109 / 298
光と闇
12
しおりを挟む
青木はポケットから小型のナイフを取り出し、雅史の目を見詰めながら手渡した。
「分かった、分かった」
雅史はにっこりとしながら、うんうんと頷いた。
雨が一滴も降っていない、月が綺麗な夜。雅史はレインコートを羽織った。二人は再び歩き出した。
公園の敷地を横にしながら入口を目指した。立ち並ぶ木の隙間から公園内を見ると、灯りの下にあるベンチに座る明美の姿を捉えた。明美は祈るように両手を組んでいる。青木は立ち止まり、公園内を観察した。
遊具はブランコと砂場しかない小さな公園だ。その為、公園内を一望できる。
「他には誰も居ないな」
「……」
青木の言葉を無視しているのか、聞こえていないのかは分からないが、雅史は何も答えずに歩きだした。
入口に付いた雅史は、なんの躊躇いもなく公園に入った。
足音に気付いた明美が顔を上げた。そして、雅史の姿を捉えた。
「雅史君!大丈夫!?」
ベンチから飛び出した明美は、雅史に抱き付いた。
「あぁ…大丈夫だ…会いたかった」
雅史は強く抱き締め、悪魔の笑みを浮かべた。
「心配してたんだよ…無事でよかった」
明美は涙を溜めた瞳で、雅史の顔をじっと見詰めている。
「…ごめんな、心配掛けて」
雅史は悲しそうな顔をした。
「…あれ?…青木先生」
近くにいる青木に気付いた明美は、慌てて雅史から離れた。
明美は直ぐに恐怖心に包まれた。無理もない。青木はこの世のものとは思えない顔で、明美を睨み付けている。
「…青木先生は味方だ…全て事情は話してあるから安心してくれ」
雅史が優しい笑顔を浮かべ囁いた。
「…う、うん」
明美は自分を睨み付ける青木の顔を見ないように、俯きながら答えた。
「分かった、分かった」
雅史はにっこりとしながら、うんうんと頷いた。
雨が一滴も降っていない、月が綺麗な夜。雅史はレインコートを羽織った。二人は再び歩き出した。
公園の敷地を横にしながら入口を目指した。立ち並ぶ木の隙間から公園内を見ると、灯りの下にあるベンチに座る明美の姿を捉えた。明美は祈るように両手を組んでいる。青木は立ち止まり、公園内を観察した。
遊具はブランコと砂場しかない小さな公園だ。その為、公園内を一望できる。
「他には誰も居ないな」
「……」
青木の言葉を無視しているのか、聞こえていないのかは分からないが、雅史は何も答えずに歩きだした。
入口に付いた雅史は、なんの躊躇いもなく公園に入った。
足音に気付いた明美が顔を上げた。そして、雅史の姿を捉えた。
「雅史君!大丈夫!?」
ベンチから飛び出した明美は、雅史に抱き付いた。
「あぁ…大丈夫だ…会いたかった」
雅史は強く抱き締め、悪魔の笑みを浮かべた。
「心配してたんだよ…無事でよかった」
明美は涙を溜めた瞳で、雅史の顔をじっと見詰めている。
「…ごめんな、心配掛けて」
雅史は悲しそうな顔をした。
「…あれ?…青木先生」
近くにいる青木に気付いた明美は、慌てて雅史から離れた。
明美は直ぐに恐怖心に包まれた。無理もない。青木はこの世のものとは思えない顔で、明美を睨み付けている。
「…青木先生は味方だ…全て事情は話してあるから安心してくれ」
雅史が優しい笑顔を浮かべ囁いた。
「…う、うん」
明美は自分を睨み付ける青木の顔を見ないように、俯きながら答えた。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)その後
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合つまた。
その後、大学を卒業した祐輔(ユウスケ)の新たなストーリーが始まった。
全15話を予定
【完結】不貞された私を責めるこの国はおかしい
春風由実
恋愛
婚約者が不貞をしたあげく、婚約破棄だと言ってきた。
そんな私がどうして議会に呼び出され糾弾される側なのでしょうか?
婚約者が不貞をしたのは私のせいで、
婚約破棄を命じられたのも私のせいですって?
うふふ。面白いことを仰いますわね。
※最終話まで毎日一話更新予定です。→3/27完結しました。
※カクヨムにも投稿しています。
秘書と社長の秘密
廣瀬純七
大衆娯楽
社内の調査のため、社長・高橋健一はこっそり秘書・木村由紀と不思議なアプリで入れ替わることに。
突然“社長役”を任された由紀と、自由に動ける立場を手に入れた高橋。
ふたりの秘密の入れ替わり作戦は、どの様な結末になるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる