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第2章 あざとい小悪魔Vチューバ―、絡まれる
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しおりを挟むテラスで過ごしている天ヶ崎先輩と私の前に、生徒会副会長である女子生徒が姿を現した。
色素の薄い巻き毛の長髪という、昭和のマンガの悪役を彷彿とさせる、少々派手めな美人である。
色白な肌にキリッとしたツリ目が映えている。エクステなりまつ毛パーマでもしているのかといわんばかりに、バチバチにまつ毛がカールしているのが特徴だ。
ものすごく綺麗なので、男子生徒からの人気も高い。
(薔薇崎副会長……! 顔が小さい! モデルさんみたい、すごくスタイルが良い!)
私は女だが、可愛い女の人や美人を見るとテンションが上がる性質だ。
まさか、こんな至近距離でお目にかかれるとは……!
(そういえば……)
三ノ宮先輩と薔薇崎先輩が交際しているとの噂が流れていた気がする。
「薔薇崎、いったいどうしたんだい?」
天ヶ崎先輩が薔薇崎先輩に声をかけた。
二人が一緒に並ぶと、まるで何かの撮影会のようだ。とにかく映えて仕方がない。
薔薇崎先輩が私をチラリと見てきた。
「伊織さまから、そちらの女子学生の説明を受けていないなと思いまして」
すると、三ノ宮先輩が私の肩を抱き寄せてきた。
周囲から女性達の悲鳴が上がる。
私はといえば、突然抱き寄せられたので驚いたものの、あまりに突然で声を出す余裕もなかった。
「ああ、僕の恋人の天ヶ崎羽衣だよ。これから顔を合わせる回数も増えるだろう。どうか覚えてくれよ」
三ノ宮先輩は爽やかな笑顔を浮かべた。
「そうですか……」
すると、薔薇崎先輩が私のことをキッと睨む。
「私は認めませんわ……だって、その女子学生は……それに我々の家同士のあれこれもあるではないですか? 私たちは家同士に認められた関係で……」
「お前が認めようが認めまいが僕には関係ない。僕は僕の好きなようにするさ。それに、今時――家の事情に縛られてうだうだするのも、俺は隙じゃあない。さあ、ここで色々話していたら、周囲に聞かれるよ。また後でどうぞ」
三ノ宮先輩はしっしと犬を払うように手を振ると、話を強制的に終わらせた。
(あれ?)
なんというべきか、誰にでも好青年の三ノ宮先輩にしては薔薇崎先輩に冷たい気がした。
(もしかして、お二人、何か関係があるの?)
小悪魔Vチューバ―としての私の勘が――そう告げている!
二人の様子をじっと見つめる。
「伊織さま、わたくしはちゃんと貴女の口から真実を聞くまでは――信じておりませんから。それでは」
そうして――薔薇崎先輩は悔しそうにその場を去って行ったのだった。
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