46 / 52
帰国
それから程なくして、オフィーリアは帝国を立った。
アンドリューに伴われての帰路であった。
首に縄を掛けられる事はなかったけれど、腕に囲われる事はあった。
帰路には、陸路に加えて海路を利用した。
「王太子一行の海洋の旅」はオールブランス一族が担った。
碧い海を渡り、港に泊まる。そうして陸路に切り替えて、そこから王都まで進んだ。
大回りの経路を経て、途中経由する貴族領では婚姻式を控えた王太子夫妻として領民の前に現れた。
当然、オールブランス侯爵領も経由した。
そうして王国内の主要な領地を周り、たっぷり三月程を掛けて王都に戻った。
一先ず王都に戻ってから改めては?というオフィーリアの疑問に、
「君は直に動けなくなるから。」とアンドリューは答えた。
王都に戻ると間を置かずに婚儀が執り行われた。
それから程なくしてオフィーリアは懐妊する。
オフィーリアは動けなくなった。
********
オフィーリアの体調が安定した頃、他国ㇸ嫁いでいたマーガレットが帰国した。
現在は公爵夫人であるマーガレットは、一昨年女児を出産している。
此度は婚姻以来初めての里帰りであった。
「初めから貴女しか見ていなかったわ。」
「貴女を願ったのはアンドリューよ。」
「貴女、ずっと狙われていたのよ。」
「皆、気付いていたわ。知らなかったのは貴女だけよ。」
久しぶりのお茶の席で、次々に落とされる爆弾発言に、オフィーリアは理解が及ばなくなった。
「でも、真実、望んでいたのは王家でしょう。貴女が産まれた時に、王家は、貴女に目を付けていた筈よ。」
「傾聴の一族に姫が産まれたのですもの。」
アンドリューに伴われての帰路であった。
首に縄を掛けられる事はなかったけれど、腕に囲われる事はあった。
帰路には、陸路に加えて海路を利用した。
「王太子一行の海洋の旅」はオールブランス一族が担った。
碧い海を渡り、港に泊まる。そうして陸路に切り替えて、そこから王都まで進んだ。
大回りの経路を経て、途中経由する貴族領では婚姻式を控えた王太子夫妻として領民の前に現れた。
当然、オールブランス侯爵領も経由した。
そうして王国内の主要な領地を周り、たっぷり三月程を掛けて王都に戻った。
一先ず王都に戻ってから改めては?というオフィーリアの疑問に、
「君は直に動けなくなるから。」とアンドリューは答えた。
王都に戻ると間を置かずに婚儀が執り行われた。
それから程なくしてオフィーリアは懐妊する。
オフィーリアは動けなくなった。
********
オフィーリアの体調が安定した頃、他国ㇸ嫁いでいたマーガレットが帰国した。
現在は公爵夫人であるマーガレットは、一昨年女児を出産している。
此度は婚姻以来初めての里帰りであった。
「初めから貴女しか見ていなかったわ。」
「貴女を願ったのはアンドリューよ。」
「貴女、ずっと狙われていたのよ。」
「皆、気付いていたわ。知らなかったのは貴女だけよ。」
久しぶりのお茶の席で、次々に落とされる爆弾発言に、オフィーリアは理解が及ばなくなった。
「でも、真実、望んでいたのは王家でしょう。貴女が産まれた時に、王家は、貴女に目を付けていた筈よ。」
「傾聴の一族に姫が産まれたのですもの。」
あなたにおすすめの小説
君に愛は囁けない
しーしび
恋愛
姉が亡くなり、かつて姉の婚約者だったジルベールと婚約したセシル。
彼は社交界で引く手数多の美しい青年で、令嬢たちはこぞって彼に夢中。
愛らしいと噂の公爵令嬢だって彼への好意を隠そうとはしない。
けれど、彼はセシルに愛を囁く事はない。
セシルも彼に愛を囁けない。
だから、セシルは決めた。
*****
※ゆるゆる設定
※誤字脱字を何故か見つけられない病なので、ご容赦ください。努力はします。
※日本語の勘違いもよくあります。方言もよく分かっていない田舎っぺです。
心の中にあなたはいない
ゆーぞー
恋愛
姉アリーのスペアとして誕生したアニー。姉に成り代われるようにと育てられるが、アリーは何もせずアニーに全て押し付けていた。アニーの功績は全てアリーの功績とされ、周囲の人間からアニーは役立たずと思われている。そんな中アリーは事故で亡くなり、アニーも命を落とす。しかしアニーは過去に戻ったため、家から逃げ出し別の人間として生きていくことを決意する。
一方アリーとアニーの死後に真実を知ったアリーの夫ブライアンも過去に戻りアニーに接触しようとするが・・・。
【完結】生贄になった婚約者と間に合わなかった王子
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
フィーは第二王子レイフの婚約者である。
しかし、仲が良かったのも今は昔。
レイフはフィーとのお茶会をすっぽかすようになり、夜会にエスコートしてくれたのはデビューの時だけだった。
いつしか、レイフはフィーに嫌われていると噂がながれるようになった。
それでも、フィーは信じていた。
レイフは魔法の研究に熱心なだけだと。
しかし、ある夜会で研究室の同僚をエスコートしている姿を見てこころが折れてしまう。
そして、フィーは国守樹の乙女になることを決意する。
国守樹の乙女、それは樹に喰らわれる生贄だった。
私のことを愛していなかった貴方へ
矢野りと
恋愛
婚約者の心には愛する女性がいた。
でも貴族の婚姻とは家と家を繋ぐのが目的だからそれも仕方がないことだと承知して婚姻を結んだ。私だって彼を愛して婚姻を結んだ訳ではないのだから。
でも穏やかな結婚生活が私と彼の間に愛を芽生えさせ、いつしか永遠の愛を誓うようになる。
だがそんな幸せな生活は突然終わりを告げてしまう。
夫のかつての想い人が現れてから私は彼の本心を知ってしまい…。
*設定はゆるいです。
婚約する前から、貴方に恋人がいる事は存じておりました
Kouei
恋愛
とある夜会での出来事。
月明りに照らされた庭園で、女性が男性に抱きつき愛を囁いています。
ところが相手の男性は、私リュシュエンヌ・トルディの婚約者オスカー・ノルマンディ伯爵令息でした。
けれど私、お二人が恋人同士という事は婚約する前から存じておりましたの。
ですからオスカー様にその女性を第二夫人として迎えるようにお薦め致しました。
愛する方と過ごすことがオスカー様の幸せ。
オスカー様の幸せが私の幸せですもの。
※この作品は、他投稿サイトにも公開しています。
すれ違う思い、私と貴方の恋の行方…
アズやっこ
恋愛
私には婚約者がいる。
婚約者には役目がある。
例え、私との時間が取れなくても、
例え、一人で夜会に行く事になっても、
例え、貴方が彼女を愛していても、
私は貴方を愛してる。
❈ 作者独自の世界観です。
❈ 女性視点、男性視点があります。
❈ ふんわりとした設定なので温かい目でお願いします。
行き場を失った恋の終わらせ方
当麻月菜
恋愛
「君との婚約を白紙に戻してほしい」
自分の全てだったアイザックから別れを切り出されたエステルは、どうしてもこの恋を終わらすことができなかった。
避け続ける彼を求めて、復縁を願って、あの日聞けなかった答えを得るために、エステルは王城の夜会に出席する。
しかしやっと再会できた、そこには見たくない現実が待っていて……
恋の終わりを見届ける貴族青年と、行き場を失った恋の中をさ迷う令嬢の終わりと始まりの物語。
※他のサイトにも重複投稿しています。