憂鬱な妖精との恋~南の島の寄宿学校にて〜

tommynya

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秘密のメディテーション・ルーム

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部屋に戻るとあいつがドアの外で待ち構えていた。

「ミカ遅かったな、荷物置いたら行くぞ」

「はい。すぐ行きます」

ミカは荷物を置いてすぐ出かけようとしていた。

「多分遅くなるから先に寝てて。行ってくる」

「ねぇ、行かないで…お願い…」

ミカを背後から抱きしめてお願いした。

「ルイ、ごめん…もう、行かなきゃ…」

「俺の事好きなら行かないでよ。なんであいつの言う事聞かなきゃいけないの?」

「ごめん…」

そう言って、ミカは軽いキスをしてきた。

「いつか、話すから…今日は行くね」

ミカは部屋の外に出て行った。

(本当にどういう関係なんだろうな。ちょっと変だよな…?心配だ…)

一人でいても暗くなるだけなので、龍と日向に会うために食堂に行き、あいつの話を聞いてもらった。

「あいつまたミカを連れていったよ…本当腹立つ」

「メディテーション・ルームに二人でいるって、かなり噂になっているもんね…ミカは一人で瞑想しているって、言っているみたいだけど。嘘だよね…本当にどうなっているの…」

「流石に毎日のように目撃されているのに、ミカも1人だって嘘つくのもおかしいよね」

「後でメディテーション・ルーム行ってみるか」

⋆ ⋆ ⋆ ⋆ ⋆ ⋆ ⋆ ⋆ ⋆ ⋆ ⋆ ⋆ ⋆ ⋆ 

メディテーション・ルームに行くと鍵は掛かっているが、中の明かりがもれていた。
「誰かいるね。これは。ミカ達かな?」

「大丈夫だよね?助けなくても…」

そこに誰かが近づいて来た。その人は俺らより年上に見えた。

「何しているの?君たち。僕はこのフロアの管理人です」

「友達がこの部屋にいるみたいなんです」

「あぁ。この部屋には近づかない方がいいですよ」

「どうしてですか?友達が心配なんです」

「男娼が来ている部屋だから、君達が来るような場所じゃないよ。この学校の伝統の部屋で、逢引したりする部屋」

「男娼?はぁ?何ですかそれ」

「男の娼婦だよ。君達みたいな普通の子が来る所じゃないんだ。それとも男を買いたいのか?」

「違います。友達が心配なだけで…」

「ルイ行こう。ミカが今日もここに来ているとは限らないじゃん。見間違いかもしれないし…」

その時ドアが開いた。あいつだ。

「何。うるさいんだけど。喧嘩なら他でやって」

俺はあいつを突きとばし中に入った。

「ちょっ、お前今入るなっ」

そこには椅子に縛られた裸のミカの姿があった。黒い布で目隠しされ、体はロープで拘束されミカはぐったりしていた。

「ミカ、しっかりしろ。今助けてやるから」

ミカの返事は無い…縄を解き瞑想用の白いブランケットで体を包んで抱き抱えて助け出した。
 
「こんな事して許されると思っているんですか?学校に報告します」

「やめて…僕は大丈夫だから…」

ミカが小さな声で呟く。俺は涙を我慢する事が出来なかった…

「部屋に連れて帰ります」

龍と日向があいつを取り押さえてくれている間に、俺は急いで部屋に戻りミカをベッドに寝かせた。ブランケットに包まれたミカの太腿には血が流れた痕があった…

そして、白いブランケットにぽつぽつと血がにじんでいた…それを見て俺はミカを抱きしめて号泣した。

「僕のために泣くのは辞めて。僕はルイに泣いてもらえるような人間じゃないから」

「どうしてそんな事言うの?ミカがこんな酷い目にあわされているのに…」

「僕は汚れている…もう手遅れなんだ…僕にかまわないで…体を売る以外に僕の価値は無いんだ…ルイに愛される権利もない…」

「汚れてなんかいない。ミカは綺麗だ。誰にも汚させない」

「もう何人もの男に汚されているから、ルイの思っているより汚いんだ…」

「何でそんな事してんだよ」

涙が止まらず、ミカを強く抱きしめた。

「父が再婚して、兄が出来て最初は嬉しかったけど、すぐに兄の様子がおかしくなったんだ。僕への愛が異常だった。寝ている間に襲われる事が増えて、夜眠れなくなった。

僕が兄の愛を受け入れないのが気に入らなかったからか、兄の友達にも体を売るように仕向けられたんだ…兄から逃げたくて家を出てここに来たけど、ここにもあいつがいて、もう逃げられないんだってあきらめたよ…」

「あきらめんなよ。俺が助けてやる」

「ルイ、大丈夫だよ…もう充分…感謝しているから。僕に深入りしない方がいいよ…」

「どうして突き放すような事言うの?俺はミカの事好きなんだから。どうして解ってくれないんだよ…」

「軽蔑したでしょ?沢山の男と寝ているんだから」

「してない。ミカが望んでやっている事じゃないでしょ」

「ルイはこんな僕と寝れる?」

「当たり前、したいに決まってるだろ…ずっと我慢してるのに…」

「信じていいの…?僕は好きな人としてみたい…」

 うるうるした瞳でミカが俺を見つめている。求められているのが凄く伝わった…

「うん。俺の身体はミカの物だから、いつでも好きにしていいよ」

「いいの?」

「当たり前だろ。身体大丈夫?病院行く?」

「大丈夫。シャワーしたい。手伝って」

「あっうん。肩貸すよ。俺ずっと眼つぶっているから…」

「フフッ、いいよ見てくれても。洗うの手伝ってくれても」

「ダメだ。見れない恥ずかしい…」

「フフッ、冗談だよ。可愛いなあ。もぅ…」

俺は真っ赤な顔でシャワールームまでミカを運んだ。
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