ドラゴン&リボルバー

井戸カエル

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○書類が散乱する暗い部屋
 多くの紙と資料がごった返す部屋の中、埃にまみれている一人の男がいた。ろうそくの明かりを頼りに男は熱心に資料と向き合っている。その男は後ろから小さな声で呼びかけられる。
部下:「隊長、ギョギィー隊長」
資料を見ていたギョギィーは鋭い眼光を呼びかけた部下に向ける。
ギョギィー:「なんだ。私は今忙しいのだぞ」
ギョギィーの眼光にたじろぎながらも部下は話を続ける。
部下:「邪魔をして、申し訳ありません。しかし、お見せしたほうが良いかと思い。これを…」
ギョギィーは部下から差し出された報告書を受け取り、舌打ちをする。
ギョギー:「ちっ 冒険者ギルドのハイエナが嗅ぎつけたか」
部下:「はい。やつらが次に向かうのは実験体が逃げ出した、あの場所です。もし、今後あの施設が発見されたら…」
ギョギィー:「実験体か…あの化け物だな。構わん、処理はやつらに任せておけ。それと施設の方も問題ない。あそこには飛び切りのやつが居座っているからな」
部下:「あれの餌にすると。」
ギョギィー:「処理できればよし、出来なければやつらの損害が大きくなるだけだ」
部下:「もし、処理されてしまえば、我々の研究が露見する可能性があります」
ギョギィー:「大丈夫だ。あれぐらい知られても構わん。それより、今はこの遺跡の調査に全力を注げ。」
部下:「わ、わかりました。その…お聞きしてもよろしいでしょうか?」
部下はためらいながらもギョギィーに尋ねる。
ギョギィー:「何が知りたい?」
部下:「あの遺跡にそれほどの価値があるのですか?」
部下の質問にギョギィーは吹き出し、大声で笑い出す。笑うたびに金色の仮面がカタカタと震える。
ギョギィー:「アッハハハッ!!価値か…価値とはな…くくく…」
部下:「あ、あの…」
ギョギィー:「アァ… あそこは神代に完璧な個体を作ろうとした場所だ」
部下:「完璧な?」
ギョギィーの答えに部下は困惑する。神代とは今の人間を作り出した全ての始まりと言われる時代であり、神が地上に存在した時代だとされている。神がいる世界により完璧なものを生み出す?どういうことなのか部下には理解できない。
ギョギィー:「そうだ。まさにオンリーワン。しかし、その試みが破滅を生んだ。ならば、我らはその技術のいいところだけ使えばいい。あのイスを尻で磨くしかない無能どもに思い知らせてやる。我らこそ光の術を得るに相応しいと。そして、完全なものに至るとなっ!!」
ギョギィーの言葉に部下は圧倒されて何も言うことが出来ない。背信行為ではないかと責めるべきかとも考えたが、この圧に呑まれてそんな考えは消え去った。部下が退室した後にギョギィーは呟く。
ギョギィー:「所詮、我らの術は紛いものだ…」


○宿屋「七変化」
 朝になり、イチカとドーラは出発の準備をする。二人は当初の予定より早く、冒険者の登録をしたが、情報が欲しいので予定通り都市国家に向かうことにした。それと二人は冒険者ギルドの本部とダンデの話で聞いた都市国家をこの目で見たみたいと思っていた。そのため、準備を整えると二人はダンデ夫婦に別れを告げる。
ダンデ:「さみしくなるな。また、いつでもおいでよ。」
リオン:「近くに来たら寄ってね。その時はこの子と会わせたいわ。」
リオンはお腹をさすりながら二人に話す。その言葉にドーラは元気に返す。
ドーラ:「はい、必ずまた来ます。」
イチカ:「無事にお子さんが生まれることを祈ってます。本当にお世話になりました。」
二人はダンデ夫婦に別れを告げ、歩きながら後ろを見ると夫婦は手を振ってくれている。
ドーラ:「また、ここに来たいわね。今度は赤ちゃんに会えたらいいな」
イチカ:「そうだな。また会うときが楽しみだ。」
二人は大陸中央を目指して歩く。


○とある森の中
 二人が宿屋を出発してから数日経った。道中で馬車が通れば乗せてもらおうと考えていたが、未だに一台も出会うことはなかった。休憩に立ち寄った村で二人は薬草医から依頼を頼まれた。その依頼とは薬の材料となる草を近くの森で採取することだった。二人は報酬として食料を貰うことで依頼を引き受けた。
ドーラ:「ふーっ 結構集まったわ」
イチカ:「そうだな。これで十分だろう」
二人は薬草医から、周辺の森に狼の群れがいることを聞いていたので、慎重に採取作業を行っていた。
イチカ:「そういえば、この薬草は何の材料だろうな?」
ドーラ:「薬草医のおばあさんが言うには、痛み止めを作るのに必要らしいわ」
イチカ:「なるほど」
麻酔などが普及していないこの世界では、治療中や移送中に激痛で亡くなるというのは日常茶飯事である。そのため、痛みを和らげる薬はとても貴重で、小さな村にとって重要な交易品となっていた。
イチカ:(モルヒネみたいに持ち運べる鎮痛剤はないからな。もし、戦場で負傷したら激痛との闘いか… 考えたくも無い)
イチカは猿轡を噛みながら激痛に耐えて、処置をされることを想像すると嫌な汗が出そうだった。そんな考えたくない想像をかき消すように、周囲にこちらを伺っている気配を感じた。ドーラに目をやると、ドーラも周囲に不穏な気配を感じているようだ。
イチカ(恐らく、狼か? いや…だが…何か違う雰囲気があるような)
イチカとドーラはアイコンタクトをすると、走って森の開けた場所に行く。そこは森の端で下に小川が流れる崖になっていた。イチカとドーラは崖を背に負って来た相手と向き合う。
イチカ:「さて…やっぱ狼か…」
ドーラ:「六匹ってとこね」
じりじりと狼達は間合いを詰める。二人も狼達が動いたタイミングで仕掛けようとしていた。だが、突然現れた人影が端にいた狼に蹴りを入れた。蹴られた狼は勢いよく吹っ飛び、木に体を打ち付けて絶命している。狼とイチカ達も何事かと、突然現れた闖入者を見る。
モヒカンの男:「あら~ ごめんなぞあそばせ」
闖入者は肩パットが付いたピッチピチの黒服を着たモヒカンの男だった。その、あまりにも目を引く異様な外見に二人は言葉を失う。
イチカ:「えっ…なにあれ!?なにこれ!? いきなり、世紀末な人が来たよ!」
イチカはドーラの目を見るが、ドーラもどうしたらいいのかわからないといった顔をしている。
モヒカンの男:「そこの二人」
イチカ:「あっ…はい」
モヒカンの男:「大丈夫?」
イチカ:「はい… 大丈夫でぇーす」
モヒカンの男:「よかった。なら、あとはこの子達ね。」
モヒカンの男はスッと目の前で吠えている狼達に視線を移す。その直後、一匹の狼が男に飛び掛る。
ドーラ:「あっ危ない!」
ドーラが叫んだ瞬間、男は飛び掛ってきた狼の頭に正拳突きを喰らわせる。拳が頭に当たった狼はそのままドサッと地面に倒れた。その様子を見て周りを囲んでいる狼達は低く唸りながら、囲みを狭める。
モヒカンの男:「うん?まだ私の愛が足らないのかしら。なぁらばっ!ふぅんっ!」
男は勢いよく服を脱ぎ、彫刻のような綺麗に鍛え上げられた筋肉が露になる。そして、男は勢いよく狼の群れに飛び込む。飛び込んだ男は素手で狼達をなぎ倒していく。
イチカ:「わ、わぁー…マッパで狼と素手ゴロしてるよ…なにあれ、人間?」
ドーラ:「た、たぶん…」
戸惑っている二人を余所に男は最後の一匹を鷲掴みにして、二人のほうを向く。
モヒカンの男:「さて、これで終わりかしら。あなた達、怪我は大丈夫?」
イチカ:「あぁ大丈夫ですぅー…はい…」
(怪我以上に精神的な何かが持っていかれてるよ!SAN値チェックものだよ!!)
心の中で激しいツッコミを入れるイチカの横で、ドーラは男への警戒を解く。
ドーラ:「見掛けによらず、いい人なのかな?」
イチカ:「…えっ…ヒト?人!?」
モヒカンの男:「どうしたの?そこの包帯の君?」
イチカ:「ちょぉぉっとタァイム!!」
モヒカンの男:「うん?」
イチカは手でタイムのジェスチャーをしてドーラの肩を掴んで話す。
イチカ:「ドーラさぁぁんっ!!あれが人に見えるか?よしんば見えたとしてもサイクロプスか何かだよ!」
ドーラ:「なによ!助けてくれたんだから、いい人じゃない。それにサイクロプスは言いすぎよ。あの…あれよ…裸のおじさんよ」
イチカ:「裸の時点で事案だわ!だいたい、裸でしかもおじさ…」
モヒカンの男:「おじさんじゃぁないっ!ぴっちぴっちの…お姉―さんよ!」
イチカ:「あっはい。すいません。」
イチカは投げキッスをしてくる男にゾワゾワと寒気を感じる。そんなイチカを無視してドーラは男に話しかける。
ドーラ:「おね…あなたは何でここにいるんですか?」
イチカ:「諦めたな!今、お姉さんは無理があると感じたんだろ」
ドーラ:「ちょっと、うるさい!」
イチカ:「おぶしっ!おごご…」
ツッコミに苛立ったドーラの肘がイチカの腹に入る。二人のやり取りを見て、男は笑顔で話す。
ジェット:「あらあら、元気一杯ね。私はジェット。友人に会いに行く途中で、あなた達が狼に追われているのが見えたの。」
ドーラ:「なるほど。助かりました」
ジェット:「いえいえ、間に合って良かったわ」
ドーラ:「私たちは近くの村で受けた依頼の途中なんです。」
ジェット:「依頼?ってことは冒険者なのね。」
ドーラ:「はい、そうです」
ジェット:「あら、可愛らしい同業者がいてうれしいわ」
ジェットと名乗った男はイチカ達が同じ冒険者と分かり嬉しそうにしている。
ドーラ:「あの、お礼に何かお渡しした方が…」
ジェット:「いいわよ。お互い持ちつ持たれつ。じゃ私は行くわ。機会があったらまた会いましょう」
嵐のように突然来たジェットは「またね」と手を振りながら、嵐の如く去って行った。
イチカ:「ドーラさんよ。なにもエルボーはねぇんじゃないかな」
ドーラ:「あんたが失礼なこと言うからでしょ。でもあの人凄かったわね。また、会えるかしら」
イチカ:「色々とすごかったな。インパクト的な意味で」


○道中の町
 ジェットとの衝撃的な出会いから少し経ち、イチカ達は目的地の目と鼻の先まで近づいた。しかし、都市国家への道は通行禁止となっていた。そのため二人は状況を知るために町で聞き込みをする。
イチカ:「あのーすみません」
露天商:「うん?なんだい。生憎、今は売れるものが無くてね」
イチカ:「いや、買い物に来たんわけじゃ。ちょっと、お聞きしたいんですけど。あの道は何で通行禁止なんですか?」
露天商:「あぁ あんたも都市国家に行こうとしてたのか。災難だね」
イチカ:「はい、着いていきなりの通行止めで」
露天商は本当に参ったという様子で、頭を掻きながら事情を話してくれた。
露天商:「なんでも、道の途中で魔獣が現れたらしいよ。それで通行禁止にだって」
イチカ:「魔獣ですか… どんな魔獣なんですか?」
露天商:「さぁね、詳しくは分からないな。あんたは冒険者か何かかい?」
イチカ:「はい、冒険者です」
イチカが冒険者のプレートを掲げて見せると、露天商はなるほどと納得したようだった。
露天商:「そうか。詳しい話は町長から聞けるんじゃないか。今は人手不足で困ってるらしいよ」
イチカ:「そうですか。色々とありがとうございました」

イチカとドーラは露天商や衛兵から話を聞いた後、広場でお互いに集めた情報を確認することにした。
イチカ:「お疲れ、どうだった?」
ドーラ:「衛兵の人から話を聞けたわ。話によると強力な魔獣が暴れてるみたいね」
イチカ:「あぁそれで町長が通行禁止にしたみたいだ。人手不足で町長も困ってるらしいから、詳しい話を聞けるかもしれない」
ドーラ:「その魔獣だけど、町の衛兵隊や商隊護衛の冒険者が被害に遭ったみたいよ」
イチカ:「じゃ結構な人数がやられてるのか?」
ドーラ:「正確な人数は分からないけど、少なくはないはずよ。私たちみたいなルーキーじゃ相手に出来そうにないわ」
イチカ:「ふぅん…どうするか…」
二人が得た情報を元に思案している時、数名の衛兵がドーラに声をかけた。
衛兵:「そこの君、確か冒険者だったよな」
ドーラ:「えぇ、そうですけど…」
衛兵:「実は困ったことになって。助けてくれないか?」
ドーラはイチカに目配せした後に話を聞いた。衛兵の話では、襲われた衛兵隊の家族が「まだ生きてるはずだ」と探しに出てしまったらしい。そして、衛兵達はその家族の捜索を二人に依頼したいと言って来た。
イチカ:「しかし…俺達はその魔獣のことを知りません。何かあっても対処できませんよ」
衛兵:「そのことなら心配ない。今しがたギルドの調査員が魔獣討伐に入った。だから、君達にはあの子の捜索をお願いしたい」
ドーラ:「あの子?被害に遭った方のお子さんですか?」
衛兵:「いや…被害者の弟だ。いつも訓練場に来ては、兄貴の姿を見てたんだよ」
衛兵が「弟」という言葉を辛そうに言い、周りの衛兵達は悔しさを押し殺した表情をしている。恐らく、仲のいい兄弟で有名だったのだろうとイチカは考えた。
衛兵:「俺達、衛兵はこの町から離れる訳にはいかないんだよ。どうか頼む」
頭を深々と下げられて、イチカ達は断ることが出来なかった。
イチカ:「分かりました。救助および捜索を行います。ただし…」
イチカは頭を上げた衛兵達に厳しく重い口調で、もしもの場合のことを告げる。
衛兵:「た、ただし?」
イチカ:「魔獣はとても危険で、目に入ったものを手当たり次第に襲います。だから、最悪の場合は遺体やその一部をお渡しすることもありえます」
「遺体」という言葉を聞いた衛兵達は青ざめ、話をしていた衛兵が覚悟を決めて答える。
衛兵:「わ、わかった。でも、まだ生きてる可能性もある。諦めたくないんだ…」
イチカはドーラの目を見た後に依頼を引き受けた。ドーラはなぜあんな厳しいことをあえて言ったのか不思議だった。
ドーラ:「何で、あんなことを言ったのよ?」
イチカ:「ああいう最悪の場合のことは先に言っておかないと、後で受け入れられなかったりするんだよ。それに探す俺達も言葉に出さないと覚悟が固まらない」
ドーラはイチカの言葉で、もしかしたら生きているかも知れないと、甘い考えでいたことを自覚した。何時だって甘さは自らの首を絞めるのだと、ドーラは改めて気を引き締めた。




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