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異世界生活
第9話〜告〜
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目の前で大爆発が起こった俺たちはしばらく光で目がやられていてその場に立ち尽くした。
ギルドからの要請があってドラゴンの討伐をしに来て、腕の一本と引き換えにでもこの街を守ろうとしていたのに、目の前の10代後半くらいの小さな男の子にドラゴンを討伐されて悔しい気持ちと、実害は殆どなく街に安全が戻って来たことへの嬉しい気持ちで複雑だった。
目が慣れてきたのでその男の子とドラゴンの魔石を運び、とりあえず報告のために領主の館まで連れて行くことにした。
その子を見ると体はボロボロで軽いやけどがあり痛々しい姿であったが、この程度ならまだ回復魔導士によってどうにか出来ると思い、少し安心した。
さて、領主の館に着いたわけだが、領主はこの男の子を治療してくれるだろうか?
この街を救ってくれた功労者である事は明白なので、無理にでも治してもらおうと頼み込む姿勢で行ったのだが、入るなりメイドが治療が必要なことを察知し、治療魔導士の方へすぐに運び込んだ。
良かった。これで心置きなく話が出来るというものだ。
コンコン、ドアをノックした。
領主「はいっていいぞ。」
ドアを開けると全く戦った形跡のない俺たちを見て領主は少し驚いた顔をした。
領主「良くやってくれた。
一時はどうなることかと思ったが、お前達に頼んで正解だったようだ。
怪我もなく誰も欠けることなく達成してくれて嬉しいわい。」
どうやら領主は俺たちが倒したのだと勘違いしているみたいだ。
そこで俺は口を挟む。
Sランク冒険者A「いえ、我々はドラゴンを討伐しておりません。
討伐したのは十七、八才の男の子です。
物凄い爆発の魔導をドラゴンへと放ち、討伐していました。」
そこで領主は立ち上がり真相を聞いた
領主「何?一体どういうことだ?
この街にはそのくらい歳の若手有望株は何人かいるのを把握してるが、お前達に頼むような依頼を一人で達成出来るほど力を持った人は居なかったはずだぞ?」
Sランク冒険者A「そうですね。自分も若手の指導に時々回ったりするので若手の有望株は大体把握していると思いますが、見たことのない子でした。」
こういうと領主は頭を抱えてしまった。
領主「ううむ。取り敢えず我々の街を守ってくれたのだから敵ではないと思いたいが、どんな子なんだ?」
Sランク冒険者「人間の子供でした。」
領主はさらにさらに困った顔をする。
一般に人族は魔導に関するステータスが極端に低く、詠唱も難しい体の構造をしているため、使えるものはほとんどいない。
勇者と呼ばれるものでも、剣に魔力を通して擬似的な付与魔導法をつかって有り余るステータスで敵を倒すのであって、放出系や事象改変系の魔導は人間にはお門違いであった。
にも関わらず、ドラゴンを討伐出来てしまうほどの魔導の能力を持っている。
パルム王国からの刺客か何かでドラゴンを倒したのも自作自演である可能性も否定できない。
はたまたこれでさえもあの吸血鬼の掌で踊らされているのだろうか。
いくら考えても謎は深まるばかりであった。
領主「今メイドから報告があったが、今その男の子を治療していてじきに治療は終わるらしい。
意識が戻ったら色々と聞いてみようと思う。
刺客の可能性も否定出来ないが、街を救ってくれた子供に拷問で吐かせることは俺の良心が許さないしな。」
Sランク冒険者A「私もそうするべきだと思います。
さて、これ以上話せることもないので失礼します。」
領主「ああ、今日はありがとう。
また今後の活躍に期待しているよ。」
そう言われた後俺たちは部屋を出た。
ギルドからの要請があってドラゴンの討伐をしに来て、腕の一本と引き換えにでもこの街を守ろうとしていたのに、目の前の10代後半くらいの小さな男の子にドラゴンを討伐されて悔しい気持ちと、実害は殆どなく街に安全が戻って来たことへの嬉しい気持ちで複雑だった。
目が慣れてきたのでその男の子とドラゴンの魔石を運び、とりあえず報告のために領主の館まで連れて行くことにした。
その子を見ると体はボロボロで軽いやけどがあり痛々しい姿であったが、この程度ならまだ回復魔導士によってどうにか出来ると思い、少し安心した。
さて、領主の館に着いたわけだが、領主はこの男の子を治療してくれるだろうか?
この街を救ってくれた功労者である事は明白なので、無理にでも治してもらおうと頼み込む姿勢で行ったのだが、入るなりメイドが治療が必要なことを察知し、治療魔導士の方へすぐに運び込んだ。
良かった。これで心置きなく話が出来るというものだ。
コンコン、ドアをノックした。
領主「はいっていいぞ。」
ドアを開けると全く戦った形跡のない俺たちを見て領主は少し驚いた顔をした。
領主「良くやってくれた。
一時はどうなることかと思ったが、お前達に頼んで正解だったようだ。
怪我もなく誰も欠けることなく達成してくれて嬉しいわい。」
どうやら領主は俺たちが倒したのだと勘違いしているみたいだ。
そこで俺は口を挟む。
Sランク冒険者A「いえ、我々はドラゴンを討伐しておりません。
討伐したのは十七、八才の男の子です。
物凄い爆発の魔導をドラゴンへと放ち、討伐していました。」
そこで領主は立ち上がり真相を聞いた
領主「何?一体どういうことだ?
この街にはそのくらい歳の若手有望株は何人かいるのを把握してるが、お前達に頼むような依頼を一人で達成出来るほど力を持った人は居なかったはずだぞ?」
Sランク冒険者A「そうですね。自分も若手の指導に時々回ったりするので若手の有望株は大体把握していると思いますが、見たことのない子でした。」
こういうと領主は頭を抱えてしまった。
領主「ううむ。取り敢えず我々の街を守ってくれたのだから敵ではないと思いたいが、どんな子なんだ?」
Sランク冒険者「人間の子供でした。」
領主はさらにさらに困った顔をする。
一般に人族は魔導に関するステータスが極端に低く、詠唱も難しい体の構造をしているため、使えるものはほとんどいない。
勇者と呼ばれるものでも、剣に魔力を通して擬似的な付与魔導法をつかって有り余るステータスで敵を倒すのであって、放出系や事象改変系の魔導は人間にはお門違いであった。
にも関わらず、ドラゴンを討伐出来てしまうほどの魔導の能力を持っている。
パルム王国からの刺客か何かでドラゴンを倒したのも自作自演である可能性も否定できない。
はたまたこれでさえもあの吸血鬼の掌で踊らされているのだろうか。
いくら考えても謎は深まるばかりであった。
領主「今メイドから報告があったが、今その男の子を治療していてじきに治療は終わるらしい。
意識が戻ったら色々と聞いてみようと思う。
刺客の可能性も否定出来ないが、街を救ってくれた子供に拷問で吐かせることは俺の良心が許さないしな。」
Sランク冒険者A「私もそうするべきだと思います。
さて、これ以上話せることもないので失礼します。」
領主「ああ、今日はありがとう。
また今後の活躍に期待しているよ。」
そう言われた後俺たちは部屋を出た。
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