天才クラシックプレイヤーが転生して国歌を作るまでのこと

クレームクリーム

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食後のひと時

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食事は終わり、

それぞれは自室へ戻り部屋の片付けや掃除 

楽器のチューニング、手入れなどを行っていた。

それを他所目に時計の短針は刻々と動き続ける。


そろそろ時間か。

彼の部屋へ行こう。


扉が押され、木がギィィィ……と声を上げる。


本当に時間通りですね!


ただ頷くだけだった。


…じゃあ…さっそくですけど…

良いですか…?


秀はマーシャーの応答に静かに答えた。

フレアをただ構えて。

ブレスと共に弓を弦に下ろした。


…っ!

さっきと違う曲だ…!


秀は不思議だった。

こんな独りよがりで自分勝手な旋律を感動する者が

居るとは。


変わり者だな…。

何より…私のこの音が”万人受けするものでは無い“と

私自身が1番知っているのに。


…っ!!!


目を輝かせて聴いてくれる。

再び輝きたいと思ってしまう…。

そんな資格は無いのに。


演奏は突然終わりを迎えた。

マーシャーは急な終了に少し驚きながらも

感謝と感激の拍手を送った。


ありがとうございます!

今の曲ってタイトルとかあります?


特には…。


じゃあ即興って事ですか!


いや…。好きなフレーズを…ただ繋げただけの…。


でもすごいですよ!


またお辞儀をした。


…と言うかなんでそんな自己肯定感低いんですか?


純粋な少年の問いは時に大人の胸を突き刺す事もある。


…色々…あったんだ。


でも…知っておきたいです。

前に行ってたじゃないですか…

知りもしない人を家に入れるなって。


…。

純粋故に

知りたい事も多いか…。

だが私は大人だ。

自分語りじみて、稚拙な行為は確かに嫌いだが…。




…っごめんなさ…


何時だったかは忘れた。


…っえ、。


そこには、いつもよりはっきり

凛とした態度で言葉を発している

秀の姿があった。


私は社会に負けたんだ。


どう言う…


契約していた会社に捨てられたんだ。

お前の曲は必要ない。

お前は顔だけ見せときゃ良いんだよ。

その格好いい面使ってやるから。

そう告げられて私の音楽は

“必要ないもの”だったとその日から認識した。


…なん…で、、、。


私の音楽は万人受けしないんだ。

誰も必要としていない。

これは不貞腐れている訳ではなく事実だった。

これが私の自信のない理由だ。


…少なくとも…僕は貴方を…

貴方の音楽を必要としてます…。


そうか。

…ありがとう。


…っえ?


君のおかげで少しはまぁ、取り戻せそうだ。

途中で演奏をやめてしまう事が無くなる位にはね。


秀は今までで1番清々しい顔をしていた。


やっぱり秀さんは凄いや…。

ただ僕は話を聞いただけなのに

強い人だなぁ…!


明日はもっといい音を作るよ。


っ!

楽しみにしてます!
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