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追放されし奴隷の少女は、王位簒奪者に溺愛される【前日譚】

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「ひあっ……ああっ……あああんっ……!」

 身体を突き抜けるような快感が、全身を走る。
 絶頂を迎えた体は小刻みに痙攣を起こし、そうして、源泉のごとく下の口は蜜を溢れさせ、両の太腿と彼の美しい唇を汚していった。

「ねぇラピス、俺以外の誰かに絶対に見られたらいけないよ、特に今みたいな顔をしている時は、ね……」

 じゅるじゅるとした水音が、脚の間から聞こえる。
 彼が蜜をすする音が、静寂な夜の庭に響き渡っていった。

「返事はないのか? しないなら、もっとひどい罰を与えるけれど……」

「は、は……い……シュタール様以外には、見せな――ひあっ……!」

 絶頂を迎えたばかりの蜜口に、彼の中指と人差し指がぬるりと侵入する。

「やっぱり心配だな……ねぇ、もっと俺以外の誰かに会おうだなんて思えなくなるような罰を与えなくちゃ、ね……」

「ひあっ、は、あっ、シュタールさ、ま、今、からだがびくびくってなった、ばっかり、ひぅっ……!」

 繰り返される指の抜き差しによって、もう抗議なんて出来るはずもなく、あられもない声をあげることしかできなくなる。

「ああ、やっぱり罰にならないのかな。こんな淫乱な身体じゃ、もう外に出ることも出来ないよね……ああ、でも他の男の前に顔を出しただなんて、やっぱり許せそうにないな……その男が例え――」

 快楽におぼれた私の耳は続きを拾うことが出来なかった。

「あっ、あ、シュタール様ぁっ……許してくださ……ああっ……!」

 こんな罰ならいつでも与えられたいだなんて思う、私のいやらしい身体はもう、シュタール様から離れることは出来ないだろう。



※※※



 引き取られて以来、ずっと屋敷に閉じ込められたまま、快楽だけを与えられ続ける日々。

 永遠に続くと思っていた日々が打ち破られ、シュタール様が王位を簒奪し、私が王妃になる日は、もうすぐそこまで迫っていた。



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