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序章
第一話。4-10
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普段から年齢より幾分幼さが出るアベルが、やや興奮気味に話す。
何時もは木の板と麻布の切れ端などに、尖らせた棒や炭で文字の練習をしていたアベルならではの感想であった。
「ああ、これはね【妖精の紙】って言って、すごく貴重なものなのよ。ある植物から作るのだけれど、材料がとても希少なの」
「ふ~ん。そうなんだ」
「最近は他の材料、例えば木の皮とかの代用品を使って作られたものが出回りつつあるけどね。それでもまだまだ高級品なのは違いはないのよ」
いずれ商業活動が盛んになれば大量生産され、広く安価に無給していくことだろうと、そう言うネイアの口ぶりは知識人のそれと言うよりは実に商売人らしくアベルには思えて、(本当は商人の方が向いているんじゃない?)と言う言葉を何とか抑え込み、その代わり、
「それ、いいね」
と一言、また少し笑った。
「……これで一応、形式は整いました。ではこれより、バラン殿のご遺言を開示させていただきます」
アルベルトはそう言うと、高価で貴重なエルフの紙を惜しげもなく使った書簡をネイアの前に差し出した。
「これが生前、バラン殿のご意志により作成された遺言と、お嬢様が相続なされます権利と財産、そのすべての目録です」
そう言うとアルベルトは恭しく一礼し、向かい側のソファーに腰を下ろした。
何時もは木の板と麻布の切れ端などに、尖らせた棒や炭で文字の練習をしていたアベルならではの感想であった。
「ああ、これはね【妖精の紙】って言って、すごく貴重なものなのよ。ある植物から作るのだけれど、材料がとても希少なの」
「ふ~ん。そうなんだ」
「最近は他の材料、例えば木の皮とかの代用品を使って作られたものが出回りつつあるけどね。それでもまだまだ高級品なのは違いはないのよ」
いずれ商業活動が盛んになれば大量生産され、広く安価に無給していくことだろうと、そう言うネイアの口ぶりは知識人のそれと言うよりは実に商売人らしくアベルには思えて、(本当は商人の方が向いているんじゃない?)と言う言葉を何とか抑え込み、その代わり、
「それ、いいね」
と一言、また少し笑った。
「……これで一応、形式は整いました。ではこれより、バラン殿のご遺言を開示させていただきます」
アルベルトはそう言うと、高価で貴重なエルフの紙を惜しげもなく使った書簡をネイアの前に差し出した。
「これが生前、バラン殿のご意志により作成された遺言と、お嬢様が相続なされます権利と財産、そのすべての目録です」
そう言うとアルベルトは恭しく一礼し、向かい側のソファーに腰を下ろした。
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