せた。
「これは私の色ではないの。きっと贈り先を間違えたのね」
宝石箱の中身はデマーリオから贈られた宝飾品だった。どれも鮮やかなサファイアが嵌められている。サファイアは伯爵家ではローズの石とされている。ローズは美しい青い瞳を持つ。
父譲りの群青色の瞳であるエリザベートを表す石はラピスラズリであった。
デマーリオは、何年も前からローズの石をエリザベートに贈っていた。
7,081
あなたにおすすめの小説
妹がいなくなった
アズやっこ
恋愛
妹が突然家から居なくなった。
メイドが慌ててバタバタと騒いでいる。
お父様とお母様の泣き声が聞こえる。
「うるさくて寝ていられないわ」
妹は我が家の宝。
お父様とお母様は妹しか見えない。ドレスも宝石も妹にだけ買い与える。
妹を探しに出掛けたけど…。見つかるかしら?
【完結】旦那様、どうぞ王女様とお幸せに!~転生妻は離婚してもふもふライフをエンジョイしようと思います~
魯恒凛
恋愛
地味で気弱なクラリスは夫とは結婚して二年経つのにいまだに触れられることもなく、会話もない。伯爵夫人とは思えないほど使用人たちにいびられ冷遇される日々。魔獣騎士として人気の高い夫と国民の妹として愛される王女の仲を引き裂いたとして、巷では悪女クラリスへの風当たりがきついのだ。
ある日前世の記憶が甦ったクラリスは悟る。若いクラリスにこんな状況はもったいない。白い結婚を理由に円満離婚をして、夫には王女と幸せになってもらおうと決意する。そして、離婚後は田舎でもふもふカフェを開こうと……!
そのためにこっそり仕事を始めたものの、ひょんなことから夫と友達に!?
「好きな相手とどうやったらうまくいくか教えてほしい」
初恋だった夫。胸が痛むけど、お互いの幸せのために王女との仲を応援することに。
でもなんだか様子がおかしくて……?
不器用で一途な夫と前世の記憶が甦ったサバサバ妻の、すれ違い両片思いのラブコメディ。
※5/19〜5/21 HOTランキング1位!たくさんの方にお読みいただきありがとうございます
※他サイトでも公開しています。
〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】記憶を失ったらあなたへの恋心も消えました。
ごろごろみかん。
恋愛
婚約者には、何よりも大切にしている義妹がいる、らしい。
ある日、私は階段から転がり落ち、目が覚めた時には全てを忘れていた。
対面した婚約者は、
「お前がどうしても、というからこの婚約を結んだ。そんなことも覚えていないのか」
……とても偉そう。日記を見るに、以前の私は彼を慕っていたらしいけれど。
「階段から転げ落ちた衝撃であなたへの恋心もなくなったみたいです。ですから婚約は解消していただいて構いません。今まで無理を言って申し訳ありませんでした」
今の私はあなたを愛していません。
気弱令嬢(だった)シャーロットの逆襲が始まる。
☆タイトルコロコロ変えてすみません、これで決定、のはず。
☆商業化が決定したため取り下げ予定です(完結まで更新します)
【完結】生贄になった婚約者と間に合わなかった王子
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
フィーは第二王子レイフの婚約者である。
しかし、仲が良かったのも今は昔。
レイフはフィーとのお茶会をすっぽかすようになり、夜会にエスコートしてくれたのはデビューの時だけだった。
いつしか、レイフはフィーに嫌われていると噂がながれるようになった。
それでも、フィーは信じていた。
レイフは魔法の研究に熱心なだけだと。
しかし、ある夜会で研究室の同僚をエスコートしている姿を見てこころが折れてしまう。
そして、フィーは国守樹の乙女になることを決意する。
国守樹の乙女、それは樹に喰らわれる生贄だった。
婚約破棄されないまま正妃になってしまった令嬢
alunam
恋愛
婚約破棄はされなかった……そんな必要は無かったから。
既に愛情の無くなった結婚をしても相手は王太子。困る事は無かったから……
愛されない正妃なぞ珍しくもない、愛される側妃がいるから……
そして寵愛を受けた側妃が世継ぎを産み、正妃の座に成り代わろうとするのも珍しい事ではない……それが今、この時に訪れただけ……
これは婚約破棄される事のなかった愛されない正妃。元・辺境伯爵シェリオン家令嬢『フィアル・シェリオン』の知らない所で、周りの奴等が勝手に王家の連中に「ざまぁ!」する話。
※あらすじですらシリアスが保たない程度の内容、プロット消失からの練り直し試作品、荒唐無稽でもハッピーエンドならいいんじゃい!的なガバガバ設定
それでもよろしければご一読お願い致します。更によろしければ感想・アドバイスなんかも是非是非。全十三話+オマケ一話、一日二回更新でっす!
理想の『女の子』を演じ尽くしましたが、不倫した子は育てられないのでさようなら
赤羽夕夜
恋愛
親友と不倫した挙句に、黙って不倫相手の子供を生ませて育てさせようとした夫、サイレーンにほとほとあきれ果てたリリエル。
問い詰めるも、開き直り復縁を迫り、同情を誘おうとした夫には千年の恋も冷めてしまった。ショックを通りこして吹っ切れたリリエルはサイレーンと親友のユエルを追い出した。
もう男には懲り懲りだと夫に黙っていたホテル事業に没頭し、好きな物を我慢しない生活を送ろうと決めた。しかし、その矢先に距離を取っていた学生時代の友人たちが急にアピールし始めて……?
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる