【R18】ねえ、犬猿の仲のライバル騎士様、×××で決着をつけましょう? だって、あなたが初恋だなんて黒歴史バレたくない!

おうぎまちこ(あきたこまち)

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本編

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「学院の伝説。年が変わる時にお願い事をしたら叶うってやつ。私が何を書いたか知りたくないの?」

「は? なんだよ?」

 私は近くに置いてあった制服から、願いの紙を取り出す。


『オルトロスがちゃんと子どもの頃からの夢の王都魔法騎士団入団試験に合格しますように』


 オルトロスが困惑していた。

「なんで、お前が……もう好きでもなんでもなくなった俺の将来のことをお願いしてるんだよ?」

 私は頬を赤らめたまま続ける。

「私も……どうでも良い男の将来の夢のお願いなんて、しないわよ。だから……最後まで止めないでよ」

「最後までって……」

 そうして、私も思い切って叫んだ。

「ここまで私が言ってんのに……途中で止めるとか……意気地なし」

 すると。
 彼がまたしても私の身体を机の上に押し倒してきた。

「くそっ、お前が挑発してきたんだからな」

 まだ屹立したままの獣の先端が割れ目の上をぬるぬる蠢きはじめる。

「オルトロス……っ」

「ちゃんと痛みを緩和する魔法はかけてやるから――今度こそ間違いない。挿れるぞ」

「……っ」

 言うが早いか、獣の先端が今度こそ私の狭穴の中に潜り込んできた。
 みちみちと襞を突き破ってくる感覚がある。
 侵入してくる肉棒を肉壁がぎゅうぎゅうに締め付けた。
 けれども、負けじと奥に奥にと入り込んでくる。
 魔法がかかっているからか、初めてだけど痛くはなかった。
 それよりも、彼のものでお腹が支配される感覚で幸せだった。

「目を開けてくれ、ラビアンヌ。大丈夫か?」

「ええ」

 彼が私の頬に口づけを何度か落とした。

「もう少し優しくしてやりたいが、余裕がない」

 割と余裕があるように見えていたのだが……
 彼の額には玉粒のような汗がにじんでいた。

「初めて同士なんだし、余裕ぶらなくて良いわ」

「お前こそ強がるなよ」

 彼が性急な動作で腰を揺り動かしはじめる。
 ギシギシと机が激しく揺れ動いた。

「っあっ、あっ、オルトロスっ、あっ、あっ……」

「ラビアンヌ、悪い、気持ちが良すぎて、制御が効かないっ……」

 一心不乱に彼が腰を揺り動かす。
 筋肉質な体が汗ばんでいる。
 女性の中で動くのは初めてのはずなのに……
 雄々しく激しい動きに翻弄されてしまう。

「あっ、あっ、あっ……」

 全身が心地よく揺さぶられる。
 奥深くが蕩けてしまいそうだ。
 私の投げ出された両脚が振り子のようにがくがく揺れ動く。

「ひあっ、あっ、オルっ、あっ、あっ」

「ラビアンヌ、俺でいっぱいになってくれっ……」

「オルトロス……」

 がたがたガタガタ。
 机が軋む。
 ぐちゅぐちゅと淫らな水音が結合部から響き渡る。
 私の内側で彼の欲棒がはち切れんばかりにいっぱいになっていくのが分かった。
 私の頭の中も気持ち良さでどんどん霞んでいく。
 そうして――

「……っ」

 吐精されたのと同時に私を先ほどまで以上の快楽が襲ってきた。
 全身に甘い痺れが駆け巡る。
 熱の奔流とともに幸福感で満たされていく。

「ラビアンヌ」

 獣の先端をぐりぐりと私のお腹の奥深くに押し付けられる。
 余すことなく精を吐き出されると――彼が自身の分身を抜き去る。
 交じり合った精が机の上と床を汚した。
 はあはあと互いの熱い吐息が交じり合う。
 呼吸を整えた彼が真摯な眼差しを向けてくる。

「なあ、ラビアンヌ……キスがしたい」

「……どうして?」

 オルトロスが蕩けるような笑みを浮かべた。

「そんなの決まってるだろう? 俺とお前が両想いだからだよ」

「仕方ないわね」

 ゆっくりと唇同士が触れ合う。

 そうして――素直になった私たちは初めての優しいキスを交わしたのでした。



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