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もう一人の自分
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「結婚しちゃったら霞ちゃんを一生守れないよ。いいの?約束ノートに霞ちゃんを一生守るって書いたんでしょ?」
鏡の小羽の声は尚も聞こえてくる。
「…う、うん…で、ででも…」
小羽はジャンパーのポケットの中で握っている果物ナイフの柄から手を放した。やはり、小羽はやりたくないようだ。
「駄目だよ。理由のある殺人は、悪い事じゃないんだからさ。君がやらなきゃ駄目なんだよ。約束ノートに書いた約束は絶対でしょ?約束ノートは絶対…約束ノートは絶対、約束ノートは絶対!絶対!絶対!絶対!絶対!」
小羽は立ち止まった。耳を強く塞いだ。声は小さくならない。頭の中で響いている。小羽は声を掻き消そうと、激しく頭を振った。
「…君!小羽君!どうしたの!?」
謙太は小羽の異変に気付き、肩を掴んだ。
「…えっ…な、な、なんでもないよ!」
小羽は体をびくつかせ、大声を上げた。
「…大丈夫?」
謙太は小羽の顔を覗き込み、心配そうに見詰めている。
「うん!大丈夫だよ!」
小羽は笑顔を浮かべた。
謙太はその笑顔を見て、本当に大丈夫だと思ったようだ。
「…そうか…ねぇ、小羽君」
謙太は何か言いたげな顔をしている。
「なーに?」
謙太は直ぐに言葉を繋げなかった。言うのを躊躇っているようだ。だが、暫くすると口を開いた。
「…うんとね…聞いてくれる?」
謙太は顔を赤らめ、俯いた。
「聞く?聞くってなにを?」
「実はね…僕ね…か、霞ちゃんの事好きになっちゃったみたい」
謙太はさらに顔を赤らめた。
小羽の中で何かが弾けた。小羽はジャンパーのポケットの中の果物ナイフの柄を力強く握り締めた。
「…霞ちゃんは、僕の事をどう思ってるんだろう?」
謙太は呟き、空を見上げた。
小羽の手が動いた。そこに躊躇いはなかった。果物ナイフの刃が、謙太の首に沈み込むように触れた。
「…えっ?…うぎゃぃぁぁぁぁ!いだい!いだいぃぃぃ!」
真っ赤な血が、謙太の首から、壊れた水道のようにだだ洩れている。
笑顔の小羽は、果物ナイフを謙太の胸元に力の限り押し込んだ。
鏡の小羽の声は尚も聞こえてくる。
「…う、うん…で、ででも…」
小羽はジャンパーのポケットの中で握っている果物ナイフの柄から手を放した。やはり、小羽はやりたくないようだ。
「駄目だよ。理由のある殺人は、悪い事じゃないんだからさ。君がやらなきゃ駄目なんだよ。約束ノートに書いた約束は絶対でしょ?約束ノートは絶対…約束ノートは絶対、約束ノートは絶対!絶対!絶対!絶対!絶対!」
小羽は立ち止まった。耳を強く塞いだ。声は小さくならない。頭の中で響いている。小羽は声を掻き消そうと、激しく頭を振った。
「…君!小羽君!どうしたの!?」
謙太は小羽の異変に気付き、肩を掴んだ。
「…えっ…な、な、なんでもないよ!」
小羽は体をびくつかせ、大声を上げた。
「…大丈夫?」
謙太は小羽の顔を覗き込み、心配そうに見詰めている。
「うん!大丈夫だよ!」
小羽は笑顔を浮かべた。
謙太はその笑顔を見て、本当に大丈夫だと思ったようだ。
「…そうか…ねぇ、小羽君」
謙太は何か言いたげな顔をしている。
「なーに?」
謙太は直ぐに言葉を繋げなかった。言うのを躊躇っているようだ。だが、暫くすると口を開いた。
「…うんとね…聞いてくれる?」
謙太は顔を赤らめ、俯いた。
「聞く?聞くってなにを?」
「実はね…僕ね…か、霞ちゃんの事好きになっちゃったみたい」
謙太はさらに顔を赤らめた。
小羽の中で何かが弾けた。小羽はジャンパーのポケットの中の果物ナイフの柄を力強く握り締めた。
「…霞ちゃんは、僕の事をどう思ってるんだろう?」
謙太は呟き、空を見上げた。
小羽の手が動いた。そこに躊躇いはなかった。果物ナイフの刃が、謙太の首に沈み込むように触れた。
「…えっ?…うぎゃぃぁぁぁぁ!いだい!いだいぃぃぃ!」
真っ赤な血が、謙太の首から、壊れた水道のようにだだ洩れている。
笑顔の小羽は、果物ナイフを謙太の胸元に力の限り押し込んだ。
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