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【36-3】春樹「そうしたらね。竜馬君ってとても太くて立派でね。ああ。僕もこんなふうになりたいと思ってしまったんだ」
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──【36-3】──
男子と女子とでは入浴時間が違う。
家と風呂屋の距離は歩いて五分ほどとはいえ、女子ばかりで夜道を歩かせる訳にはいかない。
「休憩所で待っているから、みんなが出たら教えてくれ」
と竜馬は和葉に言って、銭湯内へ入った。
みんなゆっくりと一時間ほど銭湯を満喫した。
竜馬と春樹はコーヒー牛乳を飲みながら談笑していると、竜馬の安物のアンドロイドスマートフォンに、和葉から電話の連絡が入った。
銭湯の前に全員が揃った。
「じゃあ、戻ろうか」
と新屋敷竜馬が言うと、
は~い!
と女の子達と春樹が返事を返す。
妹の和葉が先頭で歩き出し、横には三上小夏が歩く。
相生優子と瀬川薫はその後ろで何か話をしていて、一人ぽつんと橘一子が俯き加減で歩いている。
最後尾には竜馬がいて、右には園田春樹がいる。左腕に身体を寄せて歩くのは従兄弟で小学五年生の新屋敷由紀であった。
「二人共、ちょっとごめん」
と春樹と由紀に声をかけて、竜馬は早歩きをして、一子の横に立った。
「あ。新屋敷君……」
と小柄な一子は竜馬を歩きながら見上げた。
「橘さん。今回は僕らの勉強会に参加してくれてありがとう。橘さんと一緒に勉強したら、僕もやる気が出てくるよ」
小柄な一子を見つめながら、竜馬は話した。
「え……。う、うん……。ありがとう……」
と勉強会の時と比べて無口である。
「どうしたの? 湯冷めしたかい?」
と心配そうに身長一八〇センチの竜馬は、自称一五〇センチの一子の身長に目線を合わせながら歩いた。
「あっ! あの……。私……」
と言うと、急に駆け足になり、
「あっ、あのう! 和葉さん!」
と先頭を歩く和葉のところに行った。
「ああ……。そうだよな。元々は次の試験で和葉に勝つために勉強会へ参加したんだものな。僕くらいの学力のレベルの相手となんて話したくないよな……」
と小さくため息をついた。
すると、
「ちょっと、一子。あなた、なんで真っ赤な顔をしているのよ。もしかして湯当たり?」
と和葉は、右横に並んだ一子の顔を見て大声で言った。
「新屋敷さん、違うわよ!」
と一子は否定したが、今度は小夏が、
「あれ! 一子ちゃん、耳まで赤いよ~。大丈夫?」
と和葉よりも一層、大きな声で言うと、
「もう! 二人共、ちょっと黙ってて! それに大丈夫だから!」
と叫ぶように言った。
新屋敷宅に着くと、
「みんな、おかえりなさい。ご飯も炊けてるわよ」
と兄妹の母が言った。
「じゃあ、みんなに訊くよ。甘口の人」
と言うと、優子と由紀が手を挙げた。
「優子さん、甘口なんですか?」
と隣りにいた薫が少し驚いた顔をした。
「本当だわ。この中で一番大人っぽいのにね」
と和葉。
「いいじゃない。別に」
と少し不貞腐れたようになったが、
「優子お姉さんと一緒なんて! 何だか嬉しい」
と由紀が素直に言うと、
「あ。そうかな……」
と少し機嫌が戻っていた。
「じゃあ、中辛の人」
と言いながら、竜馬も手を上げると、
「はいはい。私も」
と竜馬と和葉もその母も、そして小夏も春樹も笑顔で手を挙げた。
「え~っと。ということは」
と竜馬が見渡すと、薫だけが甘口も中辛も手を挙げていなかった。
薫は周りを見渡してから、
「あ。私も中辛でいいです。中辛で」
と慌てて言ったが、
「大丈夫だよ。家のコンロは三口あるからね。すぐに作れるから」
と竜馬が言うと、
「あ。あのう。私、手伝います」
とコンロの側にいた竜馬の横に立った。
台所仕事での薫の手際の良さは完璧で、数分後に甘口・中辛・辛口の牛スジカレーが完成した。
その合間にも薫は、皿にご飯を盛り付けていった。それは手早くてカレー店のように綺麗である。
「凄い。薫ちゃんはカレー店でバイト経験とかあるのかい?」
と竜馬が訊くと、
「私の家の旅館では夏に小学生の子供達が泊まりに来るんです。地方の小さな学校の子達ですけど。その時は学校も旅費を安くするために、夕食はカレーにしたりするんですよ。中学生の頃から手伝っているので、慣れているんです」
と手は休めずに笑顔で言うと、
「へえ~。それ、いいわね」
と和葉。
「そうですね。みんな、元気一杯でかわいいですよ」
と薫が微笑むと、
「まさにそれはショタの楽園って感じ……」
と和葉は言いかけて、視線を母に向けると、
「で! 弟と妹がたくさん出来たみたいでいいわね~」
と笑顔で誤魔化した。
「じゃあ。カレーもらっていくわね。邪魔な大人は退散します。そうそう、食べ終わった食器や鍋は流しに置いておいてね。食器洗い機で一気に片付けるから」
と母は奥の部屋へ引っ込んだ。
「危なかったわ……。危うく私の本性がお母さんにバレるところだったわ……」
と和葉は、自分に装われたカレー皿を両手で持った。
「いや。母さんは分かっているんじゃないかな?」
と竜馬も自分の皿を持ち上げた。
「この台所にはこの人数で食べるスペースはないから、それぞれのお皿を持って、二階に上がってね」
と和葉は言った。
「運ぶ時に皿が熱いと思った人は、僕が運ぶから置いておいて」
と竜馬。
「スプーンと水とコップと福神漬けは私が運ぶわ」
と和葉。
「ソースがいる人は?」
と竜馬が言うと、小さく薫が手を上げた。
「え? 辛口なのに薫ちゃんはソースをかけるの?」
とさすかの和葉も驚いた顔をした。
「ごっ、ごめんなさい。私、実は辛い物好きで。辛い麻婆豆腐とか、激辛ラーメンとかを時々一人で食べに行くんです……」
と薫が恥ずかしそうに言った。
「以外だわ。見た目だけだと、このメンバーで一番年下に見えるのにね」
と優子は意外そうに言うと、
「優子ちゃんの甘口にも私は意外だと思ったよ~」
と小夏が言う。
「え? 私ってそんなに大人っぽい?」
と優子は右手人さし指を、自分に向けると全員が、
年上に見える。
と声が揃った。
「え……。私って、おばさんっぽい……」
と少し悲しそうな顔をした。
すると、
「おばさん、ではなくて、色気があるってことじゃないかな~」
と小夏は自分のカレーを持ちながら、階段の方に向かいながら言った。
「……色気? がある……」
と言うと、冷えた二リットルのペットボトルを二本抱えた竜馬の側に行き、
「ねえ、竜馬。私って色気がある?」
と訊いてきた。
風呂上がりの長い髪からはシャンプーの良い香りが漂い、青いトレーナーの胸元が大きく膨らんでいて、黒のタイトスカートの腰は丸く、そこから伸びる白い素足が眩しい。
「いや。その……」
と竜馬は照れると、
「ねえ。正直に言っていいから」
と詰め寄ると、勢い余って竜馬の腕に胸が当たってしまい、トレーナーの襟元から、チラリと豊かな胸の谷間が見えた。
「あ。その。うん。色っぽいかも」
と慌てて竜馬が言うと、胸が腕に当たったことに気づいて、
「あ。ごめんなさい。私、取り乱しちゃって」
と優子が謝った。
「そこ! イチャイチャしないで手伝って」
と和葉が言うと、
イチャイチャしてない!
と竜馬と優子の声が揃った。
全員が二階に上がり、食事の準備が出来ると、
頂きます!
と手を合わせて、食べ始めた。
「うん。竜馬君。牛スジがトロトロで、このカレー、とても美味しいよ」
と春樹が言うと、
「本当ですね。こんなに美味しいんだ。今度、小学校の子供達が泊まりに来たら、作ってあげよう」
と薫も絶賛した。
「うんうん。やっぱりお兄ちゃんの作るスジカレーは絶品ね」
と和葉も満足そうである。
しばらくすると、一番に食べ終えた竜馬が立ち上がり、
「お代わりしてくるよ」
と一階へ降りていったタイミングで和葉は言った。
「ねえ。春樹君」
「ん? 何だい、和葉さん」
「お兄ちゃんとのお風呂はどうだった?」
と訊いた。
春樹は少し顔を赤らめながら、
「そうだね。やっぱり竜馬君は凄いと思ったよ」
と言うと、
「そうでしょう! やっぱり……。私の予想通りね」
と和葉。
「あんまりじろじろと見ちゃいけないとは思ったんだけどね」
「うんうん」
「やっぱり僕に取っては、竜馬君は憧れの男子だから、つい見ちゃうんだよ」
「うんうん」
春樹は少し恥ずかしそうに、
「そうしたらね。竜馬君ってとても太くて立派でね。ああ。僕もこんなふうになりたいと思ってしまったんだ」
と言った。
すると、その場にいた女子から、小さく黄色い声が上がり、
え~。
やっぱり、そうなんだ。
身体が大きいからね~。
と口々に驚きの声が漏れる。
するとそのタイミングで竜馬が二階へ戻ってきた。
「ちょ! 春樹!」
と竜馬は並々と盛られたカレー皿を持ったまま、立ち尽くしていた。
「え? 竜馬君? どうしたの?」
「いや……。その……。太くて立派って……」
と竜馬がどう反応していいか分からない様子で、苦笑しながら言うと、
「そうなのね。やっぱり太くて立派だったのね」
と和葉がそう言うと続けて、
「春樹君。私が睨んだ通り、お兄ちゃんのおちんちんは太くて立派だったでしょう」
と満足げに語ると、春樹は慌てだして、
「ちっ! 違うよ! 腕の話だよ!」
と春樹はみんなの勘違いを訂正した。
「な~んだ。おちんちんのことじゃないのか~。つまんないなあ~」
と和葉は言うと、
「次こそはお兄ちゃんのおちんちんを見てね。期待しているわ。園田春樹中尉」
と和葉は敬礼した。
「まったく。何を約束しているのやら。それにいつから春樹は軍の中尉になったんだよ」
と竜馬は自分の席に付いた。
2025年5月1日
※当サイトの内容、テキスト等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
また、まとめサイト等への引用をする場合は無断ではなく、こちらへお知らせ下さい。許可するかを判断致します。
男子と女子とでは入浴時間が違う。
家と風呂屋の距離は歩いて五分ほどとはいえ、女子ばかりで夜道を歩かせる訳にはいかない。
「休憩所で待っているから、みんなが出たら教えてくれ」
と竜馬は和葉に言って、銭湯内へ入った。
みんなゆっくりと一時間ほど銭湯を満喫した。
竜馬と春樹はコーヒー牛乳を飲みながら談笑していると、竜馬の安物のアンドロイドスマートフォンに、和葉から電話の連絡が入った。
銭湯の前に全員が揃った。
「じゃあ、戻ろうか」
と新屋敷竜馬が言うと、
は~い!
と女の子達と春樹が返事を返す。
妹の和葉が先頭で歩き出し、横には三上小夏が歩く。
相生優子と瀬川薫はその後ろで何か話をしていて、一人ぽつんと橘一子が俯き加減で歩いている。
最後尾には竜馬がいて、右には園田春樹がいる。左腕に身体を寄せて歩くのは従兄弟で小学五年生の新屋敷由紀であった。
「二人共、ちょっとごめん」
と春樹と由紀に声をかけて、竜馬は早歩きをして、一子の横に立った。
「あ。新屋敷君……」
と小柄な一子は竜馬を歩きながら見上げた。
「橘さん。今回は僕らの勉強会に参加してくれてありがとう。橘さんと一緒に勉強したら、僕もやる気が出てくるよ」
小柄な一子を見つめながら、竜馬は話した。
「え……。う、うん……。ありがとう……」
と勉強会の時と比べて無口である。
「どうしたの? 湯冷めしたかい?」
と心配そうに身長一八〇センチの竜馬は、自称一五〇センチの一子の身長に目線を合わせながら歩いた。
「あっ! あの……。私……」
と言うと、急に駆け足になり、
「あっ、あのう! 和葉さん!」
と先頭を歩く和葉のところに行った。
「ああ……。そうだよな。元々は次の試験で和葉に勝つために勉強会へ参加したんだものな。僕くらいの学力のレベルの相手となんて話したくないよな……」
と小さくため息をついた。
すると、
「ちょっと、一子。あなた、なんで真っ赤な顔をしているのよ。もしかして湯当たり?」
と和葉は、右横に並んだ一子の顔を見て大声で言った。
「新屋敷さん、違うわよ!」
と一子は否定したが、今度は小夏が、
「あれ! 一子ちゃん、耳まで赤いよ~。大丈夫?」
と和葉よりも一層、大きな声で言うと、
「もう! 二人共、ちょっと黙ってて! それに大丈夫だから!」
と叫ぶように言った。
新屋敷宅に着くと、
「みんな、おかえりなさい。ご飯も炊けてるわよ」
と兄妹の母が言った。
「じゃあ、みんなに訊くよ。甘口の人」
と言うと、優子と由紀が手を挙げた。
「優子さん、甘口なんですか?」
と隣りにいた薫が少し驚いた顔をした。
「本当だわ。この中で一番大人っぽいのにね」
と和葉。
「いいじゃない。別に」
と少し不貞腐れたようになったが、
「優子お姉さんと一緒なんて! 何だか嬉しい」
と由紀が素直に言うと、
「あ。そうかな……」
と少し機嫌が戻っていた。
「じゃあ、中辛の人」
と言いながら、竜馬も手を上げると、
「はいはい。私も」
と竜馬と和葉もその母も、そして小夏も春樹も笑顔で手を挙げた。
「え~っと。ということは」
と竜馬が見渡すと、薫だけが甘口も中辛も手を挙げていなかった。
薫は周りを見渡してから、
「あ。私も中辛でいいです。中辛で」
と慌てて言ったが、
「大丈夫だよ。家のコンロは三口あるからね。すぐに作れるから」
と竜馬が言うと、
「あ。あのう。私、手伝います」
とコンロの側にいた竜馬の横に立った。
台所仕事での薫の手際の良さは完璧で、数分後に甘口・中辛・辛口の牛スジカレーが完成した。
その合間にも薫は、皿にご飯を盛り付けていった。それは手早くてカレー店のように綺麗である。
「凄い。薫ちゃんはカレー店でバイト経験とかあるのかい?」
と竜馬が訊くと、
「私の家の旅館では夏に小学生の子供達が泊まりに来るんです。地方の小さな学校の子達ですけど。その時は学校も旅費を安くするために、夕食はカレーにしたりするんですよ。中学生の頃から手伝っているので、慣れているんです」
と手は休めずに笑顔で言うと、
「へえ~。それ、いいわね」
と和葉。
「そうですね。みんな、元気一杯でかわいいですよ」
と薫が微笑むと、
「まさにそれはショタの楽園って感じ……」
と和葉は言いかけて、視線を母に向けると、
「で! 弟と妹がたくさん出来たみたいでいいわね~」
と笑顔で誤魔化した。
「じゃあ。カレーもらっていくわね。邪魔な大人は退散します。そうそう、食べ終わった食器や鍋は流しに置いておいてね。食器洗い機で一気に片付けるから」
と母は奥の部屋へ引っ込んだ。
「危なかったわ……。危うく私の本性がお母さんにバレるところだったわ……」
と和葉は、自分に装われたカレー皿を両手で持った。
「いや。母さんは分かっているんじゃないかな?」
と竜馬も自分の皿を持ち上げた。
「この台所にはこの人数で食べるスペースはないから、それぞれのお皿を持って、二階に上がってね」
と和葉は言った。
「運ぶ時に皿が熱いと思った人は、僕が運ぶから置いておいて」
と竜馬。
「スプーンと水とコップと福神漬けは私が運ぶわ」
と和葉。
「ソースがいる人は?」
と竜馬が言うと、小さく薫が手を上げた。
「え? 辛口なのに薫ちゃんはソースをかけるの?」
とさすかの和葉も驚いた顔をした。
「ごっ、ごめんなさい。私、実は辛い物好きで。辛い麻婆豆腐とか、激辛ラーメンとかを時々一人で食べに行くんです……」
と薫が恥ずかしそうに言った。
「以外だわ。見た目だけだと、このメンバーで一番年下に見えるのにね」
と優子は意外そうに言うと、
「優子ちゃんの甘口にも私は意外だと思ったよ~」
と小夏が言う。
「え? 私ってそんなに大人っぽい?」
と優子は右手人さし指を、自分に向けると全員が、
年上に見える。
と声が揃った。
「え……。私って、おばさんっぽい……」
と少し悲しそうな顔をした。
すると、
「おばさん、ではなくて、色気があるってことじゃないかな~」
と小夏は自分のカレーを持ちながら、階段の方に向かいながら言った。
「……色気? がある……」
と言うと、冷えた二リットルのペットボトルを二本抱えた竜馬の側に行き、
「ねえ、竜馬。私って色気がある?」
と訊いてきた。
風呂上がりの長い髪からはシャンプーの良い香りが漂い、青いトレーナーの胸元が大きく膨らんでいて、黒のタイトスカートの腰は丸く、そこから伸びる白い素足が眩しい。
「いや。その……」
と竜馬は照れると、
「ねえ。正直に言っていいから」
と詰め寄ると、勢い余って竜馬の腕に胸が当たってしまい、トレーナーの襟元から、チラリと豊かな胸の谷間が見えた。
「あ。その。うん。色っぽいかも」
と慌てて竜馬が言うと、胸が腕に当たったことに気づいて、
「あ。ごめんなさい。私、取り乱しちゃって」
と優子が謝った。
「そこ! イチャイチャしないで手伝って」
と和葉が言うと、
イチャイチャしてない!
と竜馬と優子の声が揃った。
全員が二階に上がり、食事の準備が出来ると、
頂きます!
と手を合わせて、食べ始めた。
「うん。竜馬君。牛スジがトロトロで、このカレー、とても美味しいよ」
と春樹が言うと、
「本当ですね。こんなに美味しいんだ。今度、小学校の子供達が泊まりに来たら、作ってあげよう」
と薫も絶賛した。
「うんうん。やっぱりお兄ちゃんの作るスジカレーは絶品ね」
と和葉も満足そうである。
しばらくすると、一番に食べ終えた竜馬が立ち上がり、
「お代わりしてくるよ」
と一階へ降りていったタイミングで和葉は言った。
「ねえ。春樹君」
「ん? 何だい、和葉さん」
「お兄ちゃんとのお風呂はどうだった?」
と訊いた。
春樹は少し顔を赤らめながら、
「そうだね。やっぱり竜馬君は凄いと思ったよ」
と言うと、
「そうでしょう! やっぱり……。私の予想通りね」
と和葉。
「あんまりじろじろと見ちゃいけないとは思ったんだけどね」
「うんうん」
「やっぱり僕に取っては、竜馬君は憧れの男子だから、つい見ちゃうんだよ」
「うんうん」
春樹は少し恥ずかしそうに、
「そうしたらね。竜馬君ってとても太くて立派でね。ああ。僕もこんなふうになりたいと思ってしまったんだ」
と言った。
すると、その場にいた女子から、小さく黄色い声が上がり、
え~。
やっぱり、そうなんだ。
身体が大きいからね~。
と口々に驚きの声が漏れる。
するとそのタイミングで竜馬が二階へ戻ってきた。
「ちょ! 春樹!」
と竜馬は並々と盛られたカレー皿を持ったまま、立ち尽くしていた。
「え? 竜馬君? どうしたの?」
「いや……。その……。太くて立派って……」
と竜馬がどう反応していいか分からない様子で、苦笑しながら言うと、
「そうなのね。やっぱり太くて立派だったのね」
と和葉がそう言うと続けて、
「春樹君。私が睨んだ通り、お兄ちゃんのおちんちんは太くて立派だったでしょう」
と満足げに語ると、春樹は慌てだして、
「ちっ! 違うよ! 腕の話だよ!」
と春樹はみんなの勘違いを訂正した。
「な~んだ。おちんちんのことじゃないのか~。つまんないなあ~」
と和葉は言うと、
「次こそはお兄ちゃんのおちんちんを見てね。期待しているわ。園田春樹中尉」
と和葉は敬礼した。
「まったく。何を約束しているのやら。それにいつから春樹は軍の中尉になったんだよ」
と竜馬は自分の席に付いた。
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