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第1話 追放された錬金術師、森をさ迷う
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雨が降っていた。どしゃ降りではないが、しとしとと静かに世界を濡らす雨だった。
リオネルは肩にかけた古びたマントの裾を握りしめ、泥に沈みかけた靴を引きずりながら森の道を進んでいた。
昨日、王都を追い出された。
「もうお前のような役立たずは必要ない」と、師匠格の錬金術士に一言で切り捨てられた。
納品した回復薬の効きが「遅すぎる」という理由だった。
だがリオネルは知っていた。即効性を高めれば、体への負担が大きくなる。じんわりと治す薬こそが、本来の癒しだと。
それでも王都の貴族や冒険者たちは、短時間で戦線に復帰できる速効回復薬を求める。
穏やかで優しい薬を作る自分など、もう居場所がなかった。
「……あの時、旅に出たいと思っていた時期もあったが、まさか追い出されるとはな」
苦笑ともため息ともつかぬ声が、雨に溶ける。
腰のポーチの中には、最低限の薬草と調合器具、そしてパンひとかけ。
魔力を蓄えた杖が一本。だがそれも、戦うためのものではなかった。
リオネルは四十を越えた男だ。
白髪が混じった長い髪を束ね、皺の増えた手にはかつての情熱よりも職人としての習慣が残る。
もう冒険に出る年ではない。だが、行くあてのない放浪者に年齢は関係なかった。
道はやがて途切れ、森が濃くなった。雨に濡れた草木は甘い匂いを放ち、あちらこちらで小動物の足音がする。
ときおり木の葉がはじけるように水滴を落とし、その音が足音と混ざって静かな旋律を奏でていた。
「このあたりは……地図にも載っていなかった場所だな」
森の端に小さな畦道のようなものが見えた。
辿っていくと、そこには古びた木造の標識が立っている。
文字は掠れていたが、なんとか読めた。
『リステル村 東の森口』
「村があるのか……助かった」
リオネルは胸を撫で下ろした。
王都を出て三日。まともに食事を摂っていなかった彼にとって、村という文字はまるで灯のように温かく見えた。
やがて森が開け、見えてきたのは丘の上に並ぶ十数軒の民家だった。
家々の屋根は苔に覆われ、軒先には干された薬草の束が揺れている。
中央には割れた井戸と、小さな祠のようなもの。
その全てが、どこか切なく朽ちていた。
「……かなり、荒れているな」
リオネルが村の入口に足を踏み入れると、すぐに中年の男が姿を見せた。
腰に鋤を下げ、警戒するようにこちらを見ている。
「あんた、どこの人だ?」
「王都から来た。錬金術師のリオネルという。雨宿りをさせてもらえないだろうか」
男は眉をひそめたが、やがてふっと肩の力を抜いた。
「錬金術師?……珍しいな。けど、悪いことするつもりがないなら、別に構わねぇ。宿なんて立派なもんはないが、共同小屋が空いとる」
そう言って案内された小屋は、屋根が抜け落ちそうな小さな作業小屋だった。
木の匂いと土の匂い、そして少しのカビ臭さ。
だが雨風を凌げるだけで充分ありがたかった。
「ありがとう。ここの名前は……リステル村、だったね」
「ああ。ほとんど知られちゃいねえ辺境の村だ。昔は薬草の採取が盛んだったが、魔物が増えてからはめっきりだ。人も減ってな」
男は苦い顔をした。
なるほど、村全体に活気がない理由がわかった。
周囲は深い森に囲まれ、農作にも向かない土地。
それでも残った人々が懸命に暮らしているのだ。
リオネルは荷を下ろし、古い木の机に腰を下ろした。
手の中の小瓶を転がすと、中で淡い緑色の液体が光を放つ。
「……ふむ。このあたりの土なら、薬草もまだ生えるかもしれんな」
その晩、村人たちが持ち寄ったわずかな食材で、粗末な夕食が振る舞われた。
塩の足りない薄いスープと、固く焼かれた黒パン。
けれど、誰も文句を言わない。笑い合いながら、囲炉裏の火を見つめていた。
リオネルは思わず笑みをこぼした。
久しく忘れていた温もりが、胸の奥に広がっていく。
「なあ、リオネルさん。錬金術って、本当に怪我を治したりできるのかい?」
子どもが興味津々に尋ねた。
「できるさ。材料さえあればな」
リオネルはポーチを開け、小さな薬草の束を取り出した。
湿った香りがふわりと漂い、子どもたちが目を丸くする。
「この葉は『銀葉草』といって、火傷や切り傷をゆっくり癒す。
王都ではあまり使われんが、体に優しくてね。乾燥させて煮出すと、いい薬湯になる」
「すごい! 本物の錬金術師だ!」と子どもたちが歓声を上げる。
大人たちも感嘆の眼差しを向けていた。
ただ一人、村の年長者と思しき老女だけは、じっとその光景を見つめていた。
彼女はやがて呟くように言った。
「……昔、この村には薬師の守り神がいた。けれど、それももう遠い昔の話さ」
リオネルは興味を引かれた。
「守り神?」
「ああ。森の薬草を司る精霊と呼ばれとったよ。だが、魔物が暴れはじめてから姿を見せなくなった」
老女の語りにはどこか寂しさが滲んでいた。
「……そうか。なら、せめて薬草畑くらいは復活させてみたいな」
リオネルがそう言うと、村人たちは一瞬ぽかんとした顔をした。
「薬草畑? あんなもん、もう生えないって。土地が痩せちまった」
「いや、試してみる価値はあるよ」
リオネルは静かに立ち上がり、小屋の外に出た。
雨はすでに止み、雲間から月が顔を出していた。
濡れた地面からは蒸気が上がり、草木が淡く光る。
彼は手のひらに薬草の種を数粒取り出し、指先で小さく魔法陣を描いた。
ほんの微かな魔力を流すと、土の匂いが変わる。
「地の精よ、静かに眠る種を包み、恵みを与えたまえ」
淡い光が土に染み込み、夜風の中でほのかに揺れた。
それはまるで小さな灯火のようだった。
少しして、村の男たちが後ろからやってきた。
「……あんた、今のは?」
「ただの錬金術だよ。少し、土地の魔力を調えるだけさ」
リオネルは笑った。
彼にとってはささやかな実験だった。だが村人たちの顔には、ほんの少し希望の色が宿っていた。
翌朝、彼が目覚めて外へ出ると、昨夜植えたばかりの場所に、小さな双葉がいくつも顔を出していた。
朝露に濡れながら、光を受けて揺れている。
「……芽が出たのか」
リオネルの胸に、ゆっくりと熱が灯る。
ここから、新しい暮らしが始まるのかもしれない。
どこにも居場所がなかった錬金術師が、たったひとつの村で再び“癒す力”を取り戻そうとしていた。
それはまだ、誰も知らない小さな奇跡の始まりだった。
リオネルは肩にかけた古びたマントの裾を握りしめ、泥に沈みかけた靴を引きずりながら森の道を進んでいた。
昨日、王都を追い出された。
「もうお前のような役立たずは必要ない」と、師匠格の錬金術士に一言で切り捨てられた。
納品した回復薬の効きが「遅すぎる」という理由だった。
だがリオネルは知っていた。即効性を高めれば、体への負担が大きくなる。じんわりと治す薬こそが、本来の癒しだと。
それでも王都の貴族や冒険者たちは、短時間で戦線に復帰できる速効回復薬を求める。
穏やかで優しい薬を作る自分など、もう居場所がなかった。
「……あの時、旅に出たいと思っていた時期もあったが、まさか追い出されるとはな」
苦笑ともため息ともつかぬ声が、雨に溶ける。
腰のポーチの中には、最低限の薬草と調合器具、そしてパンひとかけ。
魔力を蓄えた杖が一本。だがそれも、戦うためのものではなかった。
リオネルは四十を越えた男だ。
白髪が混じった長い髪を束ね、皺の増えた手にはかつての情熱よりも職人としての習慣が残る。
もう冒険に出る年ではない。だが、行くあてのない放浪者に年齢は関係なかった。
道はやがて途切れ、森が濃くなった。雨に濡れた草木は甘い匂いを放ち、あちらこちらで小動物の足音がする。
ときおり木の葉がはじけるように水滴を落とし、その音が足音と混ざって静かな旋律を奏でていた。
「このあたりは……地図にも載っていなかった場所だな」
森の端に小さな畦道のようなものが見えた。
辿っていくと、そこには古びた木造の標識が立っている。
文字は掠れていたが、なんとか読めた。
『リステル村 東の森口』
「村があるのか……助かった」
リオネルは胸を撫で下ろした。
王都を出て三日。まともに食事を摂っていなかった彼にとって、村という文字はまるで灯のように温かく見えた。
やがて森が開け、見えてきたのは丘の上に並ぶ十数軒の民家だった。
家々の屋根は苔に覆われ、軒先には干された薬草の束が揺れている。
中央には割れた井戸と、小さな祠のようなもの。
その全てが、どこか切なく朽ちていた。
「……かなり、荒れているな」
リオネルが村の入口に足を踏み入れると、すぐに中年の男が姿を見せた。
腰に鋤を下げ、警戒するようにこちらを見ている。
「あんた、どこの人だ?」
「王都から来た。錬金術師のリオネルという。雨宿りをさせてもらえないだろうか」
男は眉をひそめたが、やがてふっと肩の力を抜いた。
「錬金術師?……珍しいな。けど、悪いことするつもりがないなら、別に構わねぇ。宿なんて立派なもんはないが、共同小屋が空いとる」
そう言って案内された小屋は、屋根が抜け落ちそうな小さな作業小屋だった。
木の匂いと土の匂い、そして少しのカビ臭さ。
だが雨風を凌げるだけで充分ありがたかった。
「ありがとう。ここの名前は……リステル村、だったね」
「ああ。ほとんど知られちゃいねえ辺境の村だ。昔は薬草の採取が盛んだったが、魔物が増えてからはめっきりだ。人も減ってな」
男は苦い顔をした。
なるほど、村全体に活気がない理由がわかった。
周囲は深い森に囲まれ、農作にも向かない土地。
それでも残った人々が懸命に暮らしているのだ。
リオネルは荷を下ろし、古い木の机に腰を下ろした。
手の中の小瓶を転がすと、中で淡い緑色の液体が光を放つ。
「……ふむ。このあたりの土なら、薬草もまだ生えるかもしれんな」
その晩、村人たちが持ち寄ったわずかな食材で、粗末な夕食が振る舞われた。
塩の足りない薄いスープと、固く焼かれた黒パン。
けれど、誰も文句を言わない。笑い合いながら、囲炉裏の火を見つめていた。
リオネルは思わず笑みをこぼした。
久しく忘れていた温もりが、胸の奥に広がっていく。
「なあ、リオネルさん。錬金術って、本当に怪我を治したりできるのかい?」
子どもが興味津々に尋ねた。
「できるさ。材料さえあればな」
リオネルはポーチを開け、小さな薬草の束を取り出した。
湿った香りがふわりと漂い、子どもたちが目を丸くする。
「この葉は『銀葉草』といって、火傷や切り傷をゆっくり癒す。
王都ではあまり使われんが、体に優しくてね。乾燥させて煮出すと、いい薬湯になる」
「すごい! 本物の錬金術師だ!」と子どもたちが歓声を上げる。
大人たちも感嘆の眼差しを向けていた。
ただ一人、村の年長者と思しき老女だけは、じっとその光景を見つめていた。
彼女はやがて呟くように言った。
「……昔、この村には薬師の守り神がいた。けれど、それももう遠い昔の話さ」
リオネルは興味を引かれた。
「守り神?」
「ああ。森の薬草を司る精霊と呼ばれとったよ。だが、魔物が暴れはじめてから姿を見せなくなった」
老女の語りにはどこか寂しさが滲んでいた。
「……そうか。なら、せめて薬草畑くらいは復活させてみたいな」
リオネルがそう言うと、村人たちは一瞬ぽかんとした顔をした。
「薬草畑? あんなもん、もう生えないって。土地が痩せちまった」
「いや、試してみる価値はあるよ」
リオネルは静かに立ち上がり、小屋の外に出た。
雨はすでに止み、雲間から月が顔を出していた。
濡れた地面からは蒸気が上がり、草木が淡く光る。
彼は手のひらに薬草の種を数粒取り出し、指先で小さく魔法陣を描いた。
ほんの微かな魔力を流すと、土の匂いが変わる。
「地の精よ、静かに眠る種を包み、恵みを与えたまえ」
淡い光が土に染み込み、夜風の中でほのかに揺れた。
それはまるで小さな灯火のようだった。
少しして、村の男たちが後ろからやってきた。
「……あんた、今のは?」
「ただの錬金術だよ。少し、土地の魔力を調えるだけさ」
リオネルは笑った。
彼にとってはささやかな実験だった。だが村人たちの顔には、ほんの少し希望の色が宿っていた。
翌朝、彼が目覚めて外へ出ると、昨夜植えたばかりの場所に、小さな双葉がいくつも顔を出していた。
朝露に濡れながら、光を受けて揺れている。
「……芽が出たのか」
リオネルの胸に、ゆっくりと熱が灯る。
ここから、新しい暮らしが始まるのかもしれない。
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それはまだ、誰も知らない小さな奇跡の始まりだった。
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