白石斗羽の苦悩 ー移りゆく色ー

優月ジュン(ゆづき じゅん)

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23 君に報告。



「ねぇ斗羽くん。温泉に行かない?」
「温泉?」
「うん、日帰りで。」
「一緒に入れる?」
「個室借りれば入れるよ。」
「それなら行きたい。」

僕たちは計画を立て、来週末に行くことに決めた。

明日は休みだから茜は今日、僕の家にお泊まりだ。湯船に2人で浸かり、おしゃべりを楽しむ。

「温泉楽しみだね。」
「そうだね。」
「晴れるといいな。」
「ね。その方が楽しめるもんね。」
「うん。それに僕、寒いの苦手だから。」
「ははっ。そうだよね。」
「でもね、茜と手を繋いだら僕温かくなるんだ。」
「そうなの?」
「うん。心が温かくなる。」
「私もそうかも。」
「本当?」
「うん。斗羽くんと一緒にいて、こうやって触れ合ってると温かくなるよ。」
「よかった。」

茜の優しい声が浴室に響き、僕は耳が心地よかった。茜の優しさにに包まれているように感じた。
この感覚は、今まで葵にしか感じたことがなかった。でも、茜にもそれを感じることができた。

僕は今温かい。寒くない。
茜がそばにいてくれるから寂しくない。

「茜…。」
「ん?」
「僕と一緒にいてくれてありがとうね。」
「私がそうしたいからしてるだけだよ。」
「うん…好きだよ。」
「私も好き。」

いつか…
茜のことも“愛してる”と思える日が来るといいな。そんな日が来て欲しいな。
茜と一緒にいたいとは思う。
でも葵を想っていたような気持ちにはまだなっていない。それほど僕にとって葵は“特別”だったんだ。このまま一緒にいれば、いつか茜はかけがえのない“特別”な存在になるのだろうか。




日帰り温泉当日。
僕はわくわくとしていた。

「茜寒くない?」
「着込んできたから大丈夫だよ。」
「よかった。」

僕は茜の冷たい手をしっかりと握った。

目的地に着き少し観光をする。
色々なお土産を見て回った。

「斗羽くん見て?これ美味しそう。」
「本当だね。帰りに買っていこうか。」
「うんっ。そうしよう。」

かわいい。茜は楽しそうにしていた。

「あ、茜これ見て。すごくかわいい。」
「本当だ。何これ。」
「箸置きだね。これも思い出に買って帰ろう。」

僕はキッチン用品や食器系が好きだから、箸置きを見つけた時少し嬉しかった。
それからも色々と見て回った。

その土地の特産物や、地酒なども色々と見た。

「ねぇ、この日本酒美味しそうだよ?」
「あ、甘口って書いてあるね。でも斗羽くんお酒弱いでしょ?日本酒なんて大丈夫?」
「弱いだけで美味しく飲めるよ?」
「じゃあこれも買って帰ろうか。」
「うん。そしたらこれをおつまみに買っていかない?帰ったらお家でゆっくり飲もう?」
「それいいね。なんだか帰ってからもデートの続きしてるみたいになるね。」

茜はそんな可愛いことを言っていた。
僕はそんな茜を愛おしく思った。

それから時間になり、僕たちは旅館へと向かった。

「わぁ、雰囲気あっていいね。」
「本当だね。」
「寒いから早く温まろう?」
「そうだね。」

僕たちは早速温泉に浸かった。

「ふぅ。気持ちいいね。」
「ね。僕寒い時期に温泉入るの初めて。気持ちいいんだね。」
「そうだね。私も初めてかも。」

僕は茜を抱きよせた。

「僕茜と一緒にいると楽しい。」
「本当?嬉しい。私も楽しいよ。」

本当に茜がそばにいてくれてよかった。
茜から色々なものをもらってる気がする。
家族の温かさも教えてもらった。
僕にこんな日がくるだなんて…。あんなに寒かったのに。

「ありがとう。」
僕はそう言うと、茜をぎゅっと抱きしめた。
「ん?どうしたの?今日は。」
「あのね、僕ね、茜から色々もらってるから。」
「そうなの?」
「そうだよ。だからありがとう。」
「斗羽くんと…ずっと一緒にいたい。」
「僕も茜と一緒にいたい。」
「…嬉しい…。」

僕は茜の顎を掴むとこちらに向かせ、僕も茜を覗き込むようにしてキスをした。

それからもまた茜とおしゃべりを楽しみ、しばらくすると僕たちはのぼせた。
おしゃべりに夢中になりすぎた。

それから部屋へ戻り、畳の上でゴロンと2人で寝転ぶ。僕たちは顔を見合わせて笑った。

「ははっ。のぼせちゃったね。」
「だね。入りすぎちゃったね。斗羽くん顔真っ赤だよ。」
「茜もだよ。」

少し休憩すると僕は茜を抱きよせ、それから抱いた。

また温泉に入り、おしゃべりを楽しむ。

あっという間に時間がきて、そのあとは食べ歩きをしたり、またお土産屋さんを見て回ったりした。

すごく充実した1日になった。楽しかった。

家に帰っても、僕は満足感と高揚感でいっぱいでまた茜を抱いた。

「茜…好きだよ。」
「わたしもっ…とわくんすきっ…」
「もっと言って?」
「すきっ、とわくんすきっ…ああっ…」
「もっと。」
「んあっ…ぁあっ…」
「もっと言って。」
「だいすきっ…はぁっ、とわくんっ…」

かわいっ。

僕は茜の手を握り指を絡めた。
気持ちいい…。
茜…いつもありがとうね。






リオちゃんがアキトくんと別れてから1ヶ月以上が経った。そんな時、リオちゃんからメッセージがあった。

『会いたい。お願い。私の家に来て。』

僕は迷った。家って…。僕は断った。
代わりに外で会おうと提案した。

『お願い。』

リオちゃんは食い下がった。

僕は結局リオちゃんからのお願いを断れきれずに家に向かった。ドアを開けるとすぐにリオちゃんが僕の胸に飛び込んだ。

「わたしっ…間違ってたっ。」
「…。」
「アキトくんのことっ、ちゃんと好きになってたっ」
「…。」
「どうしようっ、こんな今更っ…」
「…どうしてそう思ったの…?」
「アキトくんと別れてしばらくしたら…頭の中アキトくんでいっぱいで…。」
「…それで?」
「私…アキトくんのこと好きになってたんだって気がついた。もう…遅いよね…」
「そんなことないよ。」
「ううん。もう遅い。私バカだ…なんで気が付かなかったんだろう…。」

リオちゃんは泣いていた。

「別れてから気づくだなんて…。バカだ…本当に私はバカだ…。」
「きっとアキトくんは受け入れてくれるよ。」
「…最初は…1人なのが寂しくてアキトくんのことを思い出しちゃうんだって思ってたの。」
「うん。」
「でも…気がついたら…アキトくんの優しい笑顔ばかりが頭の中に浮かんできて…。」
「うん。」
「…私…私…」

リオちゃんは悲痛に顔を歪めていた。

「それ、そのままアキトくんに話すといいよ。」
「…会ってくれるかな…?」
「きっと会ってくれる。大丈夫だから。もしそうじゃなかったら僕も協力するから。」

リオちゃんは声をあげて泣いていた。

「わたしっ…アキトくんをたくさんきずつけたっ」
「どうしてそう思うの?」
「っ…だってっ…ずっとそばにいてくれてたのにっ…わたしっタケルくんのことをっ…」
「うん。忘れられなかったから?」
「そうっ。なんどもみてきたっ。アキトくんが寂しそうな顔をするのをっ…」
「僕も同じだよ。茜が寂しそうに笑う姿をたくさん見てきた。」
「ほっ、ほんとっ?」
「本当だよ。だから茜が今まで僕に言ってくれた“好き”って言葉を今はたくさんお返しするように伝えてる。」
「わたしもっそうしたいっ。」
「そうすればいいよ。まだきっと間に合うから。」

僕はリオちゃんの頭を撫でた。

茜…ごめん…。
僕は約束を破った。リオちゃんに触れた。
ごめん…許して…。

本当に僕はどうしようもないやつだ。
今までに何度心の中で茜に“許して”と言ったことだろう…。



それからしばらくして、リオちゃんから正式にアキトくんと付き合ったと報告があった。

よかった…。

僕は嬉しかった。ずっと辛そうなリオちゃんの姿を見てきたから。これでやっと…そう思った。
茜にもそれを伝えたら茜も喜んでいた。




「斗羽くん。」
「なぁに?」

僕たちは今仕事終わりに飲みに来ていた。

「一緒に住まない?」

…。

「僕の家に引っ越してくる?」
「ううん。そうじゃなくて、どこか新しい部屋を探すの。2人とも職場が近いからエリアも絞れて、物件探しやすいと思う。」

…。

僕はまだあの部屋を出たくない。
なんて言おう。
この前は失敗した。葵の服が見つかってしまった時、僕は“まだ手放したくない”とはっきりと言ってしまった。今回もそのまま素直に“あの部屋を出たくない”と言ったら、茜を傷つけてしまうかもしれない。でも茜は僕があの部屋て葵と過ごしていたことは知らない。ただ単に茜の提案を断る感じになる。断ったら茜は悲しむかな。
茜のことは好き。別れたくない。一緒に住むのも構わない。でも…あの部屋をまだ出たくない。

「あの部屋、この前更新したばかりなんだ。」
僕は嘘をついた。
「そっか。タイミングが悪かったね。」
茜は寂しそうにしていた。もしかしたら僕の嘘を見抜いているのかもしれない。
でも茜はそれ以上は何も言わず、今日の出来事を話しはじめた。

ごめん、茜。

ごめん…。

僕はまだ、あの部屋にいたい。
そんなに一気には前に進めないんだ。
こんな僕でごめん。 

いつも僕に合わせてもらっちゃってごめん。
それでもいつかちゃんと気持ちを整理するから。
だから今は、こんな僕を許して欲しい。
今僕ができる限りで茜のことを大事にするから、だから今はそれで許して欲しい。

本当に僕はダメダメだね。
何度も心の中で茜に許しを請うている。

いつか…

いつかちゃんと立ち直るから。今よりももっと茜のことを大事にするから。
だから僕と一緒にいて?このまま僕から離れずに一緒にいて…?


あれから茜は同棲の話は一切出すことはなかった。



季節はまた巡り、春が来た。
桜が咲く季節だ。
僕は去年と同様にまたあの公園へと向かい1人で桜を見に来ていた。
今年の僕もやっぱり、桜を見ながら葵を想いたかった。

ー「斗羽くんっ、大丈夫だよっ」ー

うん…。
大丈夫。
葵がそう言ってくれたから、僕は大丈夫。

僕は葵にグラスをプレゼントしたことがあった。
ネットで見つけて一目惚れしたんだ。
淡い桜色の丸っこいグラスで、桜の花が彫られていてとても可愛らしいもの。葵にぴったりだと思った。僕は自分用にも色違い選んだ。

「葵見て?かわいいグラスを見つけたんだ。」

僕は届いたグラスをすぐに葵にプレゼントした。

「ほら、ここに桜が彫られてるんだよ。どう?」
「…かわいい。」
「嬉しい?」
「…うん。ありがとう。」

葵はそのグラスを手に取ると、太陽の光にかざしてそれを見ていた。

「きれい…」

葵は静かにそう呟いた。
その葵の姿がとても綺麗だった。
グラスを持った手の、手首をひねるたび葵の顔にも光が反射してキラキラとしていた。

でも…その姿は儚くも見えた。
僕はそんな葵の姿を見て、なんだか葵が消えてしまうんじゃないかと思って怖くなった。
だから後ろからぎゅっと抱きしめた。

「葵…僕から離れちゃだめだよ。」
「…。」
「僕とずっと一緒にいて…?」
「…。」

葵からの返事は何もない。
お願い。僕と一緒にいて。お願い。
僕は淋しい気持ちになった。だから話題を変えた。

「このグラスでアイスミルクティー飲も?」
「…うん。」

葵はそれには返事をしてくれた。
僕はそれが嬉しかった。

早速僕は鍋で茶葉を煮立てた。
それからそれを漉すとグラスに氷と牛乳、ガムシロップと煮出した紅茶をそそいだ。

「はい、どうぞ。」
「ありがとう。」

葵はグラスに口をつけた。

「…美味しい…。」

葵は目を丸くしながらそう言った。

「ほんと?よかった。」
「どうやって作ったの?」

僕は説明した。

「すごい。こんなに美味しくなるんだ。」
葵は少し笑ってそう言った。
「ふふっ。喜んでもらえてよかった。」

そのグラスは、まだ僕の家にある。
葵が使っていた食器類は全て棚の奥にしまっていた。

葵…。
今もあの優しい顔で笑ってる?
幸せでいる?
確認しに行きたい衝動を僕は必死に抑えているよ。ちゃんと僕は、僕が決めたルールを守ってる。あの時が最後だって決めたから。だから前の職場にはもう行ってない。
葵の姿を見に行ってないよ。えらいでしょ?

僕はスマホの中の葵を見た。
それからまた桜の木に目を移した。

あのね、葵。
僕ね、茜って子のことを好きになったんだ。
その子のおかげで今僕は心が温かいんだ。
すごいでしょ?僕は前に進んだんだ。
その子はね、ずっと僕のそばにいてくれた。
苦しい思いをしながらも、僕と一緒にいてくれた。だからね、少しずつ前に進めたんだ。僕はいつの間にかその子を好きになってた。葵以外の子を好きになったよ。

それでもね…

葵が悲しそうな顔をしていたら、僕はやっぱり君に駆け寄ってしまう。それから抱きしめてきっと君を連れ去ってしまう。

だから…

だからどうか幸せでいて。
笑っていて。お願い…。


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