【R18】冷徹なエリート社長はセフレな私を一途に愛して孕ませたい

おうぎまちこ(あきたこまち)

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第3章 身体だけの関係?

16-4

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 採用面接の時よりもドキドキして喉がカラカラになった。
 難波が大声を出した。

「恭司、言い方がきつすぎる」

「口を挟むな。事実を確認しているだけだ。ここから先は俺だけで良い。下がれ」

 恭司がピシャリと遮ると、難波は少しだけ口惜しげな表情で退室した。そうして、美桜の目の前まで歩いてくる。
 恭司が何を考えているのか分からない。
 怒っているようにも見えて、美桜がドキドキ俯いていると……。

「顔を上げろ」

 命じられるがまま、顔を上げると。

「……っ」

 恭司の手が美桜の顎にかかる。
 頬に柔らかなものが触れた。
 ――恭司の唇だ。
 そっと離れた後、彼の手が伸びてきて、美桜はぎゅっと抱き寄せられてしまった。

「悪い。脅かすつもりはなかったんだ」

 突然の出来事に動揺が隠せない。

「あ、あの、お仕事中です。公私混同するつもりはないんじゃ……?」

「ん……? もう定時の時間は過ぎてるから良いんじゃないか?」

 先ほどまでとは打って変わって、恭司が飄々と軽口を叩いてきた。

「会社の中だからダメです」

「そうか。まじめだな」

 そうして、恭司が事情を説明してくれた。

「難波がえらく気にしてるのもあって、あんたを呼び出すのが、ちょうど良いと思ってな」

「新宮だと良くなかったんでしょうか? 実は父には黙って就職試験を受けたんです」

 美桜は言いづらそうに俯いた。

「じゃあ、両親は知らないのか?」

「はい。親元から離れたかったのもあって……最近は連絡もとっていません」

 ぎゅっと両手を握りしめる。
 親に対して薄情すぎるかもしれない。
 心配していたら、恭司が頭を撫でてきた。

「あんたが気にすることはない。ただ、まあ、俺としては前途多難だと思っただけだ」

「前途多難……?」

「まあ、こちらの問題だ。いざとなれば強行手段に出る」

「危ないのは良くないと思います」

「安心しろ。俺を誰だと思ってる? 欲しいものは全て自分の力で手に入れてきた。今回もそうするだけだ」

 恭司の瞳がギラギラと野生の獣のように光って見えて、美桜の背筋がゾクゾクした。
 ふと、気になっていることを話しかけることにした。

「そういえば……お見合い話が出ていらっしゃるんですか?」

「なんだよ、ヤキモチか?」

「……っ、そんなことは……」

 ないとは言い切れなかった。
 すると、恭司が耳元で囁いてくる。

「安心しろ、全部断ってるから」

 恭司が美桜の頬にかかる髪を耳朶にかけてきた。
 ドキドキ落ち着かない。

「あんたこそ俺以外の男と連絡とりあってないだろうな?」

 美桜は逡巡した。

(新宮部長から連絡はあったけど、1回メールしただけだし、連絡をとりあってるうちに入らないよね?)

 それに異性関係ではなく上司と部下とのやりとりにすぎない。
 少し返事に悩んでいたら、恭司が話を切り上げた。

「まあ、土日一緒に過ごしてる限りはいなさそうだったからな」

「え?」

 小さすぎて聞こえなかった。

「そうだ、今日も猫の世話に行ってもらえるか?」

「はい、そのつもりです。恭司さんが嫌でなければ、ご飯を作ろうと思っているんですが、キッチンをお借りしてもよろしいでしょうか?」

「あんたの手料理、うまそうだな。楽しみにしてるよ」

 恭司が少年のように微笑んだ。

「ありがとうございます」

 恭司はまだ打ち合わせなどがあるらしい。
 名残惜しさはあったけれど、彼から連絡先を聞いてから、美桜は退室したのだった。


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