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3 魔力を吸われる※
しおりを挟む数日後、予言通り、ランベイルは魔術師学校の臨時講師として現れた。
かなりの美青年の出現に女生徒は色めき立ち、男子生徒は「ランベイル先生のような才能に溢れた男性に負けるなら本望だ」とかよく分からないことを言い始めた。
しかも――。
「ええっ!? ランベイルお兄ちゃん―ーじゃなくて、ボードウィン先生が、魔力の制御が出来ない私の補講担当!? 臨時で来たばかりなのに――!?」
うっかり、補講室で叫んでしまった。
「ああ、そうだ。それが――?」
この間のキスなどなかったかのように、ランベイルは淡々と答えてくる。
(気にしてるのは私だけみたいね……)
そんなことを考えていると、ぽんぽんと彼は私の頭を叩いてきた。
ちなみに無表情だ。
「今日は、ちゃんと魔力を制御出来ているようだな」
心臓がドキンと跳ねる。
というよりも、ドキドキが増してしまう。
すると――。
「また魔力が暴走しかけているぞ」
「え――?」
さっと影が差した。かと思うと、唇を奪われる。
「ん……あっ……」
くちゅりくちゅりと水のような音が聴こえる。
この間と違って、深い口づけだ。
ざらざらとした舌が、口の中の粘膜をなぞってくる。
「やっ、は……あっ、んっ……」
弄られる場所から全身へと、ぞくぞくとした感覚が走っていく。
ひとしきり玩ばれた後、彼の唇が離れた。
「思春期特有のものだな。これで問題ない」
私は必死に抗議する。
「こ、ここは学園の中で……私は生徒で、ランベイルお兄ちゃんは先生なの! も、問題大有りよ!」
だが、彼は淡々と断りを入れてくる。
「魔力の暴走を抑えていると言えば、問題ないだろう」
(そ、そんな、まさか――!)
とはいえ、ランベイルは国でも有数の聖騎士だ。特別な権限の持ち主でもある。
一介の学生の自分よりも、発言には彼の方が説得力があると言えた。
「ほ、他に魔力を吸う方法はないの!? お兄ちゃん!」
すると、彼は答える。
「あるにはある」
「じゃあ、今度からはそっちにしてくれる!?」
そう懇願すると、すぐに答えが返ってきた。
「まだはやい」
――まだ早い……?
その日は、補講が補講にならないまま終わったのだった。
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