白石斗羽の苦悩 ー移りゆく色ー

優月ジュン(ゆづき じゅん)

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7 桜を背景にした君は…。



最近の僕はずっと落ち込んでいた。
毎日憂鬱な気分だった。

今の僕は頭の中から君を追い出したかった。

だって…

苦しくなるから。

…。

だめだ…。
君を想うと涙が出てくる。

僕、本当はこんなに泣き虫じゃないんだよ?
君が僕を泣かせてるんだ。


君に会いたい。
君の声が聞きたい。
君に触れたい…。


この前会いにいったばかりなのに。

苦しい…。

助けて…。

苦しいよ…。


僕はまた君の服を着た枕を抱きかかえ、君が着ていたTシャツを手に握り込む。

そうしていたらいつの間にか眠っていた。

また…君の夢を見た。

夢の中の君はかわいい笑顔を僕に向けていた。
僕の手を握り、楽しそうにデートをしているような感じだった。君に手を引かれ、あっちに行こう?こっちも見てみよう?とあの透き通るような優しい声で僕に話しかけていた。

不意に立ち止まった君は、急に僕の首に腕を回すと、背伸びをしてちゅっとキスをしてくれた。
僕はそんな君のことを愛おしく思い、君の頭を抱き寄せると深く舌を絡ませた。

それからフッと場面が変わると、僕は君を抱いているところだった。
僕は何度も君のことが好きだと伝え、君も切ない顔をしながらあの優しい声で、僕を愛おしそうに見つめながら何度も僕を好きだと言っていた。

目が覚めると君が恋しくて恋しくて仕方がなくなった。

今回の夢は僕の記憶じゃない。
僕の妄想だ。願望だ。

スマホを手に取ると、君の寝顔の写真と、隠し撮りをした優しい笑顔の写真を眺めた。

会いたい。
君に会いたい…。

一目でいいから君の顔が見たい。
近くで見たい。
君に触れたい。
君の温もりを感じたい。
君の声が聞きたい。
聞きたい…。

あの…優しい君の声が聞きたい…




日々は流れ僕の苦手な季節がやってきた。
前までは大好きだった季節…。



春だ…。



桜の蕾が膨らみだしている。
僕は前まで桜が大好きだった。
でも…今では苦手だ。

桜を見ると…君を思い出すから…。

君に出会ったのは桜の季節だったから。
あの時君のそばには桜の木があったから。
君と初めて話したキッカケは桜の花びらだったから…。

それに…君の苗字が……“サクラ”だったから。

“佐倉葵(さくら あおい)”。それが君の名前だったから…。

僕はまだ君の名前を知らない頃、君のことを心の中で“桜の子”と呼んでいた。

だから桜を見ると君を思い出す。

胸が苦しくなる。

せっかく君を忘れようと努力をしても、桜を見ると簡単に当時へと引き戻される。記憶が甦る。

だから必死にそれを抑え込む。

大丈夫。

大丈夫…。


…。


…でも結局僕は…君を忘れることなんてできないんだ…。


苦しい…。

一体…

一体いつまでこれが続くの…?

僕はあとどのくらい苦しい思いをすればいいの?

もう僕はおかしくなりそうだった。
こんなことを続けていても、何の意味もない。

苦しいだけだ。
わかってるのに。
なんで僕はこんなにも君のことが忘れられないんだろう。
もう嫌だ。

君に会いたいって思う気持ちも、君のことを忘れたいっていう気持ちも、君のことが…葵のことが大好き大好きで仕方がないっていう気持ちも、全部全部なくなってしまえばいいのに。

もう終わりにしたい。
終わらせたくない。
ずっと君を、葵だけを想って生きていきたい。

嫌だ。
嫌だ。


そんなのは苦し過ぎる。


会いたい。
葵に会いたい。

葵…

会いたいよ…


葵…
葵…


僕は呼吸を乱しながら泣いていた。

「葵…僕のところに戻ってきて…」

ついには声にまで出してそう言っていた。


ひとしきり泣いた後で、僕はやっと決心した。

あと1回…

あと1回だけ葵の姿を見に行こう…。
葵に会いに行くのはそれで終わりにする。
そうしないとだめだ。
苦しくなっても、葵の顔が見たくなっても、もう会いには行かない。
そうしよう。

僕は必死に…自分にそう言い聞かせた。


そう決心したのに、次が最後だと思うとなかなか僕は動き出せずにいた。




ある日の昼休み、僕は外にお昼を食べに行っていた。食事を済ませ会社に戻っていると、少し前を歩いている女性が目に入った。

…。

君に…似ていた…。

葵…?

後ろ姿だから顔はわからない。
でも…
その女性が纏っている空気感みたいなものが、葵に似ていた。背格好もそっくり。

まさか…

こんな所にいる訳がない…。

でも僕は耐えきれずに駆け寄ると、その女性の腕を掴んだ。

「葵っ…。」

驚いたように振り向いたその女性は、当然ながら葵ではなかった。

目を丸くして、ぱちぱちと瞬きをしていた。

葵ではなかったけど、可愛らしい顔をした女性だった。

「…ごめん…人違い…」

僕はそれだけ言うと、その子の腕を離して会社へと戻った。

そうだよね…。
葵がここにいるはずがない。
僕は…おかしくなってしまったのだろうか…。



ある時ふと気になったことをスマホで調べてみた。

“桜の花言葉”…

日本では“優美な女性”
英語圏では“精神の美”
フランスでは…


“私を忘れないで“…


…。


わたしを…わすれないで…



僕はこの文字を目にしただけでまた涙が出てきた。

恋人同士だった男女が別れることを選択した時の心情を表しているものらしかった。
桜の花はすぐに散ってしまう。
その短い期間に見事に咲き誇り、あっという間に儚く散っていく…。
その桜の姿が別れや切なさを連想させることから、そんな花言葉が生まれたらしい。

今の僕にぴったりだ。

僕は君に忘れて欲しくないし、僕は君を忘れられない。

僕たちの関係は桜のように咲き乱れ、あっという間に散ってしまった。
儚く…切なく…
それはあまりにも刹那…。

僕はずっとあのまま君にそばにいて欲しかった。
そうであって欲しいと何度も願った。

君と…満開の桜を一緒に見たかった…。

戻りたい。
あの頃に戻りたい。
でももう戻れない。
あの頃には戻れない。

ケジメを…つけなければいけない…。


僕はやっと決心した。
会社を早退して前の職場の側まで来ていた。桜はもう満開になっていた。
とても綺麗に咲き誇っていた。
会社の出入口をじっと見張る。

…。

出てきた。

珍しく今日は1人だった。

葵の近くには桜の木があった。
葵は桜に負けないくらいに綺麗だった。
僕はスマホを向けると写真を撮った。
その写真の葵はちょうど、桜を見上げているものだった。とても優しい顔をしていた…。

しばらく様子を見ていても、後からあの男がくる様子はなかった。

僕は思わず葵に近づき声をかけた。

「葵…。」

僕に気づいた君の顔が少し強張った。
だからこれ以上近づかないように僕は立ち止まった。

「ねぇ葵…“斗羽くん大丈夫だよ”って言って。」
「…え…」
「お願い。それだけ言ってくれたら、僕すぐに帰るから。」
「…。」

お願い…言って…。

もう僕…壊れちゃいそうだから…
だからお願い…言って…。

「お願い…。」

僕はまたそう言った。
葵は困ったような顔をしていた。

「ねぇ…お願い…言って…?」




「…斗羽くん…大丈夫だよ…。」




久しぶりに聞く葵の声…。
僕の名前を呼ぶ葵の声…。

その優しい葵の声を聞いて、僕は一気に涙があふれ出た。

その声が、僕の心の隅々まで染み渡った。
ずっと聞きたかった葵の声。

ずっと…葵に僕の名前を呼んで欲しかった…。

心が一気に温かくなった。
葵の声が、僕の心を優しくふわっと包み込んでくれた。

本当はすぐにでも駆け寄って抱きしめたい。
できることならこのまま葵を連れ去りたい。
葵の手を取り、そのままどこかに連れて行って、誰もいないような静かな所で2人きり…
見つめ合って、笑い合って、抱き合って、愛を伝え合って、そうやって過ごしたい…。


だめだ…
そんなことはできない。


葵が僕を好きではないことを、僕はちゃんと理解しているから。
葵が僕以外の人を好きなことを、僕はちゃんとわかってるから。


でも…


結局僕は我慢ができず葵に駆け寄ると、力強く抱きしめてしまった。
久しぶりに感じた葵の温もり、葵の匂い…。
僕の腕の中にすっぽりと収まる葵…
葵と一緒に過ごした時のことがありありと甦ってきた。

葵に嫌がられる前にすぐに離れると、少し距離を取って僕は別れを告げた。

「言ってくれてありがとう。あのね…あのね葵…」

僕はそこまで言うと、涙で言葉が詰まってしまった。葵は心配そうな顔をして、僕の次の言葉を待っていてくれた。

「あのね…葵に、嫌な思いをたくさんさせちゃってごめんね。それから…葵と一緒に過ごした時間は短かったけど、僕にとっては幸せな時間だったよ。だから…」

僕はここでまた言葉を詰まらせた。
葵はさっきと同じように、僕の言葉を待っていてくれた。最後まで聞こうとしてくれていた。葵は少しだけ、涙ぐんでいるようにも見えた。
でもそれは、涙で前がちゃんと見えないからそう見えただけかもしれない。
だけど…葵はやっぱり心配そうに僕を見ていた。
ちゃんと僕のことを見ていた。

「だから…“ごめん”と“ありがとう”を言いたかった。葵…僕は本当に葵のことが大好きだったよ。
もうこんなふうに、葵に会いに来ることもないから安心してね。それじゃあね。元気でね…葵。」

僕の涙は流れたままだったけど、できるだけ笑顔でそう言った。

僕の目の前には葵がいて、そのすぐ近くには桜が綺麗に咲いていて…

その光景が…

その光景がとても美しく見えたから、僕は涙を拭い必死にそれを目に焼き付けた。




桜を背景にした葵の姿が…

息を呑むほどに…本当に…とても美しかった…。




それから葵に背を向け歩きだした。


すると…



「斗羽くんっ。大丈夫だよっ。」



もう一度そう言ってくれた葵の言葉を、僕は背中で受け止めた。

嬉しかった…。

少し力強く…でもやっぱり優しいその声が僕の耳に届いた。嬉しかった…。

また涙があふれて、前が見えなかった。
それでも僕は振り返ることなく歩きつづけた。

その時…また桜の花言葉を思い出した。

ー私を忘れないでー

葵…僕のことを忘れないで…
君にとっては僕とのあの時間は忘れたいと思っているかもしれない。
でも…忘れないで…僕のことを…。
僕が葵のことを大好きだったってことをなかったことにしないで…。
覚えてて…お願い…。

僕のことを忘れないで…。


僕は何度も袖で涙を拭った。


大丈夫。

大丈夫…。

僕はもう大丈夫。

ー「斗羽くんっ。大丈夫だよっ。」ー

君が…葵がそう言ってくれたから、僕は大丈夫。


葵に出会ったのは桜の季節。
ケジメをつけたのも桜の季節。

僕はやっぱり桜を嫌いになりたくない。
葵との大切な思い出があるから。
嫌いにはなりたくない。
桜を見ればきっと君を思い出す。
さっきまでは春が…桜が苦手だったけど、葵が“大丈夫”だと言ってくれたから、これからはきっと桜を見る度に、君に…葵に励まされているように感じるだろう…。



それから、少しだけ心が満たされた。
久々に聞いた葵の声がまだ耳に残っている。
それだけで正気が保てているような気がした。

葵の声は、やっぱり変わらず優しかった。
僕はあの声が大好きなんだ。
顔ももちろん大好き。
性格も、匂いも、体も…全部全部大好きなんだ。

でももう…それを過去のものにしなければいけない。

それでもやっぱり…耳が心地よかった…。
それだけで僕の心は軽くなった。

少しずつ…

少しずつ前を向いていこう…




僕は毒気が抜けたように、その後も心は軽かった。それはまだ、葵の声が耳に残っていたから…。

あれから1ヶ月以上は経っている。
それなのに僕の耳はまだ、余韻に浸っていた。
桜の花はいつの間にかに散っていて、若々しくも青々とした葉っぱがたくさん芽吹いて、爽やかな風に吹かれて揺れていた。

大丈夫…。

僕は大丈夫。


ー「斗羽くんっ。大丈夫だよっ。」ー

葵の声を思い出す。

大丈夫。
僕は大丈夫。

葵を思い出して苦しくなっても、葵が言ってくれた言葉を…声を思い出しては自分を落ち着かせる。そんな訳のわからないことを僕はしていた。

でも…それは効果抜群だった。

ちゃんと自分を落ち着かせることができた。


本当は…満開の桜を葵と一緒に見たかった…。
でも…満開の桜と葵を見ることはできた…。

あの時の葵は本当に綺麗だった…。
僕のことをしっかりと見ていた。
葵の目はしっかりと僕のことを捕らえていた。
僕はそれが嬉しかった。
最後に…葵が僕をちゃんと見てくれたことが…。

今でも瞼を閉じればはっきりと思い出せる。

本当に美しかった…。

葵…
幸せになってね。
ずっと笑っていてね。

じゃないと僕は、性懲りも無くきっと君を誘拐してしまうだろうから…。
君が悲しい顔をしようもんなら、きっと僕は君を連れ去ってしまうだろうから…。

だからお願い。

葵…
笑っていて…。
あの優しい笑顔を、どうか絶やさないでいて…


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