1 / 11
運命の出会い
しおりを挟む
「おいおい、腰抜かしちゃったよー」
「どうする?このガキ」
「殺すだろ」
「人身売買するのも有りだな」
刃物や拳銃を手で弄びながら男達が近づいてくる。
尻餅をつき、震える私の傍で倒れている二人の男女は目を固くとじ、ピクリとも動かない。
「お、かぁ…さん……おとぅ…さん…」
ただひたすら涙を流して倒れた男女の名前を呼ぶ。
「泣かなくても大丈夫だよー。もうすぐ同じ場所に連れて行ってあげるからね」
「ひゃっはっはっはっ」
「いいからさっさと済ませちまおうぜ」
男の一人が私に拳銃を向け、引き金を引こうとしたその時。
バキッ!
「ぐはっ!」
私に拳銃を向けていた男が豪快に吹っ飛んだ。
顔を上げると、冷たい目をした男が黙ったまま私を見下ろしている。
男の首には白い花の模様がついていた。
「てめぇ何しやがる!一体何者だ!?」
「………」
「どうでもいい!こっちは仕事しにきてんだよ!」
男の一人は叫ぶと拳銃を向け、容赦なく引き金を引いた。
彼はその一発をかわすと、一気に男達に突っ込んでいく。
あっという間だった。
男達は誰一人、地面から起き上がれなくなっていた。
私は彼の隙の無い戦い方に心を奪われ、その美しい姿に見とれてしまった。
ドクンドクン。
鼓動が高鳴る。
「おい女」
見つめていた彼から呼ばれ、体がビクリと反応してしまう。
「自分の身は自分で守れ」
彼は冷たい瞳で私を見ながら言った。
「…あ……」
「過去は捨てろ。自分で自分を殺したくなきゃな」
そう言い捨てると、彼は背を向け歩き出す。
「………あな、た…は……」
彼の姿が見えなくなる前に、私の瞳は光を失った。
あんなに怖い顔をしていたのに、何故か怖いとは思わなかった。むしろ強くてかっこいい人だ。
胸が高鳴る。
強くなってやる。この手で何を失ったとしても。今日までの弱い自分は死んだ。弱音や愚痴も口にするな。その度に弱さを実感する。全て力へ変えろ。
あの人のように強く。
誰よりも強くなる。
暗闇の中に落ちながら強く、ただ強く、それだけを心から望んだ。
「どうする?このガキ」
「殺すだろ」
「人身売買するのも有りだな」
刃物や拳銃を手で弄びながら男達が近づいてくる。
尻餅をつき、震える私の傍で倒れている二人の男女は目を固くとじ、ピクリとも動かない。
「お、かぁ…さん……おとぅ…さん…」
ただひたすら涙を流して倒れた男女の名前を呼ぶ。
「泣かなくても大丈夫だよー。もうすぐ同じ場所に連れて行ってあげるからね」
「ひゃっはっはっはっ」
「いいからさっさと済ませちまおうぜ」
男の一人が私に拳銃を向け、引き金を引こうとしたその時。
バキッ!
「ぐはっ!」
私に拳銃を向けていた男が豪快に吹っ飛んだ。
顔を上げると、冷たい目をした男が黙ったまま私を見下ろしている。
男の首には白い花の模様がついていた。
「てめぇ何しやがる!一体何者だ!?」
「………」
「どうでもいい!こっちは仕事しにきてんだよ!」
男の一人は叫ぶと拳銃を向け、容赦なく引き金を引いた。
彼はその一発をかわすと、一気に男達に突っ込んでいく。
あっという間だった。
男達は誰一人、地面から起き上がれなくなっていた。
私は彼の隙の無い戦い方に心を奪われ、その美しい姿に見とれてしまった。
ドクンドクン。
鼓動が高鳴る。
「おい女」
見つめていた彼から呼ばれ、体がビクリと反応してしまう。
「自分の身は自分で守れ」
彼は冷たい瞳で私を見ながら言った。
「…あ……」
「過去は捨てろ。自分で自分を殺したくなきゃな」
そう言い捨てると、彼は背を向け歩き出す。
「………あな、た…は……」
彼の姿が見えなくなる前に、私の瞳は光を失った。
あんなに怖い顔をしていたのに、何故か怖いとは思わなかった。むしろ強くてかっこいい人だ。
胸が高鳴る。
強くなってやる。この手で何を失ったとしても。今日までの弱い自分は死んだ。弱音や愚痴も口にするな。その度に弱さを実感する。全て力へ変えろ。
あの人のように強く。
誰よりも強くなる。
暗闇の中に落ちながら強く、ただ強く、それだけを心から望んだ。
0
あなたにおすすめの小説
元恋人が届けた、断りたい縁談
待鳥園子
恋愛
シュトルム辺境伯の末娘ソフィに隣国の帝国第二皇子から届けられた『縁談』の使者は、なんと元恋人のジョサイアだった。
手紙ひとつで別れることになったソフィは、素直になれずジョサイアから逃げ回る。
「私に届けなければ、彼は帝国に帰ることが出来ない」
そう思いようやく書状を受け取ろうと決意したソフィに、ジョサイアは何かを言い掛けて!?
ある辺境伯の後悔
だましだまし
恋愛
妻セディナを愛する辺境伯ルブラン・レイナーラ。
父親似だが目元が妻によく似た長女と
目元は自分譲りだが母親似の長男。
愛する妻と妻の容姿を受け継いだ可愛い子供たちに囲まれ彼は誰よりも幸せだと思っていた。
愛しい妻が次女を産んで亡くなるまでは…。
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
そして鳥は戻ってくる
青波鳩子
恋愛
リネットの幼馴染ジョディーの家に、ジョディーより7か月だけ年下のクレイグという義理の弟がやってきた。
同じ伯爵家同士で家も隣、リネットはクレイグに恋をする。
3人での交流を重ねているうちに、クレイグがジョディーに向ける視線が熱を帯びていることにリネットは気づく。
そんな頃、ジョディーの誕生会の場でトラブルがあり、リネットはクレイグから自分へのマイナス感情を立ち聞きしてしまう。
その晩リネットは、裁ちばさみを握りしめて——。
*荒唐無稽の世界観で書いていますので、そのようにお読みいただければと思います。
*他のサイトでも公開します
*2026/2/26 番外編を追加でアップしました。リネットの父親視点です。
とっていただく責任などありません
まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、
団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。
この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!?
ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。
責任を取らなければとセルフイスから、
追いかけられる羽目に。
悪役令嬢の心変わり
ナナスケ
恋愛
不慮の事故によって20代で命を落としてしまった雨月 夕は乙女ゲーム[聖女の涙]の悪役令嬢に転生してしまっていた。
7歳の誕生日10日前に前世の記憶を取り戻した夕は悪役令嬢、ダリア・クロウリーとして最悪の結末 処刑エンドを回避すべく手始めに婚約者の第2王子との婚約を破棄。
そして、処刑エンドに繋がりそうなルートを回避すべく奮闘する勘違いラブロマンス!
カッコイイ系主人公が男社会と自分に仇なす者たちを斬るっ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる