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25話

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25話

 「やみちゃんじゃよ~」

 「いちこです!やっほー!!」

:お、わこつ
:いちごちゃんだ!
:大魔王様の家でいちごちゃん見るのはじめてかも
:かわいい

 「今日はの、いちごが登録爆増したとのことで、プチ記念配信じゃ。本記念配信はそのうちじゃな?」

 「はい!よろしくお願いします!!」

:バズってたね
:今何人?
:22万人
:20万人
:今日は23万人だよ
:え、増えすぎじゃない???

 「うお、増えとるのお……プチ記念とは言うたが、なんも考えとらんのよな。なんぞあるか?」

 「こういうときは、ご馳走をつくるのです!実はやみちゃんに会いにいくって言って、ママとパパにお肉をもたせてもらってるんですよ!」

 「なに?そうなのか!ではな、さっそく調理しようぞ。ふたりで、の」

 「しっかりがんばります!!」

:協力プレイきた
:なにつくるんだろ
:晩飯は肉確定です
:昼飯まだだからコレ見てから同じのしよう

 「今日作るのは……唐揚げ!…あ、油大丈夫ですか!?」

「ん?ああ、油掃除は魔法がつかえるでな、大丈夫じゃ!ただの唐揚げではないんじゃろ?」

 「はい!今日はですね、名古屋コーチンと、薩摩地鶏をもってきましたよ!」

:最高級で草
:強すぎない?
:記念だから……
:昼飯は唐揚げくんに決定
:↑自炊せえや

 「比内はちょっと今日は無かったみたいで……高級鶏の唐揚げを、つくっていきたいと思います!」

 「うおお、楽しみじゃ!さっそく準備するぞ」

:わくわく大魔王クッキング
:いちごちゃんの肉料理は材料の高価さ以外全部真似できるレベルでものすごく助かるんですよ
:いちごちゃんのチャンネル登録してきました

 「まずここに、最高に美味しい調味料に漬けこんだ鶏肉があります!」

 「うお、準備がよい」

 「片栗粉と小麦粉を3:2で混ぜて衣にします!」

 「片栗粉多いんじゃな?カリッとしそうじゃ」

 「漬けた肉の全体に衣を薄く付着させて!」

 「薄くがキモじゃな」

 「1度目の揚げです!低めの温度で、色が変わるまで揚げます!今回は170℃です!」

 「おお、2度揚げというやつじゃな。揚げ物は手間をかければかけるほど美味くなるんじゃ」

 「油からあげたら3分程置いて……2度目の揚げです!次は高めの温度でカリッと!」

 「2度目は190℃じゃ。音が……音が美味い」

:暴力的な音
:揚げ物ASMRがある理由がわかる
:腹減った
:ダイエット中ワイ、嗚咽
:↑脂ふけよ

「油をきって、完成!」

 「うおお、食うのじゃ!早く食うのじゃ!」

 「今日も上手く揚げれてよかったぁ。いざ実食です!!」

 「あ、米どうぞじゃ」

 「ありがとうございます!」

 「うめぼしか明太子か要るかの?」

 「うめぼしでお願いします!」

:ほっこり
:うめぼしごはんと唐揚げ これは罪です
:記念のご馳走で唐揚げってのがかわいい

 「いただきます……うおお、サクカリジュワじゃ!油と脂が……美味い!最っ高に美味いのじゃ!テンション上がるのぉ!」

 「いただきます!……うーん!やっぱお肉がいいと全部いいなあ!漬けダレの配合も研究した甲斐があった!美味しい……!!」

:噛んだ時の音が
:脳がからあげになっちまう
:晩飯は唐揚げします
:オカンの唐揚げ食いたくなっちまった
:なんか眩しくて涙出てきた

 「んはー……美味いのじゃ。酒が欲しくなるのお。買ってないのが悔やまれる」

 「コーラとかも合いますよ!」

 「んむ?そういえば冷蔵庫にクラフトコーラとやらがあったの。飲んでみるか」

 「寧さんのじゃないです?」

 「冷蔵庫のものは好きにしていいと言われておるからの、大丈夫じゃろ。……あとで一応連絡しておこうかの」
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