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パーティーメンバーは突然に
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まずは適当にその辺を歩き回ってみるか……。
しばらく歩いていると前方に黄色い花畑のような場所を見つけた。
興味本位で近付いてみるとそこにはたくさんのタンポポがあった。……へぇー懐かしいなぁ。昔よく遊んだものだ。
屈み込んで近くのタンポポを一本摘み取って眺める。すると突然俺の脳裏にある言葉が浮かんできた。
『タンポポの根っこは炒って粉にするとコーヒー代わりになる』……これは前世の記憶だろうか?でも確か実際にやったことがあったはずだ。
「そういえばそんなこともあったよな」と呟くと俺は立ち上がり周囲を見渡した。ちょうど都合よく水の入った皮袋も持ってきているし少しだけ採集していくとしようか。それにタンポポがあれば色々使えそうだしな。……ヨシ!やりますか。
「よっと」と呟いて腰に付けていたナイフを抜き取ると地面に突き刺してレバーのように体重をかけながら引っこ抜く。「よいしょっ」と掛け声と共に持ち上げるとズボッと勢いよく抜けた。
根っこの部分を持ちながらブンブン振り回して土を落とすと次は別の株に取り掛かる。これを繰り返すこと10回くらいだろうか?結構な量が集まったな。
よし!一旦ここで休憩しよう。そう決めたところで突然声を掛けられた。
「ねぇちょっと待ちなさいよ」
振り返るとそこにいたのは銀色の長い髪をした少女だった。
「お兄さん見ない顔ね!?どこから来たんですか?」彼女は不審者を見るような目付きでじっとこちらを見つめてくる。「……誰だ君は?」
俺が尋ねると彼女はムッとした表情で答えた。
「あたしはこの街に住んでる冒険者のエルザっていう者よ。あなたこそ何者なの?」
「俺か?俺はただの旅人さ。最近この街に来たばかりなんだ」
「へぇ~そうなんだぁ~」何故か俺を見る目がキラキラ輝いているんだけど何なんだろうか?ちょっと怖いんですが。あと妙に距離が近い気がするんですけど?警戒されてる?それとも親しみを感じられてる?どっちだ?よくわからんけどまあいいか。とりあえず話を続けることにしよう。
「ところでエルザさんはどうしてこんなところに?」
俺が尋ねるとエルザさんは胸を張りながら得意気に話し始めた。
「聞いて驚かないでね?実は今ちょっとピンチなの」
「ほう?どんな風にピンチなんですか?」すると彼女の顔がみるみる青ざめていった。
「……あのね?怒らないで聞いて欲しいんだけどさ?実は……そのぉ……。お金なくなっちゃったのぉぉぉ!!!」絶叫する彼女を見て思わず笑ってしまった。すると彼女は涙目になりながら訴えてきた。
「ちょっと笑わないでよぉ!こっちは真剣なんだから!」……悪いことをしたかもしれない。反省しよう。
「ゴメンなさい」謝ると彼女は溜息をついてから再び話し出した。
「それでお願いがあるんだけど……お金を貸してほしいの。もちろんちゃんと返すつもりだけど今は手持ちがないの。だからお願いします!」
深々と頭を下げてくるエルザさんに同情を覚えた俺はある提案をした。
「条件があります」
「えっ?!何々?」
パァっと明るくなるエルザさんに対して俺は冷静に告げる。
「俺とパーティーを組みませんか?」すると彼女はぽかんと口を開けて固まってしまった。あれ?どうしたんだろう?と首を傾げていると我に返ったようで慌てて答えてくれた。
「ああそういうことね!私もう3年近くソロ活動だったから、パーティーに誘われるのが新鮮過ぎて驚いたけど…だてに長い事冒険者しているから他の人より結構色々と慣れているもの!」
「エルザさん、よろしく!」
「ここは気楽に呼び捨てにしよ!ショータ、宜しくね!」
そう言うなり右手を差し出してきた。握手を求められているということか?まあいいか。断る理由もないし素直に従うことにする。握り締めた手は柔らかくて温かく気持ちよかった。思わずドキッとしたぞ!危なかったぜぇ~。
惚れてまうやろ~ぅ❤
しばらく歩いていると前方に黄色い花畑のような場所を見つけた。
興味本位で近付いてみるとそこにはたくさんのタンポポがあった。……へぇー懐かしいなぁ。昔よく遊んだものだ。
屈み込んで近くのタンポポを一本摘み取って眺める。すると突然俺の脳裏にある言葉が浮かんできた。
『タンポポの根っこは炒って粉にするとコーヒー代わりになる』……これは前世の記憶だろうか?でも確か実際にやったことがあったはずだ。
「そういえばそんなこともあったよな」と呟くと俺は立ち上がり周囲を見渡した。ちょうど都合よく水の入った皮袋も持ってきているし少しだけ採集していくとしようか。それにタンポポがあれば色々使えそうだしな。……ヨシ!やりますか。
「よっと」と呟いて腰に付けていたナイフを抜き取ると地面に突き刺してレバーのように体重をかけながら引っこ抜く。「よいしょっ」と掛け声と共に持ち上げるとズボッと勢いよく抜けた。
根っこの部分を持ちながらブンブン振り回して土を落とすと次は別の株に取り掛かる。これを繰り返すこと10回くらいだろうか?結構な量が集まったな。
よし!一旦ここで休憩しよう。そう決めたところで突然声を掛けられた。
「ねぇちょっと待ちなさいよ」
振り返るとそこにいたのは銀色の長い髪をした少女だった。
「お兄さん見ない顔ね!?どこから来たんですか?」彼女は不審者を見るような目付きでじっとこちらを見つめてくる。「……誰だ君は?」
俺が尋ねると彼女はムッとした表情で答えた。
「あたしはこの街に住んでる冒険者のエルザっていう者よ。あなたこそ何者なの?」
「俺か?俺はただの旅人さ。最近この街に来たばかりなんだ」
「へぇ~そうなんだぁ~」何故か俺を見る目がキラキラ輝いているんだけど何なんだろうか?ちょっと怖いんですが。あと妙に距離が近い気がするんですけど?警戒されてる?それとも親しみを感じられてる?どっちだ?よくわからんけどまあいいか。とりあえず話を続けることにしよう。
「ところでエルザさんはどうしてこんなところに?」
俺が尋ねるとエルザさんは胸を張りながら得意気に話し始めた。
「聞いて驚かないでね?実は今ちょっとピンチなの」
「ほう?どんな風にピンチなんですか?」すると彼女の顔がみるみる青ざめていった。
「……あのね?怒らないで聞いて欲しいんだけどさ?実は……そのぉ……。お金なくなっちゃったのぉぉぉ!!!」絶叫する彼女を見て思わず笑ってしまった。すると彼女は涙目になりながら訴えてきた。
「ちょっと笑わないでよぉ!こっちは真剣なんだから!」……悪いことをしたかもしれない。反省しよう。
「ゴメンなさい」謝ると彼女は溜息をついてから再び話し出した。
「それでお願いがあるんだけど……お金を貸してほしいの。もちろんちゃんと返すつもりだけど今は手持ちがないの。だからお願いします!」
深々と頭を下げてくるエルザさんに同情を覚えた俺はある提案をした。
「条件があります」
「えっ?!何々?」
パァっと明るくなるエルザさんに対して俺は冷静に告げる。
「俺とパーティーを組みませんか?」すると彼女はぽかんと口を開けて固まってしまった。あれ?どうしたんだろう?と首を傾げていると我に返ったようで慌てて答えてくれた。
「ああそういうことね!私もう3年近くソロ活動だったから、パーティーに誘われるのが新鮮過ぎて驚いたけど…だてに長い事冒険者しているから他の人より結構色々と慣れているもの!」
「エルザさん、よろしく!」
「ここは気楽に呼び捨てにしよ!ショータ、宜しくね!」
そう言うなり右手を差し出してきた。握手を求められているということか?まあいいか。断る理由もないし素直に従うことにする。握り締めた手は柔らかくて温かく気持ちよかった。思わずドキッとしたぞ!危なかったぜぇ~。
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