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ケンダルside
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しおりを挟むその後、結局、アーサーがリーリアと結婚したいと国王陛下に進言したから、アーサーとオデッセイ、ケンダルとリーリア、お互いの婚約話はなくなった。
だからといって、ケンダルとオデッセイが早々にうまくいくことはなかった。
(最近のオデッセイはいよいよ俺に話しかけてこなくなった。きっと愛想つかされて、嫌われたんだろうな……)
けれども、ケンダルは元の前向きな自分自身を取り戻しつつあった。
(いいや、これからだ、これから巻き返せば良い。俺は……オデッセイにとって、一番強くてカッコいい男になれば良いだけだ……)
傷つけた分、これから贖い続ければ良い。
(オデッセイを幸せにできる男は俺しかいない……)
ケンダルの瞳にはかつての強さが持ってきていた。
数か月で、ケンダルはコツコツ成果を出して武勲をいくつか手に入れて、陛下にオデッセイと婚約できないか話を持ち掛けた。
そうしたところ、「オデッセイが是と言えば良い」と良い返事があった。
「ケンダルさんの頼みの薬、こちらに『特別な体液』を混ぜれば完成です」
魔術師リーリアからは、完成しかけの「逆惚れ薬」入りの試験管を手渡された。
だけど、もう、それには頼るつもりはなくなっていた。
ただし、弱い自分を戒めるためのお守りのようなものとして、肌身離さず持っておくことにした。
(オデッセイに惚れてるのに気づいて、俺がオデッセイみたいに、視野が狭くなってるんじゃあ、話にならなかったな……)
オデッセイとちゃんと向き合うと心に決めたケンダルの心中は清々しかった。
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