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第5章 兄弟からのプロポーズ
26-4 恭司side
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難波はキョトンとしており、心当たりがないようだ。
最近よく美桜の話を取り上げていたが、恭司の好みではないと端から除外しているのだろう。
(まあ、一緒にいるのを見られたわけじゃないから、気づかないか)
「そのうち紹介してもらえるなら別に良いか。お前から女性を紹介されるなんて、生まれて初めてだから楽しみだな」
嬉しそうにしていた難波だったが、神妙な表情に変わった。
「そういやあ、恭司、もしも、WEBで噂になってる女性とお前の恋人が別人なら、恋人に早めに伝えた方が良いぞ。写真を見て誤解してるかもしれないし」
「ん? ああ、すぐに消させたから見てないとは思うんだが……」
誤解を招くような写真を掲載し続けられても困るので、すぐに手は打った。
美桜はデジタルに鈍いようだし、WEBのニュースをリアルタイムで追うような性格でもない。
先ほど美桜とも電話したばかりだ。
電話口でも女性と食事がどうとかは話していなかったはずだし、大丈夫だとは思うのだが……。
「そういやあ、あの子、中途採用の梅田美桜ちゃんなんだけど」
難波が思いがけず美桜の話をはじめたので、恭司は即座に返事をした。
「どうした?」
「恭司、あの子の話になると、やけに反応早いな」
難波から指摘されて初めて、恭司は自分が美桜のことに関して敏感になっていることに気付いた。
(俺は……)
美桜のことなら何でも知っておきたい。
自分は誰よりも彼女の一番の理解者でありたい。
他の誰よりも、彼女のことを知っているのが自分でありたい。
そんな感情が自分の中から湧いて出てくる。
――生まれて初めて抱いた感情に恭司自身が翻弄されていた。
「ああ、まあな。それで、あいつ、仕事で何かやらかしたとかなのか?」
難波から色々と悟られないように、恭司は探りを入れた。
「ドジっ子属性っぽくはあるが、それは置いておいてだ」
そうして、難波が喜々としてスマホを取り出すと画面を見せてくる。
「あの子、企業スパイじゃないのはともかくだな、やっぱり順一の想い人だったみたいなんだ」
画面には――。
今よりも少しだけ若い順一と――美桜が並んで映っている写真だった。
しかも、一枚だけじゃない。順一は何枚も難波に写真を送ってきているようだった。
――見たくない。
本能的に恭司は写真を拒絶した。
ザワリ。
胸が騒めいて落ち着かない。
焦りはだいぶ落ちついたはずだったのに、またもざわざわと全身に嫌な感覚が這いずってくる。
湧き上がる焦燥を落ち着けるように、恭司は吐き捨てるように告げた。
「おおかた順一が勝手にあいつのことを好きだったんだろう?」
すると、難波が口を尖らせながら話しかけてくる。
最近よく美桜の話を取り上げていたが、恭司の好みではないと端から除外しているのだろう。
(まあ、一緒にいるのを見られたわけじゃないから、気づかないか)
「そのうち紹介してもらえるなら別に良いか。お前から女性を紹介されるなんて、生まれて初めてだから楽しみだな」
嬉しそうにしていた難波だったが、神妙な表情に変わった。
「そういやあ、恭司、もしも、WEBで噂になってる女性とお前の恋人が別人なら、恋人に早めに伝えた方が良いぞ。写真を見て誤解してるかもしれないし」
「ん? ああ、すぐに消させたから見てないとは思うんだが……」
誤解を招くような写真を掲載し続けられても困るので、すぐに手は打った。
美桜はデジタルに鈍いようだし、WEBのニュースをリアルタイムで追うような性格でもない。
先ほど美桜とも電話したばかりだ。
電話口でも女性と食事がどうとかは話していなかったはずだし、大丈夫だとは思うのだが……。
「そういやあ、あの子、中途採用の梅田美桜ちゃんなんだけど」
難波が思いがけず美桜の話をはじめたので、恭司は即座に返事をした。
「どうした?」
「恭司、あの子の話になると、やけに反応早いな」
難波から指摘されて初めて、恭司は自分が美桜のことに関して敏感になっていることに気付いた。
(俺は……)
美桜のことなら何でも知っておきたい。
自分は誰よりも彼女の一番の理解者でありたい。
他の誰よりも、彼女のことを知っているのが自分でありたい。
そんな感情が自分の中から湧いて出てくる。
――生まれて初めて抱いた感情に恭司自身が翻弄されていた。
「ああ、まあな。それで、あいつ、仕事で何かやらかしたとかなのか?」
難波から色々と悟られないように、恭司は探りを入れた。
「ドジっ子属性っぽくはあるが、それは置いておいてだ」
そうして、難波が喜々としてスマホを取り出すと画面を見せてくる。
「あの子、企業スパイじゃないのはともかくだな、やっぱり順一の想い人だったみたいなんだ」
画面には――。
今よりも少しだけ若い順一と――美桜が並んで映っている写真だった。
しかも、一枚だけじゃない。順一は何枚も難波に写真を送ってきているようだった。
――見たくない。
本能的に恭司は写真を拒絶した。
ザワリ。
胸が騒めいて落ち着かない。
焦りはだいぶ落ちついたはずだったのに、またもざわざわと全身に嫌な感覚が這いずってくる。
湧き上がる焦燥を落ち着けるように、恭司は吐き捨てるように告げた。
「おおかた順一が勝手にあいつのことを好きだったんだろう?」
すると、難波が口を尖らせながら話しかけてくる。
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