ゲッツ!!魔法&魔法でアラフィフスローライフ

ゆーく

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ややこしや~ややこしや~

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エルザとハクが協力してくれればいいものをあろうことか二人共アイボと一緒に楽しもうという魂胆らしく結託して俺を追い詰めて来たため簡単に捕まり身動き一つ取れなくなってしまったという状況なのだ。

「ショータくん?もう逃げられないから諦めなさいね~?大人しく私に身を委ねればいいのよ~♡」

妖艶な笑みを浮かべつつ迫ってくる様は正直言って怖い以外の何物でもない。しかも今は拘束魔法で身動き1つできない状態なので恥ずかしさも倍増していると言ってもいいだろう。

そんな俺の心情など露知らず彼女はどんどん距離を縮めてくる。最早ここまで来たら覚悟を決める。

と、両手で体のあちこちをリサーチするようにかざしたら

「魔力の循環がイマイチどころかイマサンな感じだからちょっと私の魔力を流すから流れている経路や体内を巡る順路、強弱なんかをショータなりに感じてみてー」

と、言った側から物凄い魔力が流れ込んできた。正直気持ちいいけど苦しいという感情の方が強かったかも知れない。

「おぉ~♪良い反応してるわねぇ~♪」

と感心したように呟いているのが聞こえてきたがそれどころじゃないくらい混乱していた俺としてはそれどころではなかった。

そして数分経った頃には意識が朦朧としてしまいそのまま倒れてしまった。

気がつけば自分の部屋のベッドの上だった。どうやら気絶していたようである。

「おはようショータ♡具合はどう?」

隣で横になっていたエルザが心配そうに尋ねてきたので大丈夫だと答えることにした。すると安堵したような表情を見せてくれたので少し申し訳ない気持ちになったのは言うまでもない。そして同時に感謝もした。

「ありがとうエルザ。助かったよ」
礼を言うと照れくさそうにはにかみながら微笑む彼女を見て心が癒されていくのを感じたのであった。

その後アイボに呼び出され魔力操作についてレクチャーされることとなったがこれが非常にわかりやすくかつ丁寧なものであったため驚いたことを覚えている。元々才能があったというのもあるかもしれないがそれを活かす術を教えてもらったようなものだ。

それ以降も定期的に指導してもらうようになり段々と扱える量が増えたりコントロールが向上してきたおかげもあり日常生活において支障が出ることもなく過ごせる頃にさらにアイボが

「次は魔法おぼえようか!」

との軽い一言がきっかけで鬼コーチの地獄のトレーニングがはじまる。

まずは簡単な火属性の初歩中の初歩から始めようということになり実際にやってみたところ問題なく発動することができたためほっと一息つくことができた。

続いて水属性について学ぶことになるのだがこれがなかなか難しいものだったため何度も練習を重ねる羽目になってしまったりもしたけれどなんとか形にすることができた時は達成感があり嬉しかったものだ。

そして雷属性に関しては意外にも簡単にマスターすることができたため拍子抜けしてしまった記憶がある。それ以外にも氷雪系や風系統など多岐に渡って学んでいったおかげで現在ではほとんどの種類を使いこなすことができるようになった。これには師匠であるアイボも大満足してくれていたようで褒められた時には素直に嬉しかったものである。

……しかしある日の事だった。

いつもの様に修行を終えて帰宅しようとするとエルザから呼び止められたのだ。

「ちょっと待ちなさい!あなた最近調子乗り過ぎよ!ちょっと自重しなさいよね!」

と怒鳴られる始末。理由を聞いてみるとどうやら俺に対する嫉妬の感情が芽生えてしまったらしい。確かにここ最近は毎日のように新しい技を覚えたりして成長を実感していたこともありつい浮かれてしまっていたかもしれないと思い反省することにしたのだが遅かったようだ。結局その日一日中不機嫌なまま過ごすことになってしまい最終的には大喧嘩になってしまい最後には別れると言い出す始末となってしまったのである。

「……なんでこんなことになっちゃったんだろう」

落ち込みながらトボトボ歩いていると前方から一人の女性が歩いてきた。見たところ年齢は20代後半ぐらいだろうか?綺麗な金色の髪を靡かせ颯爽と歩く姿はまさにモデル並みのスタイルをしていた為思わず見惚れてしまったほどだ。そして何より気になる点といえばその容姿だった。整った顔立ちにキリッとした瞳。鼻筋も高く唇は薄めで全体的にバランスよく纏まっている美少女といった印象を受けた。服装についてはシンプルなシャツにパンツというラフなものだったがそれが逆に清楚さを感じさせるような仕上がりになっているように思う。身長も高い方なのでスタイル抜群と言えるだろう。

そんな彼女が俺に近づいてくると優しく微笑んで話しかけてくれたのだ。

「こんにちは。こんな所でどうかされましたか?」

上品な話し方をする女性に対して緊張しながらも答える。

「いえ……特にはないんですけどちょっと考え事してまして」

嘘ではない。実際そうなのだからしょうがないと言えばそれまでなのだが相手にとっては関係ない事なのであろう。

「そうですか。それならば私と少しだけお話しませんか?実は私あなたに興味があって是非ともお話を聞いてみたいと思っているのです」

唐突な提案に戸惑いながらも承諾する他なかった為了承することになった。すると彼女は嬉しそうに微笑んだ後に自己紹介を始めたのだ。名前はミシェルというらしい。歳は今年で28歳になるとの事だ。職業は冒険者ギルドの受付嬢をしており趣味は読書と観劇鑑賞とのことだった。好きなタイプは誠実な男性とのことだったので俺は当て嵌まらないのではないかと思ったが黙っていた方が吉だろうと判断し何も言わないでおいた。

その後しばらく雑談を交わすうちに段々と打ち解けてくるにつれ彼女の魅力に引き込まれていく自分がいることに気づいた時には既に手遅れだったようで完全に堕ちてしまっていた事実を認めざるを得なくなったのである。

それからというもの毎日のように食事に行ったり遊びに行ったりデートと称して出掛けたりしていたのだがそれがエルザの目に止まる日が訪れたのであった。ある日の夕暮れ時の事である。今日は新しくオープンしたばかりのお洒落なカフェに二人で来ていたのだが偶然にもそこにエルザも来ていたのだ。

「あら?エルザちゃん。奇遇ね~」

笑顔で挨拶するミシェルに対し明らかに不機嫌そうな顔をするエルザは無視して席へ向かおうとした瞬間だった。

「待って!何処に行くつもりなの!?」

と肩を掴まれてしまったのだ。振り返るとそこには怒りに満ちた表情をしたエルザが立っていた。どうやら完全に激怒させてしまったようである。どうしたものかと考えている間にどんどんヒートアップしていく様子に呆然としていると突然抱きつかれたのだった。そして耳元で囁かれた言葉によって全てを理解した気がした。その内容とは……

「ショータくんは私のものなんだから絶対渡さないんだからね!!」

とのことだった。どうやら相当独占欲が強い性格らしい事がわかったところで改めて目の前にいる人物に向き直ると怒り狂った様子で睨みつけている様子が窺えた。これはまずい状況だと悟った俺は咄嵯に行動に出た。それは何かと言うと……逃げる事である。

しかし当然ながら逃げられるはずもなくあっさり捕まった挙句散々文句を言われた後に解放されたのだがその時の顔は今でも忘れられない程恐ろしかった事を鮮明に覚えているのである。

ミシェルとエルザとエルザとミシェル…

ややこしや~ややこしや~
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