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光と闇
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「…西園寺雅史か…彼はどこに居るんだ?」
相田は腕を組み、眉を寄せた。
夜になった。青木が自分の家に帰ってきた。玄関のドアを開けた青木は、雅史の待つ部屋に向かった。部屋のドアを開けた青木の瞳に、椅子に縛り付けた雅史の姿が映った。
青木を見詰める雅史の目は、敵意に満ちていなかった。殺すよりも、利用する事にしたのかもしれない。
「ただいま」
雅史の口からガムテープと布を取り、青木はその唇にキスをした。雅史はされるがまま、微動だにしていない。
青木は雅史に絡み付くロープを解いていった。
「二階堂の死体が見付かっちゃったよ、学校もしばらく休校だって」
青木は落ち着いた様子で、雅史に語り掛けた。
「お前も学校休むのか?」
体の拘束を解かれた雅史は、気だるそうに首を回した。
「あぁ…俺は有休取ったよ…雅史と一緒に居たいからな…だけど、女共を殺しにくくなったな」
青木は眉間に皺を寄せた。
「…俺が電話で呼び寄せるってのはどうだ?」
雅史は目を輝かせた。
「…雅史が?…ちょっと考えさせてくれ」
青木は雅史に背中を見せ、考える素振りを見せた。敢えて隙を見せたのだ。
雅史は青木の背中に襲い掛かる事はなかった。青木は暫く考える素振りを見せた後、満足そうに振り返った。襲ってこない事が嬉しかったようだ。
「よし、それでいこう」
「善は急げで、今からどうだ?」
雅史はにっこりとした笑顔を見せた。
「…そうだな、急がないといけないからな亅
青木は雅史の考えに賛同した。
「じゃあ、俺の携帯電話を返してくれ」
雅史は手を差し出した。
青木は空かさず口を開いた。
「駄目だ。雅史の居場所が警察にバレるだろ?」
「あぁ、GPSか。面倒臭い機能が付いてるな」
「女共の携帯番号は全部調べてある。電話は何処かの公衆電話から電話してくれ」
青木はゴミが散乱している床の上から、一枚の紙を拾い上げ雅史に手渡した。
「…全員分、あるな」
手渡された紙に書かれているのは、雅史と交際している全員の名前と住所、それと携帯電話の番号、それにそれぞれの自宅の電話番号だった。
「…誰にしようかな?」
雅史は目をキラキラとさせ、人差し指を紙の上でなぞらせ獲物を選んでいる。
人差し指がぴたりと止まった。
「決めた」
雅史はにんまりと笑った。
「誰を殺るんだ?」
青木が紙を覗き込んだ。
「は、や、か、わ、あ、け、み」
雅史は楽しげに答えた。
「早川明美か…あいつは母親と二人暮らしで、母親は夜の仕事やってるから丁度いいな」
青木は明美の顔を思い出し、険しい顔をした。余程嫌いなのだろう。
「よし、じゃあ、電話しに行こう」
雅史は椅子から立ち上がった。
「あぁ、車で公衆電話を探そう」
青木は雅史と共に部屋を出た。
部屋の外は廊下だった。一軒家のような造りだ。廊下もゴミで溢れ返っている。明らかに腐敗している匂いが漂っている。青木は麻痺しているかもしれないが、雅史も顔をしかめてはいない。殺しができる喜びで、それどころではないようだ。
相田は腕を組み、眉を寄せた。
夜になった。青木が自分の家に帰ってきた。玄関のドアを開けた青木は、雅史の待つ部屋に向かった。部屋のドアを開けた青木の瞳に、椅子に縛り付けた雅史の姿が映った。
青木を見詰める雅史の目は、敵意に満ちていなかった。殺すよりも、利用する事にしたのかもしれない。
「ただいま」
雅史の口からガムテープと布を取り、青木はその唇にキスをした。雅史はされるがまま、微動だにしていない。
青木は雅史に絡み付くロープを解いていった。
「二階堂の死体が見付かっちゃったよ、学校もしばらく休校だって」
青木は落ち着いた様子で、雅史に語り掛けた。
「お前も学校休むのか?」
体の拘束を解かれた雅史は、気だるそうに首を回した。
「あぁ…俺は有休取ったよ…雅史と一緒に居たいからな…だけど、女共を殺しにくくなったな」
青木は眉間に皺を寄せた。
「…俺が電話で呼び寄せるってのはどうだ?」
雅史は目を輝かせた。
「…雅史が?…ちょっと考えさせてくれ」
青木は雅史に背中を見せ、考える素振りを見せた。敢えて隙を見せたのだ。
雅史は青木の背中に襲い掛かる事はなかった。青木は暫く考える素振りを見せた後、満足そうに振り返った。襲ってこない事が嬉しかったようだ。
「よし、それでいこう」
「善は急げで、今からどうだ?」
雅史はにっこりとした笑顔を見せた。
「…そうだな、急がないといけないからな亅
青木は雅史の考えに賛同した。
「じゃあ、俺の携帯電話を返してくれ」
雅史は手を差し出した。
青木は空かさず口を開いた。
「駄目だ。雅史の居場所が警察にバレるだろ?」
「あぁ、GPSか。面倒臭い機能が付いてるな」
「女共の携帯番号は全部調べてある。電話は何処かの公衆電話から電話してくれ」
青木はゴミが散乱している床の上から、一枚の紙を拾い上げ雅史に手渡した。
「…全員分、あるな」
手渡された紙に書かれているのは、雅史と交際している全員の名前と住所、それと携帯電話の番号、それにそれぞれの自宅の電話番号だった。
「…誰にしようかな?」
雅史は目をキラキラとさせ、人差し指を紙の上でなぞらせ獲物を選んでいる。
人差し指がぴたりと止まった。
「決めた」
雅史はにんまりと笑った。
「誰を殺るんだ?」
青木が紙を覗き込んだ。
「は、や、か、わ、あ、け、み」
雅史は楽しげに答えた。
「早川明美か…あいつは母親と二人暮らしで、母親は夜の仕事やってるから丁度いいな」
青木は明美の顔を思い出し、険しい顔をした。余程嫌いなのだろう。
「よし、じゃあ、電話しに行こう」
雅史は椅子から立ち上がった。
「あぁ、車で公衆電話を探そう」
青木は雅史と共に部屋を出た。
部屋の外は廊下だった。一軒家のような造りだ。廊下もゴミで溢れ返っている。明らかに腐敗している匂いが漂っている。青木は麻痺しているかもしれないが、雅史も顔をしかめてはいない。殺しができる喜びで、それどころではないようだ。
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