転移したら勇者に選ばれた話

駐車場のネコ

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勇者として過ごしているんだが

ダンジョン踏破しようとしてるんですが

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今朝もまたみんなで話し合ってダンジョンに行くことにしました。

確か50階で終わりだったと思うので今日か明日にはもしかしたら行けるかもしれないですね。

かんちゃんが寝坊して遅れてきました。

あれ程夜更かしは良くないっていってるんですけど、大学生だから緩い生活をしてた癖が治らないんでしょうね。

僕は海外ばっかりだったので睡眠の大事さを知ってるからいいんですが。

まあそれはいいとしてぼちぼちダンジョン入っていきますか。

今日はいちかさんとあやのさんがレベル上げをしたいので、四十階まで進んだ後、ボスを倒さずに道中に出てきた敵をひたすら倒し続けました。

昨日かんちゃんがボスにとどめを刺してラストアタックボーナスで一気に45までレベルが上がりました。

なので30前半の女性陣二人にレベルアップしてもらおうというわけです。

この道中では経験値を多く獲得できる幸運コウモリが出現します。

なるべくそれを探して倒して行きます。

何十匹か倒すと二人ともレベルが40に乗ったようなので、進むことにしました。

ちなみに僕は今57まで上がりましたよ。

経験値もスキルで増加されてるんですかね??

このダンジョンで敵と戦うようになってみんな魔力の扱いがかなり上達しています。

それこそ、水とマンゴージュースぐらい違いますよ。

うーん、例えが悪かったかな。

白熱電球とLEDライトくらい違います。

これならいいかも。

さてさて僕たち一行はどんどん進んでいきます。

41階のボスは動きがめちゃくちゃ鈍いけどとにかく防御力が高い岩系のモンスターでした。

何回剣で切っても弾かれるので、しっかりと魔力を通して力一杯斬りつけます。

魔力を沢山通してやっとこ倒すことができました。

今までは通さなくても切り傷は与えられたのですが、そろそろどの敵も効かなくなってきました。

普通の剣はかなり錆びて歯が欠けている包丁みたいな切れ味です。

皆さんは日本刀をイメージしがちですが、こっちにはそんな技術はないので、切るより叩く、えぐるような目的で剣が使われています。

それを最高級の砥石のような魔力で鋭さを大幅にあげたりして、やっと切ることができます。

勇者が有り難がられるのはこういうところにもあります。

普通の人間はこれが出来ず、剣というよりピッケルみたいな感覚で剣を持っています。

魔族の国の調査隊の人が向こうの情報をちょこちょこ報告してくれるのですが、圧倒的にあっちの方が強いです。

断言できます。

だって魔導具とか発展してるらしいし、みんな魔法みたいなやつ使えるらしいんですよ。

まあ弱気な発言はこの国では御法度なのでみんな無理やり言いたいことを喉の奥に押し込んで頑張って訓練をしています。

今もこうやってダンジョンで修行もしてますしね。

さて、次の階に着いたかな。

みんなまだ元気そうだから今日は43階まで行こうかな。

僕たちはどんどん進んでいきます。

時々40レベルくらいの人が苦戦する魔物が襲ってきますが、こっちにはそれ以上が4人いるのですぐに終わります。

逆にめんどくさいのが、、、、、、

丁度今言おうとしたんですけど、弱い敵がウジャウジャ出てくることですね。

どの敵でもすぐ倒せるので、僕たちには40レベルも20レベルもそう変わりません。

なので無駄に体を多く動かすさっきのやつらが一番面倒くさいですね。

おっと、もうボスか。

今回は池みたいな部屋で真ん中になにかがいそうな水が広がっています。

案の定タコみたいなモンスターが出てきました。

こいつは墨を吐きまくって視界が見えなくなったところで長い触手で水の中に引きづりこんで窒息死させる戦法のようです。

まあ僕が墨を吐く前に倒してしまったのでタコ君は何もせずにお亡くなりになりましたが。

さて、次の階で今日はやめにしよう。

次の階は地球の東京で見たビル群のような景色が広がっていました。

もしかしてこのダンジョンは地球人が作ったんでしょうか?

ビル群の間を高速で飛び回る何かがいました。

どうやら今回のボスはいきなり出てきているようです。

ある程度索敵をしますが、ほかの雑魚敵は一切出てきません。

全員で角に行ったところを囲みました。

待ってましたとばかりにその敵は巨大化して逆に僕たちを倒そうとしましたが、僕たちはすぐさま倒し切ってしまいました。

凄そうだったのに、すぐ倒してごめんなさい。

でもめんどくさかったんですよ技見て回避してから反撃するのがね。

まあ今日もこんな感じでのらりくらりとダンジョンを攻略して行きました。

ダンジョンを出ると、残念なお知らせが。

今日は騎士の人が話があるそうでみんなを食堂に集めているとのことでした。

またあの味気ない食べ物を食べなければいけない僕は、全身で悲しみを表現しました。

(誰も見てなかったけど)

「諸君、よく集まってくれた。

今日は魔族によるテロ事件が起こったことについて軽く話す。

今日のお昼頃、うちの王子様とその護衛が何かの爆発に巻き込まれて大怪我をなさった。

幸い命に別状はなかったそうだが、魔族の犯行であることは明らかだ。

我々はこれを一種の戦線布告だと思っている。

これより二年間の期間を与える。

全力で鍛錬に励み、魔族との戦争に勝利するのだ。」

なんと戦争の話ですか。

正直パーティ全員逃げ出したい雰囲気満載だったんだけども、もうしばらく一緒にいる仲間が死んでしまうのは良心が許さず、みんなで魔族に勝って安全な世の中にしようと決意しました。



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