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『真幸商会』異世界出店編
ギルドカード その2
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―――約1時間後、商業ギルドのとある一室―――
自分とデライトも外の屋台で昼食を済ませギルドカードを作るため、そのための装置が置いてあるという一室に通された。
本当はもう少し早く来られるはずだったのだが、ふとデライトの志望理由を思い出して人見知り克服の一環だとデライトにお勧めお2人前買ってきてもらった(同じ量だと足りないので実際にはデライトの3人前分頼んでおいた)。
外で買い食いする事もあまり経験がなかったようで、お目当てのものを購入するまでかなりの時間がかかってしまった。
店員に中々声をかけないのがじれったく感じ、途中でフォローしてしまったのはしきりに反省だ。
今後暫く、デライトの仕事の一つに皆の分のお昼の買い出しを盛り込んでおこう。
デライトがお勧めしてきたものはロングホーンという商品名のパン。
ホットドッグのバンズに野菜とケバブのような薄切り肉(味付けは塩ゆで)を挟み、トマトソースがかけられていた。
優しい味でなかなか美味しかった。
「ハヤトさん、こちらの水晶に手をかざしてください」
ガルフコーストさんがテーブルに置かれた水晶を指差す。
軽く返事をして言われたとおり水晶に触れた。
水晶から青白く発光する。
ほんのりと温かい。
光が水晶の中で凝縮され四角く形作る。
そのまま水晶から浮き出てきて、手の中にカードの感触が現れる。
なんか…………すげぇ。
「なんか…………すげぇ」
「はい、お疲れさまでした。これでギルドカードの登録は終わりですじゃ。カードの方を確認してみてくだされ」
言われたとおりカードを確認する。
記載事項は最低限らしいのでテーブルに置いてガルフコーストさんにも異常がないか確認してもらう。
商店名:真幸商会
雇用主:真崎 隼人(賞罰なし)
従業員:シルバー・ミスティ(賞罰なし)
ブラン・デライト(賞罰なし)
ホーラル・ラッセル(賞罰なし)
登録地:ベルナード王国シルイット
管理者:商業の神ジィ・ベル
「問題ないようですな。このカードを持って登録されている従業員の名前を呼ぶと従業員用のカードが複製されます。1人に一枚ずつ、同じ人に2枚目を発行することはできません。紛失した場合は大抵登録地のギルドに届いております。身分証明書にもなりますのでお三方に複製を渡すよう頼みますぞ」
無事に終わったようだ。
オーバーテクノロジーなのになんだろう、この便利というよりかゆい所に手が届くような微妙な効力は。
「後、従業員が辞められる際は回収しなくて大丈夫ですぞ。辞めると数日で霧散してしまいますからの」
……ほら、また。
「後、そのカードを自身の胸に当てますと総合力と称号・スキルを確認することができますぞ。まぁ、ほとんどの人は総合力だけしかありませんが」
総合力とは身体能力の総合的な数値で、冒険者ギルドにはこの数値で冒険者ランクが決まる。
ランク毎に油断しなければ比較的安全に盗伐できる魔物、撤退も視野に入れ気をつけないといけない魔物がリスト化されている。
一応ランクの目安も教えてもらった。
モンスター一覧は飯のタネなので冒険者ギルドでないと教えてもらえないらしい。
~1500 Fランク
~4000 Eランク
~10000 Dランク
~30000 Cランク
~85000 Bランク
~200000 Aランク
それ以上 Sランク
オーヒラ・コーヘイという冒険者が提案したこの冒険者ランクと魔物リストのおかげで冒険者の帰還率が飛躍的に上がったらしい。
というかこの冒険者、名前からして日本人っぽいんだが(冒険者ランクってのも狩猟ゲームにあるし)事務所にある扉って結構点在知るのだろうか。
後、スキルも普通1つあれば上等なものらしい。
スキル内容にもよるが、2つあればギルド職員やナストゥール商会規模の大きな店や職人部屋への面接条件を満たす。
3つになれば将来の近衛騎士候補や上級貴族以上の従者まで狙える様だ。
一部特殊なスキルもあり、魔法使い・僧侶・精霊使いであれば魔法が使える様らしい。
称号はよっぽどの功績が認められて神様から授与されるものらしい。
実質的意味合いを持つものはほとんどないが、個人の箔付けにこれ以上ないものだとか。
たとえば店を出している者が『正直者』という称号を得たなら客足は増え、銀細工師が努力の末『真銀の理解者』という称号を得たならその者が手掛けた作品は珠玉の価値を見出す。
ただ、その後調子に乗ると称号がはく奪されることもあるのだとか。
また、不思議な称号が得られることもあるようで必ずしも称号を得たものが公開しているわけではないらしい。
称号の公開は任意でできるらしい。
公開設定するとギルドカードに表示されるのだとか。
せっかくなのでカードの機能を確認してみる。
名前:マザキ・ハヤト(2513)
スキル:精霊使い・言語理解・会計士・鑑定士・魔物使い(テイマー)・数寄者・調律者
称号:
『ラッキースケベ』―――扉を開けたら目の前に裸の女性が多数現れた者へ贈る称号―――
『男のロマン』―――常識的に入れない場所に非常識な方法で侵入した者へ贈る称号―――
『危険推定者』―――世界の常識や生態系を破壊する可能性のある人物に贈る称号(効果:スキルの一部に使用制限)―――
『異世界旅行者』―――異世界と繋がる扉を所有する者に贈る称号(効果:扉の所有・使用可能)―――
はい、冒険者ランク的には低いけど何かごろごろ出てきた。
ガンッっとテーブルに頭をぶつける。
「どうされました?何か不都合でもありましたかな?」
「…………ハヤト?」
二人が心配してくれる。
すまん、精神的に多大なダメージが……。
「スキルに、精霊使いがありました。後、公開できないような称号がいっぱい……」
P.S.
中の人です。
設定のOPEN場面になるので今回解説の部分はありません。
というか、できません。
こんな話を書いててですが、伝手からリアルの方で村おこしのアイデアはないかと聞かれる機会がありましたのでいくつか案だけは出させてもらいました。
今後の展開は反応次第なんでしょうが、住民のほとんどが60後半以上、若者は高校生1人。
…………積んでない?
次回も設定orファンタジー部分になります。
暫くファンタジー大賞用にひとつ話を書いています。
人気のあるテンプレ設定でどこまで書けるか。
形として目安5万ほど書いてみて続けられないと思ったら投稿はしませんが……。
身勝手で申し訳ないですが、ある程度形ができるまで1日2000文字→1日1000文字×2になるので若干更新速度が遅れます。
自分とデライトも外の屋台で昼食を済ませギルドカードを作るため、そのための装置が置いてあるという一室に通された。
本当はもう少し早く来られるはずだったのだが、ふとデライトの志望理由を思い出して人見知り克服の一環だとデライトにお勧めお2人前買ってきてもらった(同じ量だと足りないので実際にはデライトの3人前分頼んでおいた)。
外で買い食いする事もあまり経験がなかったようで、お目当てのものを購入するまでかなりの時間がかかってしまった。
店員に中々声をかけないのがじれったく感じ、途中でフォローしてしまったのはしきりに反省だ。
今後暫く、デライトの仕事の一つに皆の分のお昼の買い出しを盛り込んでおこう。
デライトがお勧めしてきたものはロングホーンという商品名のパン。
ホットドッグのバンズに野菜とケバブのような薄切り肉(味付けは塩ゆで)を挟み、トマトソースがかけられていた。
優しい味でなかなか美味しかった。
「ハヤトさん、こちらの水晶に手をかざしてください」
ガルフコーストさんがテーブルに置かれた水晶を指差す。
軽く返事をして言われたとおり水晶に触れた。
水晶から青白く発光する。
ほんのりと温かい。
光が水晶の中で凝縮され四角く形作る。
そのまま水晶から浮き出てきて、手の中にカードの感触が現れる。
なんか…………すげぇ。
「なんか…………すげぇ」
「はい、お疲れさまでした。これでギルドカードの登録は終わりですじゃ。カードの方を確認してみてくだされ」
言われたとおりカードを確認する。
記載事項は最低限らしいのでテーブルに置いてガルフコーストさんにも異常がないか確認してもらう。
商店名:真幸商会
雇用主:真崎 隼人(賞罰なし)
従業員:シルバー・ミスティ(賞罰なし)
ブラン・デライト(賞罰なし)
ホーラル・ラッセル(賞罰なし)
登録地:ベルナード王国シルイット
管理者:商業の神ジィ・ベル
「問題ないようですな。このカードを持って登録されている従業員の名前を呼ぶと従業員用のカードが複製されます。1人に一枚ずつ、同じ人に2枚目を発行することはできません。紛失した場合は大抵登録地のギルドに届いております。身分証明書にもなりますのでお三方に複製を渡すよう頼みますぞ」
無事に終わったようだ。
オーバーテクノロジーなのになんだろう、この便利というよりかゆい所に手が届くような微妙な効力は。
「後、従業員が辞められる際は回収しなくて大丈夫ですぞ。辞めると数日で霧散してしまいますからの」
……ほら、また。
「後、そのカードを自身の胸に当てますと総合力と称号・スキルを確認することができますぞ。まぁ、ほとんどの人は総合力だけしかありませんが」
総合力とは身体能力の総合的な数値で、冒険者ギルドにはこの数値で冒険者ランクが決まる。
ランク毎に油断しなければ比較的安全に盗伐できる魔物、撤退も視野に入れ気をつけないといけない魔物がリスト化されている。
一応ランクの目安も教えてもらった。
モンスター一覧は飯のタネなので冒険者ギルドでないと教えてもらえないらしい。
~1500 Fランク
~4000 Eランク
~10000 Dランク
~30000 Cランク
~85000 Bランク
~200000 Aランク
それ以上 Sランク
オーヒラ・コーヘイという冒険者が提案したこの冒険者ランクと魔物リストのおかげで冒険者の帰還率が飛躍的に上がったらしい。
というかこの冒険者、名前からして日本人っぽいんだが(冒険者ランクってのも狩猟ゲームにあるし)事務所にある扉って結構点在知るのだろうか。
後、スキルも普通1つあれば上等なものらしい。
スキル内容にもよるが、2つあればギルド職員やナストゥール商会規模の大きな店や職人部屋への面接条件を満たす。
3つになれば将来の近衛騎士候補や上級貴族以上の従者まで狙える様だ。
一部特殊なスキルもあり、魔法使い・僧侶・精霊使いであれば魔法が使える様らしい。
称号はよっぽどの功績が認められて神様から授与されるものらしい。
実質的意味合いを持つものはほとんどないが、個人の箔付けにこれ以上ないものだとか。
たとえば店を出している者が『正直者』という称号を得たなら客足は増え、銀細工師が努力の末『真銀の理解者』という称号を得たならその者が手掛けた作品は珠玉の価値を見出す。
ただ、その後調子に乗ると称号がはく奪されることもあるのだとか。
また、不思議な称号が得られることもあるようで必ずしも称号を得たものが公開しているわけではないらしい。
称号の公開は任意でできるらしい。
公開設定するとギルドカードに表示されるのだとか。
せっかくなのでカードの機能を確認してみる。
名前:マザキ・ハヤト(2513)
スキル:精霊使い・言語理解・会計士・鑑定士・魔物使い(テイマー)・数寄者・調律者
称号:
『ラッキースケベ』―――扉を開けたら目の前に裸の女性が多数現れた者へ贈る称号―――
『男のロマン』―――常識的に入れない場所に非常識な方法で侵入した者へ贈る称号―――
『危険推定者』―――世界の常識や生態系を破壊する可能性のある人物に贈る称号(効果:スキルの一部に使用制限)―――
『異世界旅行者』―――異世界と繋がる扉を所有する者に贈る称号(効果:扉の所有・使用可能)―――
はい、冒険者ランク的には低いけど何かごろごろ出てきた。
ガンッっとテーブルに頭をぶつける。
「どうされました?何か不都合でもありましたかな?」
「…………ハヤト?」
二人が心配してくれる。
すまん、精神的に多大なダメージが……。
「スキルに、精霊使いがありました。後、公開できないような称号がいっぱい……」
P.S.
中の人です。
設定のOPEN場面になるので今回解説の部分はありません。
というか、できません。
こんな話を書いててですが、伝手からリアルの方で村おこしのアイデアはないかと聞かれる機会がありましたのでいくつか案だけは出させてもらいました。
今後の展開は反応次第なんでしょうが、住民のほとんどが60後半以上、若者は高校生1人。
…………積んでない?
次回も設定orファンタジー部分になります。
暫くファンタジー大賞用にひとつ話を書いています。
人気のあるテンプレ設定でどこまで書けるか。
形として目安5万ほど書いてみて続けられないと思ったら投稿はしませんが……。
身勝手で申し訳ないですが、ある程度形ができるまで1日2000文字→1日1000文字×2になるので若干更新速度が遅れます。
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