特殊な学園でペット扱いされてる男子高校生の話

みき

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ご褒美 3 凪視点

すぅすぅと静かな寝息。
俺の膝を枕にして眠る、俺のお気に入りの、ペット。

よほど疲れていたのか、10分ほど前に寝入ってから起きる気配はない。

起こさないようそっと柔らかな髪に触れ、その顔を見下ろす。
飼い主のひいき目を抜きにしても整った、綺麗な顔立ち。その首で存在を主張する首輪。

「……」

春、担任に連れられて俺の元にやってきた奏多をペットにした。そのときから、奏多の態度は変わらない。

平気で俺のことを呼び捨てにするし、敬語もほとんど使わないし、嫌悪や侮蔑の表情を隠しもしない。
俺に対して媚びも売らず、そんな態度を取ってくるペットなんて初めてで、散々調教しては虐めて、玩具にした。

そんな風に扱ってきたペットを、今はこうして自分の膝に乗せている。
自分でも、どうかしてると思う。

「……ん………ぅ……」

伏せられた長いまつげがふるりと揺れて、ゆっくりと瞼が開かれた。
眠そうに微睡まどろんだ瞳が見え、何度か瞬く。
ぼーっとした、あどけないその表情を見るのは校舎裏の時以来で、思わずクスリと笑ってしまう。

「……おはよう奏多。少しは寝れた?」
「…………………ねむ……れた…」
「そう…。……まだ横になったままでいいから。どうせ今日はもう帰るだけで、他に何も予定ないし…」
「…………わかっ、た……」

すぐさま起き上がろうとする体を引き留めて、再び膝に寝かせる。
困惑したような顔。それを無視して、また頭を撫でる。

「……」

黒沼にも、玲にも、他の誰にも触れさせたくない。奏多は俺の物だって主張したい。
何が好きで何が嫌いなのか、もっと知りたい。
俺を見て怯えすくむ姿より、こんな風に無防備に眠る姿の方が見ていたい。

…本当にどうかしてる。
こんなこと、今までのペットに思ったことないのに。

『一条はお前にとっての特別か?』
不意に思い出したのは昨日の、柊の言葉。


「…………特別、…か……」

「………?…」

「……、……」

見上げてくる奏多の視線から逃れるように、俺は手で奏多の両目をそっと覆った。

「……………そう…だね……」

「…………なぎ……?」


『特別か』と聞かれれば、……たぶん……きっとそうなんだと、思う。

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