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第10話 商人ギルドとの出会いと策謀
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ベルナスの村が生まれ変わって一ヶ月が過ぎた。
畑には若い苗が生い茂り、収穫を待つ人々の顔に笑みが絶えない。
あの廃墟のようだった地が、いまや森の中の穏やかな集落へと変わったのだ。
とはいえ、平穏の裏で俺の頭を悩ませる問題が一つあった。
物資だ。
服や道具、農具、それに保存食。
村の自立を進めるためには、外の世界との交易を避けて通れない。
幸い、最近になってここを訪れる旅人がぽつぽつ現れ始めた。
竜の守護を受けた土地だと噂が広がり、冒険者や旅の商人の一部が興味を持ったらしい。
問題は、そこに“金の匂い”を嗅ぎつけた輩も同じように集まることだ。
この日も、朝の霧が晴れる前から一台の馬車が村の入り口に現れた。
上質な毛皮のコートを着た男が、満面の笑みを浮かべて俺に歩み寄ってくる。
「これはこれは、噂の“辺境の奇跡”を起こしたお方ですな! アレン様でいらっしゃるか!」
「……お前は?」
「私め、セイル・グランと申します。北方の商人ギルドの代表でございます。
噂を聞きまして、すぐにご挨拶へ参りました。王都の商人どもが恐れて来ぬならば、我ら辺境の商人が先に動くべきだと!」
お世辞の花を散らしながらも、目の奥は警戒と欲に満ちている。
典型的な取引屋の顔だ。
だが、自分たちの手で動く分だけまだ信用できる。
「で、用件は?」
「ずばり! 交易の提案ですな。
この一月で土地が蘇り、作物が育ち、領民が増えた。
となれば、衣服・塩・工具・麦粉などが必要でしょう。
我らはそれを提供できる。代わりに、この土地の木材や薬草、竜の加護が宿る泉の水を――」
「なるほど、商魂たくましいな。だが、泉の水は売らない。」
「おや、強欲な竜の噂通りだ。」
「竜じゃない、俺だ。」
わざと軽く言ってやると、セイルは一瞬だけ眉を跳ね上げ、それから小さく笑った。
少なくとも頭は回る男らしい。
「ふむ、なるほど。貴方がこの地の本当の“頭脳”というわけですか。よろしい。
ならば、物資の取引のみでどうでしょう。取引先は私が保証します。
代わりに、ギルドとして正式に“アルディナ領”を辺境交易地として登録したい。」
「それが目的か。」
「それだけではございません。商人に必要なのは信用。
奇跡の領主と取引していると知れれば、我らも安定するのです。」
この男、丁寧な言葉の裏で巧妙に利益を積み上げるタイプだ。
だが、それを隠す気もなく堂々と口にできる胆力は嫌いじゃない。
「よし、いいだろう。ただし条件がある。」
「ほう、何なりと。」
「一、差別的な商売は禁止。村人に正当な対価を支払え。
二、取引は公会堂前でのみ行うこと。裏取引は見つけたら追放だ。
三、必要物資の納入については俺が定める。困るようなら別の土地へ行け。」
セイルは一瞬だけ目を細めたが、すぐに口元を引き上げた。
「ふっ……おもしろい。強気な交渉、嫌いではありません。
こう見えて私も、やりがいのある相手のほうが儲かる主義でしてね。」
「商人らしい答えだ。」
「では正式に契約を。ギルドの印章をこの地に残します。」
彼は懐から銀の紋章を取り出し、村の地図に押した。
ギルドの取り決めでは、この印がある土地は“商業安定区域”として保護されるらしい。
つまり、他の商人が強奪や詐欺を働けば、ギルド全体が報復する――商人の戦争を防ぐための制度だ。
「取引成立ということでよろしいですな?」
「ああ。ただし、互いに嘘をつかない限り、な。」
「もちろん。私は嘘をつく時にしか笑いませんので。」
なるほど、今まさに笑っていないあたりが、この男の誠実さか。
取引書に署名を終えた後、セイルは持参した箱を開けた。
中には、見慣れない金属の道具や、王都では高値で取引される香辛料袋が並んでいた。
「最初の献上品です。これも契約の証として受け取ってください。」
「ありがたく頂く。ただし次からは“代金”を渡す。」
「心得ました。……では、近いうちに再び使者を送ります。おそらく、上層の貴族どもも黙ってはおりますまい。」
「来るなら来いさ。この地は誰のものでもない。俺たちが作った“国”の始まりだ。」
セイルが一歩下がり、商人らしい優雅な礼をした後、馬車を動かした。
去り際に俺へ残した一言だけが、妙に印象に残る。
「辺境の領主アレン様。あなたの名が、もう王都でささやかれています。
“追放された公爵令息が竜と手を結び新たな国を興した”――とね。」
「噂ってのは、早いもんだな。」
「ええ。ですが、噂という種は時に国を興す肥料にもなる。……では。」
走り去る馬車の輪音を聞きながら、俺は静かに息を吐いた。
アルディネアの声が森の上から降ってくる。
『人の集う音が増えてきたな。交易は血脈と同じ。この地は生きている。』
「この流れをどう見る?」
『良い流れだ。だが、王都が動くのも時間の問題。
権力は新しい芽を恐れる。いずれ制圧軍か使者が放たれよう。』
「だろうな。それでも構わない。
俺たちはもう、逃げる側じゃない。迎え撃つ“守り手”だ。」
『……気をつけろ、人の子。戦とは剣だけのものではない。策もまた武器だ。』
「わかってるさ。俺も少しは学んでる。」
村を見下ろせば、穏やかな灯がいくつも並んでいる。
笑い声、牛の鳴き声、風車の音。すべてが命の息吹きそのものだ。
これを守るためなら、どんな策でも使う。
アルディネアが小さく呟いた。
『王都の貴族たちは気づいておらぬ。追放という処分で、最も危険な理想を野に放ったということに。』
「俺としては、勝手にそうなってくれて助かってるがな。」
竜と笑いながら空を仰ぐ。
太陽が赤く傾き、光が森の端を金色に染めていく。
まるで、この土地自体が「ここに国が生まれる」と祝福しているかのようだった。
その日、新しい時代の予兆が、静かに辺境を包み込んでいた。
王都の腐敗と欲望が再び牙をむくその前に、俺は次の手を打たなければならない。
この地を護るために、そしてここで生きるすべての者の未来のために。
畑には若い苗が生い茂り、収穫を待つ人々の顔に笑みが絶えない。
あの廃墟のようだった地が、いまや森の中の穏やかな集落へと変わったのだ。
とはいえ、平穏の裏で俺の頭を悩ませる問題が一つあった。
物資だ。
服や道具、農具、それに保存食。
村の自立を進めるためには、外の世界との交易を避けて通れない。
幸い、最近になってここを訪れる旅人がぽつぽつ現れ始めた。
竜の守護を受けた土地だと噂が広がり、冒険者や旅の商人の一部が興味を持ったらしい。
問題は、そこに“金の匂い”を嗅ぎつけた輩も同じように集まることだ。
この日も、朝の霧が晴れる前から一台の馬車が村の入り口に現れた。
上質な毛皮のコートを着た男が、満面の笑みを浮かべて俺に歩み寄ってくる。
「これはこれは、噂の“辺境の奇跡”を起こしたお方ですな! アレン様でいらっしゃるか!」
「……お前は?」
「私め、セイル・グランと申します。北方の商人ギルドの代表でございます。
噂を聞きまして、すぐにご挨拶へ参りました。王都の商人どもが恐れて来ぬならば、我ら辺境の商人が先に動くべきだと!」
お世辞の花を散らしながらも、目の奥は警戒と欲に満ちている。
典型的な取引屋の顔だ。
だが、自分たちの手で動く分だけまだ信用できる。
「で、用件は?」
「ずばり! 交易の提案ですな。
この一月で土地が蘇り、作物が育ち、領民が増えた。
となれば、衣服・塩・工具・麦粉などが必要でしょう。
我らはそれを提供できる。代わりに、この土地の木材や薬草、竜の加護が宿る泉の水を――」
「なるほど、商魂たくましいな。だが、泉の水は売らない。」
「おや、強欲な竜の噂通りだ。」
「竜じゃない、俺だ。」
わざと軽く言ってやると、セイルは一瞬だけ眉を跳ね上げ、それから小さく笑った。
少なくとも頭は回る男らしい。
「ふむ、なるほど。貴方がこの地の本当の“頭脳”というわけですか。よろしい。
ならば、物資の取引のみでどうでしょう。取引先は私が保証します。
代わりに、ギルドとして正式に“アルディナ領”を辺境交易地として登録したい。」
「それが目的か。」
「それだけではございません。商人に必要なのは信用。
奇跡の領主と取引していると知れれば、我らも安定するのです。」
この男、丁寧な言葉の裏で巧妙に利益を積み上げるタイプだ。
だが、それを隠す気もなく堂々と口にできる胆力は嫌いじゃない。
「よし、いいだろう。ただし条件がある。」
「ほう、何なりと。」
「一、差別的な商売は禁止。村人に正当な対価を支払え。
二、取引は公会堂前でのみ行うこと。裏取引は見つけたら追放だ。
三、必要物資の納入については俺が定める。困るようなら別の土地へ行け。」
セイルは一瞬だけ目を細めたが、すぐに口元を引き上げた。
「ふっ……おもしろい。強気な交渉、嫌いではありません。
こう見えて私も、やりがいのある相手のほうが儲かる主義でしてね。」
「商人らしい答えだ。」
「では正式に契約を。ギルドの印章をこの地に残します。」
彼は懐から銀の紋章を取り出し、村の地図に押した。
ギルドの取り決めでは、この印がある土地は“商業安定区域”として保護されるらしい。
つまり、他の商人が強奪や詐欺を働けば、ギルド全体が報復する――商人の戦争を防ぐための制度だ。
「取引成立ということでよろしいですな?」
「ああ。ただし、互いに嘘をつかない限り、な。」
「もちろん。私は嘘をつく時にしか笑いませんので。」
なるほど、今まさに笑っていないあたりが、この男の誠実さか。
取引書に署名を終えた後、セイルは持参した箱を開けた。
中には、見慣れない金属の道具や、王都では高値で取引される香辛料袋が並んでいた。
「最初の献上品です。これも契約の証として受け取ってください。」
「ありがたく頂く。ただし次からは“代金”を渡す。」
「心得ました。……では、近いうちに再び使者を送ります。おそらく、上層の貴族どもも黙ってはおりますまい。」
「来るなら来いさ。この地は誰のものでもない。俺たちが作った“国”の始まりだ。」
セイルが一歩下がり、商人らしい優雅な礼をした後、馬車を動かした。
去り際に俺へ残した一言だけが、妙に印象に残る。
「辺境の領主アレン様。あなたの名が、もう王都でささやかれています。
“追放された公爵令息が竜と手を結び新たな国を興した”――とね。」
「噂ってのは、早いもんだな。」
「ええ。ですが、噂という種は時に国を興す肥料にもなる。……では。」
走り去る馬車の輪音を聞きながら、俺は静かに息を吐いた。
アルディネアの声が森の上から降ってくる。
『人の集う音が増えてきたな。交易は血脈と同じ。この地は生きている。』
「この流れをどう見る?」
『良い流れだ。だが、王都が動くのも時間の問題。
権力は新しい芽を恐れる。いずれ制圧軍か使者が放たれよう。』
「だろうな。それでも構わない。
俺たちはもう、逃げる側じゃない。迎え撃つ“守り手”だ。」
『……気をつけろ、人の子。戦とは剣だけのものではない。策もまた武器だ。』
「わかってるさ。俺も少しは学んでる。」
村を見下ろせば、穏やかな灯がいくつも並んでいる。
笑い声、牛の鳴き声、風車の音。すべてが命の息吹きそのものだ。
これを守るためなら、どんな策でも使う。
アルディネアが小さく呟いた。
『王都の貴族たちは気づいておらぬ。追放という処分で、最も危険な理想を野に放ったということに。』
「俺としては、勝手にそうなってくれて助かってるがな。」
竜と笑いながら空を仰ぐ。
太陽が赤く傾き、光が森の端を金色に染めていく。
まるで、この土地自体が「ここに国が生まれる」と祝福しているかのようだった。
その日、新しい時代の予兆が、静かに辺境を包み込んでいた。
王都の腐敗と欲望が再び牙をむくその前に、俺は次の手を打たなければならない。
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