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19 廉視点
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「久しぶりじゃーん。五十嵐ー」
「俺らの相手してくれねぇ?」
「……悪いんですけど俺3Pはやらない主義なんで」
久々に、ピンチかもしれない。
二人の男子生徒に強引に空き教室に連れ込まれ、壁に詰め寄られている。
昔一度寝たか、口でした生徒なのだろうと思う。全く覚えていないが。
あいにくと今日も気分は乗らないし、そもそも複数プレイは趣味じゃない。3Pなんてごめんだ。
…それにこの二人、清潔感がない。汗臭い。
無理だ。
「断らないでよ」
「ほら、金あるし」
「今日はちょっと…気分じゃないんで。離してください」
「えー?」
「いいじゃん。」
しつこいな…。
許可なく俺の顔や腰に触れてくる男たちの手に嫌悪感と苛立ちが募って、触れる手をバシリと弾く。
「ほんとに。まじでやめてください。キモい」
「…はぁ?」
「何ソレ」
つい口をついて出てしまった言葉は、男たちの逆鱗に触れたらしい。
「…お前何様?」
「誰とでも寝るビッチのくせに、今さら純情ぶってんじゃねぇよ。」
「なぁ……もうよくね?無理やりヤっちゃえば」
「……それもそうだな」
一気に空気が変わる。マズい…。
逃げようとしたが、手を掴まれて壁に力ずくで押さえつけられる。動けない。
もう一人の男が、俺の制服の胸ぐらを掴んだ。思い切りシャツを引っ張られて、弾けとんだボタンが宙を舞う。
「ひゅー♪エロー」
「興奮してきた…」
「やめっ…やだっ!!」
明確な意思を持って肌を這いまわる手に怖気が走る。
俺は二人の言う通りビッチだけど、嫌悪感を持つ相手に無理やりヤられるのは俺だって嫌だ。
金をもらってやる合意の上の気持ちいいセックスは好きだけど、慣らされもせず突っ込まれるような、ただ痛いだけのセックスはしたくない。
「いやだっ…まじでやだっ…!やだってばっ!!」
叫んでも、男たちの手は止まらない。ズボンのベルトを緩められ、強引に下着の中に差し込まれる手。俺はぎゅっと目をつぶった。
ああ……痛いのは…やだな……
「先生っ!こっちです!この教室の中から声がっ」
「!?」
「やべっ!!」
突然教室の外から響いてきた声。近付いてくる人の気配。
「おいっ逃げるぞっ」
「…チッ」
さすがにこの状況は不味いと思ったのか、目の前の男たちは舌打ちをして、悔しそうにしながらもドタバタと教室を出ていった。
一人残され、力の抜けた俺は、ペタンとその場に倒れこむ。
…助かった……。
と、すぐ近くに、人の気配を感じた。
教室の入り口。開け放たれた扉近くに立つ、一つの人影。
「えっ……五十嵐先輩…?」
随分と久しぶりに、顔を見るような気がする。
俺を好きだと言って、断られてなお友達になりたいと言ってくれた後輩。
「………玉城くん、…だ」
玉城祐二くんが、そこに居た。
「俺らの相手してくれねぇ?」
「……悪いんですけど俺3Pはやらない主義なんで」
久々に、ピンチかもしれない。
二人の男子生徒に強引に空き教室に連れ込まれ、壁に詰め寄られている。
昔一度寝たか、口でした生徒なのだろうと思う。全く覚えていないが。
あいにくと今日も気分は乗らないし、そもそも複数プレイは趣味じゃない。3Pなんてごめんだ。
…それにこの二人、清潔感がない。汗臭い。
無理だ。
「断らないでよ」
「ほら、金あるし」
「今日はちょっと…気分じゃないんで。離してください」
「えー?」
「いいじゃん。」
しつこいな…。
許可なく俺の顔や腰に触れてくる男たちの手に嫌悪感と苛立ちが募って、触れる手をバシリと弾く。
「ほんとに。まじでやめてください。キモい」
「…はぁ?」
「何ソレ」
つい口をついて出てしまった言葉は、男たちの逆鱗に触れたらしい。
「…お前何様?」
「誰とでも寝るビッチのくせに、今さら純情ぶってんじゃねぇよ。」
「なぁ……もうよくね?無理やりヤっちゃえば」
「……それもそうだな」
一気に空気が変わる。マズい…。
逃げようとしたが、手を掴まれて壁に力ずくで押さえつけられる。動けない。
もう一人の男が、俺の制服の胸ぐらを掴んだ。思い切りシャツを引っ張られて、弾けとんだボタンが宙を舞う。
「ひゅー♪エロー」
「興奮してきた…」
「やめっ…やだっ!!」
明確な意思を持って肌を這いまわる手に怖気が走る。
俺は二人の言う通りビッチだけど、嫌悪感を持つ相手に無理やりヤられるのは俺だって嫌だ。
金をもらってやる合意の上の気持ちいいセックスは好きだけど、慣らされもせず突っ込まれるような、ただ痛いだけのセックスはしたくない。
「いやだっ…まじでやだっ…!やだってばっ!!」
叫んでも、男たちの手は止まらない。ズボンのベルトを緩められ、強引に下着の中に差し込まれる手。俺はぎゅっと目をつぶった。
ああ……痛いのは…やだな……
「先生っ!こっちです!この教室の中から声がっ」
「!?」
「やべっ!!」
突然教室の外から響いてきた声。近付いてくる人の気配。
「おいっ逃げるぞっ」
「…チッ」
さすがにこの状況は不味いと思ったのか、目の前の男たちは舌打ちをして、悔しそうにしながらもドタバタと教室を出ていった。
一人残され、力の抜けた俺は、ペタンとその場に倒れこむ。
…助かった……。
と、すぐ近くに、人の気配を感じた。
教室の入り口。開け放たれた扉近くに立つ、一つの人影。
「えっ……五十嵐先輩…?」
随分と久しぶりに、顔を見るような気がする。
俺を好きだと言って、断られてなお友達になりたいと言ってくれた後輩。
「………玉城くん、…だ」
玉城祐二くんが、そこに居た。
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