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小羽
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「凄い!かっこいいね!」
霞は恋する乙女の視線を謙太に向けた。小羽はそんな霞を見て、足を止めた。
霞と謙太は小羽の様子に気付かずに、話に花を咲かせながら歩いている。
小羽は拳を握り締め俯いていた。しかし、直ぐに「外では元気にする」という言葉が、頭で蠢き出した。小羽は笑顔を作ると、スキップをしながら二人の後を追った。
一際立派な門構えの屋敷の前で、謙太は立ち止まった。
「ここが僕ん家だよ。ちょっと寄ってかない?」
謙太は霞の手を掴んだ。
「うん、小羽君行こう」
霞は後ろにいる小羽へと笑顔で振り返った。
「…僕は用事があるから帰るね!じゃあ、また明日!」
小羽は両手を広げ、スキップをしながら二人から遠ざかった。
小羽は振り返った。そこにはもう、霞と謙太の姿はない。謙太の家に入ったのだろう。小羽は唇を噛み締めると、再び笑顔を作り、自宅へと帰って行った。
家には誰もいなかった。自分の部屋に入った小羽は、そこで漸く笑顔を崩した。泣き叫びたいのを押し殺し、小羽は枕に顔を埋めた。声を殺しても、涙は止め処なく溢れてくる。枕は涙でびしょびしょになった。
霞と謙太は、日に日に仲良くなっている。まるで、昔からの友達。いや、それ以上だ。
小羽は自分の存在価値を奪われたように感じていた。唯一の救いは霞だった。霞を守る事が使命だった。小羽の心は壊れそうだった。
小羽の変化には、誰も気付いていないようだ。それは、外では元気にすると約束ノートに書いた事を小羽が忠実に守り続けているからだ。小羽にとって約束ノートは絶対だった。
自分の部屋の中。小羽は項垂れている。頭の中に声が聞こえた。
「邪魔者は消せばいい」
何度もその言葉が頭に届いている。
小羽は頭を上げた。視線の先にテレビがあった。見るでもなく点けていたテレビでは映画がやっていた。
「邪魔者は消す?」
テレビの中の青年は、声を震わせている。
霞は恋する乙女の視線を謙太に向けた。小羽はそんな霞を見て、足を止めた。
霞と謙太は小羽の様子に気付かずに、話に花を咲かせながら歩いている。
小羽は拳を握り締め俯いていた。しかし、直ぐに「外では元気にする」という言葉が、頭で蠢き出した。小羽は笑顔を作ると、スキップをしながら二人の後を追った。
一際立派な門構えの屋敷の前で、謙太は立ち止まった。
「ここが僕ん家だよ。ちょっと寄ってかない?」
謙太は霞の手を掴んだ。
「うん、小羽君行こう」
霞は後ろにいる小羽へと笑顔で振り返った。
「…僕は用事があるから帰るね!じゃあ、また明日!」
小羽は両手を広げ、スキップをしながら二人から遠ざかった。
小羽は振り返った。そこにはもう、霞と謙太の姿はない。謙太の家に入ったのだろう。小羽は唇を噛み締めると、再び笑顔を作り、自宅へと帰って行った。
家には誰もいなかった。自分の部屋に入った小羽は、そこで漸く笑顔を崩した。泣き叫びたいのを押し殺し、小羽は枕に顔を埋めた。声を殺しても、涙は止め処なく溢れてくる。枕は涙でびしょびしょになった。
霞と謙太は、日に日に仲良くなっている。まるで、昔からの友達。いや、それ以上だ。
小羽は自分の存在価値を奪われたように感じていた。唯一の救いは霞だった。霞を守る事が使命だった。小羽の心は壊れそうだった。
小羽の変化には、誰も気付いていないようだ。それは、外では元気にすると約束ノートに書いた事を小羽が忠実に守り続けているからだ。小羽にとって約束ノートは絶対だった。
自分の部屋の中。小羽は項垂れている。頭の中に声が聞こえた。
「邪魔者は消せばいい」
何度もその言葉が頭に届いている。
小羽は頭を上げた。視線の先にテレビがあった。見るでもなく点けていたテレビでは映画がやっていた。
「邪魔者は消す?」
テレビの中の青年は、声を震わせている。
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