20 / 26
20
しおりを挟む
「す、すみませんっ…変な声聞こえたからなんとかしなきゃと思って、先生呼ぶフリしました…俺、先輩だとは思わなくて……俺、そのっ……邪魔しました、よね?」
どうやら俺のウリの邪魔をしたと思っているらしい。平身低頭謝られた。律儀だ。
「ううん…今回はまじで無理やりヤられるとこだったから助かった…ありがと…」
「え…無理やりって、大丈夫なんですかっ!?」
無理やりという単語を聞いてすぐに傍に駆け寄られた。目線を合わせるようにしゃがみこまれる。
「未遂だから…だいじょうぶ…」
「ほんとに先生、呼んできましょうか。相談した方が…」
「いや…いいよ…自業自得だし。第一説明できないし」
「……」
破れた服の俺を見て、玉城くんは辛そうに眉根を寄せた。
自分の着ていたカーディガンをおもむろに脱ぐと、玉城くんは俺の肩にフワリと掛けてくれた。
「…立てますか?保健室に替えの服あるかも。着くまで俺の、着ててください。サイズ合わないかもしれませんけど…」
「ありがと…」
優しさが、胸に沁みた。
少し大きめの彼のカーディガンからは、玉城くんらしい爽やかな、いい香りがした。
保健室に着いた。ありがたいことに鍵もかかっておらず、保険医の姿もない。
整然と並ぶ棚を開け、二人で備品を漁る。
そのうちに玉城くんがシャツを見つけて手渡してくれた。
破れたシャツを脱ぎ、着替える。合間に雑談。
「それにしても久しぶりだよね。元気だった?」
「はい。…すみません…ほんとは会いに、行きたかったんですけど…」
玉城くんは申し訳なさそうに目を伏せた。
ん?……もしかして…
「…誰かに、何かされた?」
「…っ……」
「されたんだね」
…どうせ皆瀬辺りが俺の知らぬ間に脅迫紛いの嫌がらせでもしたのだろう。
ほんとにもう…。もう少しだけ会うの避けようかな。もし偶然会ってもセックスは断ろう。そうしよう。
「あ、そうだ…助けてくれたお礼何かしなきゃね」
「そんな、いいですよお礼なんて。無事でほんとに良かったです」
そういうわけにはいかない。
何がいいだろうか。
俺があげられるものなんて限られてる。
一度とめたシャツのボタンを俺は再び外していく。
「ヤろっか。玉城くん」
どうやら俺のウリの邪魔をしたと思っているらしい。平身低頭謝られた。律儀だ。
「ううん…今回はまじで無理やりヤられるとこだったから助かった…ありがと…」
「え…無理やりって、大丈夫なんですかっ!?」
無理やりという単語を聞いてすぐに傍に駆け寄られた。目線を合わせるようにしゃがみこまれる。
「未遂だから…だいじょうぶ…」
「ほんとに先生、呼んできましょうか。相談した方が…」
「いや…いいよ…自業自得だし。第一説明できないし」
「……」
破れた服の俺を見て、玉城くんは辛そうに眉根を寄せた。
自分の着ていたカーディガンをおもむろに脱ぐと、玉城くんは俺の肩にフワリと掛けてくれた。
「…立てますか?保健室に替えの服あるかも。着くまで俺の、着ててください。サイズ合わないかもしれませんけど…」
「ありがと…」
優しさが、胸に沁みた。
少し大きめの彼のカーディガンからは、玉城くんらしい爽やかな、いい香りがした。
保健室に着いた。ありがたいことに鍵もかかっておらず、保険医の姿もない。
整然と並ぶ棚を開け、二人で備品を漁る。
そのうちに玉城くんがシャツを見つけて手渡してくれた。
破れたシャツを脱ぎ、着替える。合間に雑談。
「それにしても久しぶりだよね。元気だった?」
「はい。…すみません…ほんとは会いに、行きたかったんですけど…」
玉城くんは申し訳なさそうに目を伏せた。
ん?……もしかして…
「…誰かに、何かされた?」
「…っ……」
「されたんだね」
…どうせ皆瀬辺りが俺の知らぬ間に脅迫紛いの嫌がらせでもしたのだろう。
ほんとにもう…。もう少しだけ会うの避けようかな。もし偶然会ってもセックスは断ろう。そうしよう。
「あ、そうだ…助けてくれたお礼何かしなきゃね」
「そんな、いいですよお礼なんて。無事でほんとに良かったです」
そういうわけにはいかない。
何がいいだろうか。
俺があげられるものなんて限られてる。
一度とめたシャツのボタンを俺は再び外していく。
「ヤろっか。玉城くん」
13
あなたにおすすめの小説
飼われる側って案外良いらしい。
なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。
向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。
「まあ何も変わらない、はず…」
ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。
ほんとに。ほんとうに。
紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22)
ブラック企業で働く最下層の男。顔立ちは悪くないが、不摂生で見る影もない。
変化を嫌い、現状維持を好む。
タルア=ミース(347)
職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。
最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?
2025/09/12 ★1000 Thank_You!!
お兄ちゃんができた!!
くものらくえん
BL
ある日お兄ちゃんができた悠は、そのかっこよさに胸を撃ち抜かれた。
お兄ちゃんは律といい、悠を過剰にかわいがる。
「悠くんはえらい子だね。」
「よしよ〜し。悠くん、いい子いい子♡」
「ふふ、かわいいね。」
律のお兄ちゃんな甘さに逃げたり、逃げられなかったりするあまあま義兄弟ラブコメ♡
「お兄ちゃん以外、見ないでね…♡」
ヤンデレ一途兄 律×人見知り純粋弟 悠の純愛ヤンデレラブ。
普通の男の子がヤンデレや変態に愛されるだけの短編集、はじめました。
山田ハメ太郎
BL
タイトル通りです。
お話ごとに章分けしており、ひとつの章が大体1万文字以下のショート詰め合わせです。
サクッと読めますので、お好きなお話からどうぞ。
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる