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本編
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しおりを挟む「ルークがあのときの人…??」
「そうだよ。あのときは手当をしてくれてありがとう。ずっとお礼が言いたかったんだ。」
「わ、私は何もしていません。」
「誰も気づかない中で、君だけが私に手を差し伸べてくれた。その時からきみに夢中だ。きみを伴侶にと思って調べたらまさか侯爵家の人間だとは思わなかったけどね。」
クスクスと笑いながらルークは続ける。
「侯爵家の人間だとわかって私は歓喜した。いくら婚約指名が出来るとは言っても、平民を娶ると周りがうるさい。侯爵家であればなんの憂いもなく指名できるからね。」
確かに、婚約指名は身分を問わない。だけど、教養を身に着けている高位貴族でないと認めないと言う人もいるのだ。
王族に嫁ぐのだから、それなりの身分でないと、弱点にもなってしまい、支持も減ってしまうのである。
じゃあ、ルークは本当に私と婚約したくて話しかけてくれたの?
「舞踏会には君も来ることを事前に宰相から聞いていた。舞踏会で挨拶をして君の視界に入っていないこともわかった。」
「も、申し訳ありません…。」
笑いながら話すルークに、居た堪れない気持ちの私。
「いいんだ。君が中庭に出たとき、チャンスだと思った。適当な言い訳をしてその場を離れて、人目につかないよう君の後を追った。」
そうだったんだ…。
「それで君が王宮の料理を好んでくれていることを知って、賭けに出た。婚約のフリをしてもらって近くにいれば、甘やかせば、私の好意に気づいてくれると思ったんだ。」
「ご、ごめんなさい。」
「ふふ、君は全く悪くないんだ。そんなに謝んないで?」
「でも、全然気づかないで私は別な婚約者の代わりだと思っていました。」
だから、不用意に好きにならないように無意識に一線引いてたのかもしれない。
「それは私が悪いんだ。でも、君と過ごすうちに、君は優しさだけではなく、賢く、優秀であることも知った。惚れ直してばかりだったよ。そして、だんだんと君からの好意も少しずつ感じ取っていた。」
バレてたんだ…。
恥ずかしい気持ちでいっぱいになっていると、ルークが立ち上がり、私の前に跪いた。
「改めて言わせて。チュリ・リーヴェン侯爵令嬢、私ルーク・ド・リンデルンは、必ずあなたを守り抜くと誓います。そして生涯あなただけを愛し抜くと誓います。私と結婚してくれませんか?」
答えは一つに決まっている。
「もちろんです。私チュリ・リーヴェンは、ルーク・ド・リンデルン様を生涯愛し、支えていくと誓います。」
そうしてお互いの気持ちをたしかめあい、本当の婚約者となった二人はそっとキスをした。
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