「役立たず」と追放されたが、俺のスキルは【経験値委託】だ。解除した瞬間、勇者パーティーはレベル1に戻り、俺だけレベル9999になった

たまごころ

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第1話 「寄生虫は消えろ」と追放された直後、俺のレベルが9999になった

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「悪いが、ここで終わりだ。アレン、お前はクビだ」

吹き荒れる猛吹雪の音が、鼓膜を叩く。
視界の全てを白く染め上げる極寒の雪山、その中腹。
人類未踏とされるダンジョン『氷獄の霊峰』へのアタックを開始しようとしていた矢先、俺は勇者カイルからそう告げられた。

寒さで感覚のなくなった耳に、その言葉はあまりに現実味なく響いた。
俺は凍りついた睫毛を震わせ、目の前に立つ幼馴染の顔を見上げる。

「……え? クビ……って、どういうことだ、カイル」
「言葉通りの意味だよ。お前のような役立たずは、もう俺たちのパーティー『暁の剣』には必要ないと言ったんだ」

カイルは、白銀の鎧に身を包み、腰には国宝である聖剣を帯びている。
その整った顔立ちは、かつて故郷の村で共に泥だらけになって遊んだ少年のものではなく、選ばれし者特有の傲慢さで歪んでいた。

俺は必死に声を張り上げた。
吐く息が瞬時に白霧となって消えていく。

「待ってくれ! ここまで来て、どうして急にそんなことを言うんだ! 俺はずっとお前たちをサポートしてきただろ? 荷物持ちだって、野営の準備だって、装備の手入れだって、全部俺が一人で――」

「だから、それが要らないって言ってるんだよ」

カイルが鬱陶しそうに俺の言葉を遮った。
彼は憐れむような、それでいて軽蔑しきった視線を俺に向ける。

「いいか、アレン。俺たちはもう、Sランクパーティーなんだ。王国最強の戦力として、魔王討伐を期待されている英雄なんだよ。それなのに、メンバーにお前みたいな『レベル15』の雑魚が混ざっているだけで、俺たちの評判に関わるんだ」

レベル15。
それが、今の俺のステータスに表示されている数値だった。
対するカイルはレベル70。
この世界の一般兵士がレベル10程度、熟練の騎士でもレベル30程度であることを考えれば、カイルの強さは突出している。

「アレン、あなたの存在は、正直言って私たちの足手まといなの」

カイルの隣から、鈴の鳴るような、しかし冷徹な声が響いた。
聖女マリア。
純白の法衣を身にまとい、金色の髪をなびかせた彼女もまた、俺とカイルの幼馴染だった。
かつては「アレン君、怪我はない?」と優しく微笑んでくれた少女は、今や氷のような瞳で俺を見下ろしている。

「これからの戦いは、一瞬の判断が生死を分けるわ。あなたが敵の攻撃に耐えられる? 私たちの回復魔法を、あなたごときのために浪費させるつもり? それはリソースの無駄遣いというものよ」

「マリア……お前まで」

「勘違いしないでね。幼馴染のよしみで、ここまで連れてきてあげたのよ。でも、この先の『氷獄の霊峰』は、最低でもレベル50はないと即死する魔境だわ。レベル15のあなたを連れて行くなんて、自殺行為もいいところよ」

彼女の言うことは、一般論としては正しい。
だが、彼らは根本的なことを理解していなかった。
なぜ、俺のレベルがいつまで経っても15のままなのか。
そして、なぜ彼らが――カイルやマリア、そして後ろに控えている魔導師のレオンや武闘家のニーナたちが、これほどの短期間で異常なほどの急成長を遂げたのか。

俺は拳を握りしめた。
かじかんだ手には、ほとんど力が入らない。

「俺のレベルが上がらないのは……お前たちのせいだろ! 俺のスキル【経験値委託】があるから、お前たちは今の強さを手に入れたんじゃないか!」

そう叫んだ瞬間、カイルたちは顔を見合わせ、堰を切ったように笑い出した。

「ははは! まだそんな妄想を言ってるのか、お前は!」
「あーあ、見苦しいですねえ、アレンさんは」

魔導師のレオンが杖を弄びながらニタニタと笑う。

「あのねえ、アレンさん。【経験値委託】なんていう謎のスキル、鑑定水晶でも詳細が出なかったじゃないですか。あんたが『俺のスキルのおかげでみんなレベルが上がってるんだ!』って言い張ってるのは知ってますけどね、それは単に俺たちの才能が凄いからなんですよ」

「そうそう。アレン、お前はただの戦闘スキルのない一般人だ。俺たちの成長におんぶに抱っこで、安全な後ろからついてきていただけの寄生虫なんだよ」

カイルが一歩、俺に近づいてくる。
その圧迫感に、俺は思わず後ずさった。雪に足を取られて体勢を崩す。

「お前が主張するその恩着せがましい『貢献』とやらに、俺たちはうんざりしてたんだ。俺たちが魔物を倒しても、お前は何もしていない。剣も振るわず、魔法も使わず、ただ立っているだけ。それなのに『経験値を分配している』なんて、よく恥ずかしげもなく言えるな」

違う。
俺は戦っていないわけじゃない。
俺の【経験値委託】は、パーティメンバーが得るはずの経験値を一度俺が回収し、それを最適化して再分配するスキルだ。
さらに、俺自身の取得経験値もすべて彼らに譲渡していた。
だからこそ、彼らは通常の数倍の速度でレベルアップし、俺はレベル15で停滞していたのだ。

だが、このスキルの詳細は、ステータス画面には「???」としか表示されない。
俺自身だけが、脳内のシステムログでその処理を確認できていた。
何度も説明しようとした。
けれど、彼らは実績――つまり、目に見えるステータス数値と、派手な魔法や剣技の結果しか信じなかった。

「もういい、カイル。こいつと話していても時間の無駄だわ。早く行きましょう」
「そうだな。この吹雪も強くなってきた」

カイルは懐から青白く輝く結晶を取り出した。
転移結晶だ。
指定したポイントへ瞬時に移動できる高価なマジックアイテム。
ただし、人数制限がある。

「俺たちはこのまま山頂付近のセーブポイントまで飛ぶ。もちろん、お前の分はない」
「なっ……! ここはお前、標高4000メートルだぞ!? 装備もなしに置いていかれたら、俺は死ぬ!」

俺が着ているのは、薄手の革鎧と防寒具だけだ。
食料も、テントも、すべて亜空間収納鞄に入っているが、その鞄を持っているのは荷物持ちの俺ではなく、今は武闘家のニーナが背負っている。
俺が持っていた荷物は、さっき「重いだろうから」という名目で、すべて彼女に取り上げられたばかりだった。
あれは、俺を追放するための準備だったのか。

「安心しろよ、アレン」
カイルは残酷な笑みを浮かべた。
「お前はレベル15とはいえ、一応は冒険者の端くれだろ? 運が良ければ、自力で下山できるかもしれないぜ。ま、途中でホワイトウルフの餌にならなければ、の話だがな」

「さようなら、アレン君。来世では、もう少し役に立つスキルを持って生まれてくるといいわね」

マリアが冷淡に言い放つ。
俺は彼女に手を伸ばした。
かつて愛した女性。
俺が稼いだ金をすべてつぎ込んで、彼女の聖女としての修行を支えた日々。
その全てが、今、雪の中に消えようとしていた。

「待て! 待ってくれ! 置いていかないでくれ!」

「じゃあな、寄生虫」

カイルが転移結晶を握りつぶした。
眩い光が彼らを包み込む。
俺の手が届く直前、光の粒子となって彼らの姿は掻き消えた。

残されたのは、俺ひとり。
そして、絶望的な白銀の世界と、死を予感させる猛吹雪の轟音だけだった。

   ***

「くそっ……くそおおおおおッ!!」

俺は雪原を殴りつけた。
感覚のない拳から血が滲むが、痛みすら感じない。
悔しさで涙が出そうになるが、それすらも凍りついてしまう。

(なんでだよ……俺が何をしたっていうんだ……)

俺は尽くした。
村を出てから3年間、自分の成長を犠牲にして、彼らを最強のパーティーにするために全てを捧げた。
カイルが強敵に勝てるように、マリアがより高度な回復魔法を使えるように、俺の分の経験値をすべて彼らに注ぎ込んだ。
【経験値委託】のスキルには、『先払い』という概念はない。
俺が彼らに貸していたのは、俺自身が得るはずだった膨大な経験値の蓄積だ。

「寒い……」

怒りの熱が引いていくと同時に、容赦のない寒気が襲ってきた。
体温が急激に奪われていく。
視界が霞み、意識が遠のきそうになる。

ここで死ぬのか。
誰にも知られず、ただの役立たずとして、雪に埋もれて。

(嫌だ……死にたくない……)

這いつくばるようにして、岩陰を探す。
だが、この標高では身を隠す場所などほとんどない。
手足の感覚はもうない。
心臓の鼓動が、早鐘のように、いや、不規則に弱々しく打ち始めているのがわかる。

その時だった。

『――パーティ【暁の剣】との契約解除を確認しました』

頭の中に、無機質な女性のような声が響いた。
幻聴か? いや、違う。
これは、俺がスキルを使うときにいつも聞いていた、システムのアナウンス音だ。
だが、いつもとは何かが違う。

『メンバー:カイル、マリア、レオン、ニーナへの【経験値委託】リンクが切断されました』
『これより、委託されていた経験値の回収プロセスへ移行します』

回収?
俺は朦朧とする意識の中で、その言葉を反芻した。
そうだ。
俺のスキル【経験値委託】には、一つの隠された条項があったはずだ。
『対象者との合意なき契約破棄、または一方的な追放が行われた場合、直ちに委託分を全回収する』というペナルティ条項が。

彼らは俺を追放した。
「クビだ」と明言し、パーティから除外した。
その瞬間、契約破棄の条件が満たされたのだ。

『回収対象の経験値を算出中……』
『過去3年間の委託総量を確認。莫大な量です』
『特別ボーナス【利子】を適用します。回収レートを1000%に設定』

利子? 1000%?
何を言っているんだ。
俺が彼らに貸していた経験値は、彼らがレベル70に到達するほどの量だ。
それが10倍になって返ってくるというのか?

『経験値の還流を開始します』

ドクンッ!!

心臓が、破裂しそうなほど強く脈打った。

「ぐ、あぁああああッ!?」

体の中から、灼熱のマグマが噴き出したような感覚。
寒い? いや、熱い。熱すぎる。
凍えきっていた血管に、奔流のような力が無理やりねじ込まれていく。

視界の端に表示されるシステムログが、凄まじい勢いで流れ始めた。

『経験値を獲得しました』
『レベルが上がりました。Lv15→Lv16』
『レベルが上がりました。Lv16→Lv17』
『レベルが上がりました。Lv20……Lv30……Lv50……』

数字の上昇が止まらない。
カウンターが壊れたかのように、レベルの数値が跳ね上がっていく。

『レベルが上がりました。Lv100突破』
『限界突破を確認。ステータス上限解放』
『レベルが上がりました。Lv500……Lv1000……Lv5000……』

体の内側から、黄金の光が溢れ出した。
皮膚が裂けるような感覚と同時に、全身の細胞が生まれ変わっていくのがわかる。
凍傷で壊死しかけていた指先が再生し、筋肉繊維が鋼のように引き締まり、骨格が神獣のように強靭に作り変えられていく。
魔力回路が拡張され、大気中のマナを無尽蔵に取り込み始めた。

「う、おおおおおおおおおッ!!」

俺は絶叫した。
それは悲鳴ではなく、魂の咆哮だった。
雪山全体が震え、積もっていた雪が衝撃波で吹き飛ぶ。
空を覆っていた分厚い雪雲が、俺を中心に円状に裂け、そこから一条の陽光が差し込んだ。

『経験値回収完了』
『最終到達レベル:9999(カンスト)』

ログの流れが止まる。
俺は荒い息を吐きながら、ゆっくりと立ち上がった。

寒さはもう感じない。
むしろ、周囲の冷気が心地よい風のようにさえ感じられる。
体の中に、無限とも思える力が渦巻いている。
拳を握ると、大気がきしむ音がした。

「……これが、俺の力?」

自分の手を見つめる。
肌は透き通るように白く、しかし内側には爆発的なエネルギーが秘められているのがわかる。
俺は恐る恐る、自分のステータスウィンドウを開いた。

【名前】アレン
【職業】経験値の支配者(THE RULER)
【レベル】9999(MAX)
【HP】99,999,999
【MP】99,999,999
【攻撃力】SSS+
【防御力】SSS+
【魔力】SSS+
【敏捷】SSS+
【スキル】
・経験値委託(覚醒済み):他者から経験値を強制徴収および付与が可能
・全属性魔法(極)
・剣神術
・超速再生
・状態異常無効
・飛行
・……(以下、数百のスキルが続く)

「なんだこれ……」

言葉が出なかった。
レベル9999。
神話に出てくる魔王や英雄ですら、レベル100から200程度と言われているこの世界で、4桁、しかもカンストなど聞いたことがない。

「あいつらから回収しただけで、こんなことになるのか?」

いや、違う。
『利子1000%』。
つまり、俺が彼らに与えていた恩恵は、それほどまでに大きかったということだ。
そして、それを仇で返されたことに対する世界の理(システム)の怒りが、この過剰な力を俺に与えたのだ。

ふと、俺は足元に気配を感じた。
雪の中から、巨大な影が現れる。
白銀の毛並みを持つ、体長5メートルはある巨大な狼。
この雪山の主、Sランクモンスター『ホワイトウルフ・ロード』だ。
以前のカイルたちなら、4人がかりでようやく倒せるかどうかという強敵。
今の俺は丸腰だ。武器もない。

『グルルルル……』

狼は牙を剥き出しにし、殺意に満ちた目で俺を睨み、飛びかかってきた。
その速度は音速に近い。
普通なら反応すらできないはずだ。

だが――俺には、止まって見えた。

「遅い」

俺は無意識に右手を振った。
ただ、蚊を払うような動作で。
指先が狼の鼻先に触れる。
それだけで。

ドォォォォォンッ!!

爆音が轟いた。
ホワイトウルフ・ロードの巨大な体が、砲弾のように吹き飛び、遥か彼方の岩壁に激突した。
岩壁が崩落し、雪崩が起きる。
狼はピクリとも動かない。一撃だ。
それも、本気ですらない、ただのデコピンのような一撃で。

「……嘘だろ」

俺は自分の手と、崩れ落ちた岩山を交互に見比べる。
Sランクモンスターを一撃で葬った。
これが、レベル9999の力。

湧き上がってくるのは、恐怖ではなく、強烈な全能感だった。
今まで「役立たず」「寄生虫」と罵られ、頭を下げ続けてきた俺の中に、黒い炎のような感情が灯る。

俺は強くなった。
誰よりも。この世界の誰よりも。

そして、ふと思い出す。
俺から経験値を全て「回収」された彼らは、どうなったのだろうか?

俺のスキルは、貸していた分を回収しただけではない。
彼らが得ていた「かさ増し」分も消え失せているはずだ。
そして、長期間にわたって不当に利益を得ていたペナルティとして、彼ら自身の元々の経験値も担保として徴収されている可能性が高い。

つまり――

「あいつら、今頃……」

俺は山頂の方角ではなく、彼らが飛んでいったはずの麓のセーブポイントの方角を見下ろした。
遥か彼方、肉眼では見えない距離だが、今の俺の強化された視力と知覚能力なら、なんとなく気配を感じ取ることができる。

彼らの「気」が、虫けらのように小さく、弱々しいものに成り下がっているのを。

「レベル1に戻った勇者様か」

口の端が自然と歪むのを止められなかった。
ざまあみろ、という言葉が喉まで出かかったが、飲み込んだ。
そんな言葉すら、今の彼らには勿体ない。

彼らはもう、俺の敵ではない。
踏み潰す価値すらない、弱者だ。

「さて……」

俺は雪原に一人、佇む。
装備も金もないが、この身一つあれば何でもできる気がした。
まずは、この雪山を降りよう。
そして、新しい人生を始めるんだ。

誰にも利用されず、誰にも媚びず。
この圧倒的な力を使って、俺の思うがままに生きる。

俺は空を見上げた。
雲の切れ間から注ぐ太陽が、俺の新しい門出を祝福しているように見えた。

だがその前に――
腹が減ったな。
さっき倒したホワイトウルフ・ロードの素材でも回収して、肉を焼いて食うか。
Sランクの魔物の肉なら、きっと美味いだろう。

俺は軽やかな足取りで、巨大な狼の死体へと歩き出した。
雪の上には、足跡一つ残らない。
重力さえも、今の俺にはただのオプションに過ぎないようだった。

これが、世界最強の冒険者、アレンの伝説の始まりだった。
そして同時に、勇者カイルたちの転落と破滅の始まりでもあったのだが――それはまた、別のお話。

(つづく)
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