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闇の戦争②
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唐辛子『中南米を原産とする、ナス科トウガラシ属の果実あるいは、それから作られる辛味のある香辛料である』
「なぁ、それどうすんだ?」
「どうするって、鍋に入れるのよ」
「食えるか!」
めぐるはスーパーのかごに10本ほどの唐辛子を入れて持っていた。
「そんなことないでしょ」
「大ありだ」
全てを取り出すと俺はもとの棚に戻した。あぶねぇ、親睦会が激辛祭りになるとこだったぜ。
あれから話し合った結果、親睦会だと言うのにただ鍋をするのではつまらないと言う約一名の理由により闇鍋をすることになった。
闇鍋『闇鍋とは、それぞれ自分以外には不明な材料を複数人で持ち寄り、暗中で調理して食べる鍋料理。 通常では鍋料理には用いない食材が利用される事が多い。 食事を目的とした料理というよりは遊び、イベントとしての色彩が濃い。 基本的に一度自身の皿に取った物は食べなければならない』
「一応言っておくがそれ、お前が食うことになるかもしれないんだぞ」
「へーきよ、絶対に引かないから」
めぐるはふふんっ! と強気に胸を張った。
「それよりお互い買い物は見ない約束だったでしょ」
「そうなんだが……」
俺たち4人は学校近くのスーパーに来ている。闇鍋の食材を買うためだ。もちろん、お互い買った物は内緒と言うルールはあった。ただ、やっぱり怖いんですよ、めぐるさん。
「と、とにかくだ。あまり変なもん入れんなよ」
俺に強く言われためぐるは
「ちぇ、わかったわよ……」
とぶつぶつ言っていたが取り敢えずはわかってくれたようだ。と、こんなことばっかやってる場合じゃなかった。
「俺は何を入れるかなぁ……」
そう、それぞれ買うことになっているから俺も何かを選ばなきゃならない。ヤバイものを買って自分が引いたら終わりだし、かといって平凡すぎる物はつまらない。
「むぅ……難しいな」
「あの、ゆうとくん」
「ん?」
何にしようか悩んでいると赤井さんに声をかけられた。その手には何やらちいさいものを持っている。
「飴?」
「うん、なに選んでいいか分からなかったからこれにしようかなって」
手に持っている飴を俺に近づけてよく見せてくれる。一個ずつ包装された10円くらいの物だろう。赤井さんぽいっちゃぽいな。
「良いんじゃないか? 闇鍋だしな。まぁそれだと溶けて何もなくなっちゃうけど」
「た、確かに……」
まぁ、変なものを入れられるよりは良いので強く強く肯定しておいた。
「つーか人の事をぶつぶつ言ってるわけにいかないんだったな」
俺はどうしようか。無難に野菜や練り物にしておくか。と、悩んでいるとまた声をかけられた。
「佑、決まった?」
「あー、今なにか思いつきそうだったのになー」
「えー、僕のせい?」
「だな、よって私の分も払いたまえ」
「いやだよ、それよりかごの中何もないし決まってないんだね」
「まぁな」
そう言う隆也のかごにはすでに何かが入っているようだった。
「何にしたんだ?」
「ん、僕? えーっとね…………」
と、秘密のはずだったが普通に見せてきたのはプリン、シュークリーム、ショートケーキ、明◯のチョコレートなどなど。
うぇぇぇ、見ただけで口の中が甘さに支配されていく気がする。
「鍋、だからな……?」
「分かってるよ、闇鍋だもんね」
あー、ソウデスネ。こいつこんな性格だったっけ? まぁもうどうでも良いや。
「そう言えば、矢来さんはどこ行ったんだろうね」
周りをみわたしながら隆也が不思議そうに聞いてくる。
「ん、めぐるならあっちの野菜コーナーにまだいるんじゃないか?」
「そうなの? さっき行った時は見なかったんだけど」
「じゃあ、他のところか」
そう言って他に具材を買うため動きだそうとした時だった。俺と隆也の携帯が同時に鳴った。
見ると、個人宛ではなくグループにメッセージが届いている。俺、めぐる、隆也、赤井さんで作ったグループだ。
何だろうと思いながら俺たちはチャット画面を開いた。どうやらめぐるから送られてきたようだ。
「なになに……?」
『ごめん、体調が悪くなっちゃったから先に帰るね。闇鍋はまた今度にしましょ、ごめんね』
俺はメッセージを確認すると隆也と顔を見合わせる。
「これ……」
「あぁ。随分、急だな」
「体調悪いって言ってるけど平気かな」
「んー、分からんな。実際さっきまではそんな感じは全くかんじなかったからな」
「だよね」
隆也も体調が悪そうには全く見えなかったようで大きく頷いている。と、そこにまた新たなメッセージ。
『こっちは全然大丈夫ですよ、それより体調は平気なんですか、今からみんなで一緒に帰りますか?』
赤井さんからだ。確かに別に一人で帰らなくても良いと思うんだが。そう思った俺はメッセージを送る。
『そうだぞ、体調が悪いなら誰かついていた方がいいしな。どこにいるんだ』
返事はすぐにはこない。その間に俺と隆也は赤井さんと合流する。どうやら飴にするかまだ迷っていたらしくお菓子コーナーのとこにいた。
そして、めぐるからの返信。
『ごめん、本当に大丈夫だから。もう帰り始めちゃってるから、気にしないで』
との事だった。結局この後さらにやり取りは続いたがめぐるは余り話そうとせず気にしないでとだけ言い、家に帰りついたようだった。
それから俺たちが外に出るとかなり曇っていて今にも降りだしてきそうだった。そんな中俺たちは家に帰ることにする。闇鍋で使うはずだった食材を持って。
「なぁ、それどうすんだ?」
「どうするって、鍋に入れるのよ」
「食えるか!」
めぐるはスーパーのかごに10本ほどの唐辛子を入れて持っていた。
「そんなことないでしょ」
「大ありだ」
全てを取り出すと俺はもとの棚に戻した。あぶねぇ、親睦会が激辛祭りになるとこだったぜ。
あれから話し合った結果、親睦会だと言うのにただ鍋をするのではつまらないと言う約一名の理由により闇鍋をすることになった。
闇鍋『闇鍋とは、それぞれ自分以外には不明な材料を複数人で持ち寄り、暗中で調理して食べる鍋料理。 通常では鍋料理には用いない食材が利用される事が多い。 食事を目的とした料理というよりは遊び、イベントとしての色彩が濃い。 基本的に一度自身の皿に取った物は食べなければならない』
「一応言っておくがそれ、お前が食うことになるかもしれないんだぞ」
「へーきよ、絶対に引かないから」
めぐるはふふんっ! と強気に胸を張った。
「それよりお互い買い物は見ない約束だったでしょ」
「そうなんだが……」
俺たち4人は学校近くのスーパーに来ている。闇鍋の食材を買うためだ。もちろん、お互い買った物は内緒と言うルールはあった。ただ、やっぱり怖いんですよ、めぐるさん。
「と、とにかくだ。あまり変なもん入れんなよ」
俺に強く言われためぐるは
「ちぇ、わかったわよ……」
とぶつぶつ言っていたが取り敢えずはわかってくれたようだ。と、こんなことばっかやってる場合じゃなかった。
「俺は何を入れるかなぁ……」
そう、それぞれ買うことになっているから俺も何かを選ばなきゃならない。ヤバイものを買って自分が引いたら終わりだし、かといって平凡すぎる物はつまらない。
「むぅ……難しいな」
「あの、ゆうとくん」
「ん?」
何にしようか悩んでいると赤井さんに声をかけられた。その手には何やらちいさいものを持っている。
「飴?」
「うん、なに選んでいいか分からなかったからこれにしようかなって」
手に持っている飴を俺に近づけてよく見せてくれる。一個ずつ包装された10円くらいの物だろう。赤井さんぽいっちゃぽいな。
「良いんじゃないか? 闇鍋だしな。まぁそれだと溶けて何もなくなっちゃうけど」
「た、確かに……」
まぁ、変なものを入れられるよりは良いので強く強く肯定しておいた。
「つーか人の事をぶつぶつ言ってるわけにいかないんだったな」
俺はどうしようか。無難に野菜や練り物にしておくか。と、悩んでいるとまた声をかけられた。
「佑、決まった?」
「あー、今なにか思いつきそうだったのになー」
「えー、僕のせい?」
「だな、よって私の分も払いたまえ」
「いやだよ、それよりかごの中何もないし決まってないんだね」
「まぁな」
そう言う隆也のかごにはすでに何かが入っているようだった。
「何にしたんだ?」
「ん、僕? えーっとね…………」
と、秘密のはずだったが普通に見せてきたのはプリン、シュークリーム、ショートケーキ、明◯のチョコレートなどなど。
うぇぇぇ、見ただけで口の中が甘さに支配されていく気がする。
「鍋、だからな……?」
「分かってるよ、闇鍋だもんね」
あー、ソウデスネ。こいつこんな性格だったっけ? まぁもうどうでも良いや。
「そう言えば、矢来さんはどこ行ったんだろうね」
周りをみわたしながら隆也が不思議そうに聞いてくる。
「ん、めぐるならあっちの野菜コーナーにまだいるんじゃないか?」
「そうなの? さっき行った時は見なかったんだけど」
「じゃあ、他のところか」
そう言って他に具材を買うため動きだそうとした時だった。俺と隆也の携帯が同時に鳴った。
見ると、個人宛ではなくグループにメッセージが届いている。俺、めぐる、隆也、赤井さんで作ったグループだ。
何だろうと思いながら俺たちはチャット画面を開いた。どうやらめぐるから送られてきたようだ。
「なになに……?」
『ごめん、体調が悪くなっちゃったから先に帰るね。闇鍋はまた今度にしましょ、ごめんね』
俺はメッセージを確認すると隆也と顔を見合わせる。
「これ……」
「あぁ。随分、急だな」
「体調悪いって言ってるけど平気かな」
「んー、分からんな。実際さっきまではそんな感じは全くかんじなかったからな」
「だよね」
隆也も体調が悪そうには全く見えなかったようで大きく頷いている。と、そこにまた新たなメッセージ。
『こっちは全然大丈夫ですよ、それより体調は平気なんですか、今からみんなで一緒に帰りますか?』
赤井さんからだ。確かに別に一人で帰らなくても良いと思うんだが。そう思った俺はメッセージを送る。
『そうだぞ、体調が悪いなら誰かついていた方がいいしな。どこにいるんだ』
返事はすぐにはこない。その間に俺と隆也は赤井さんと合流する。どうやら飴にするかまだ迷っていたらしくお菓子コーナーのとこにいた。
そして、めぐるからの返信。
『ごめん、本当に大丈夫だから。もう帰り始めちゃってるから、気にしないで』
との事だった。結局この後さらにやり取りは続いたがめぐるは余り話そうとせず気にしないでとだけ言い、家に帰りついたようだった。
それから俺たちが外に出るとかなり曇っていて今にも降りだしてきそうだった。そんな中俺たちは家に帰ることにする。闇鍋で使うはずだった食材を持って。
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