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少しずつ
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「…父さん……」
「…すまない」
「ウチが悪いんだよ。父さんは謝る事一つもしてない。父さんが記憶を消してくれたから、今までウチは復讐まで行かずに済んだ。だからありがとう」
そう言うと、少しだけ抱き締める力が強くなった。
少しの間抱き締め合って、ウチは父さんに笑顔を向ける。曇りのない、本当に幸せな顔だったと自分では思う。だから父さんも少し驚いていた。
「…昔のウチが戻ってきたみたい?」
「……ああ」
冗談で言ったつもりだったのに、本気で返されてこっちが驚いた。
やっぱり、今までの笑顔って幸せそうじゃなかったのかな。
家族って凄いなぁと改めて思った。
それからウチは翠の前まで歩いて座る。
「…今まで悲しい事ばかりさせてごめんなさい。ずっと愛してくれて本当にありがとう」
涙目の翠の目を見てそれから頭を地面につける。
「…ぐすっ、いいんですよ。花子ちゃんの笑顔をまた見られましたから」
「翠……ありがとう…っ」
翠は優しく抱き締めてくれる。
翠から抱き締めてくれるのは初めてだが、とても落ち着く。
翠はずっと頭を撫でてくれた。
「翠…後で…その……組員の皆に…ウ、ウチの事、紹介…して、くれる……?」
「ええ。もちろんです」
「あ、ありがと…」
翠のこんな笑顔も久しぶりだ。
それからウチは涙を流し続けている遥人と彰人の前に座る。
「今まで辛い思いをさせてごめんなさい。ずっと桜組を守ってくれて、ウチの事を守ってくれてありがとう。本当に感謝してます」
「ああっよかったな。花子ちゃんがっ花子ちゃんがっ…ううううっずびっ」
「うぐっうっうっ…花子ちゃんだの…花子ちゃん…っううっ」
体格がよくて強い男の人でも、大切なものを守り続けるのは大変な事だ。それをずっと今まで当たり前のように守り続けてきてくれた。
「…ううっ…本当にありがとうっ」
ウチは地面に頭をつける。
泣き続ける2人を見ていると、また涙が溢れてくる。
「「花子ちゃあああんっ」」
前と後ろから抱き締められ、まるでサンドイッチ状態だ。
それでも、初めて見る遥人と彰人の涙はとても綺麗で、抱き締められた温もりは永遠の宝物だと思った。
そして蓮の前に行こうとしたが、なかなか足が動かなかった。
それでも両手を握り締め、改めて蓮の前に座る。
蓮の顔が見れない。学校で蓮の手を振り払ってしまった事を思い出す。
あんなに必死に止めてくれたのに…
また唇を噛む。
すると、頬に優しく触れる手。
顔を上げると、蓮はとても優しく笑っていた。
「…れ、蓮……あの、ウチ…」
「なぁ、花子。もう一度やり直したい」
「え……」
「言ったろ。もう俺は逃げない。花子と鈴音ともう一度ちゃんと向き合う」
その時、蓮達から少し離れた所に座っていた鈴音さんの泣く声が聞こえた。
泣く所を見るのはこれで3回目か。初めて見た時は、悲しい、辛い、苦しい、そんな感情ばかり入り交じっていた。2回目はウチが泣かせた。だけど、今回は違う。こんなにも嬉しそうに泣く鈴音さんは初めてだ。
蓮と鈴音さんに会ってから、初めて蓮が鈴音さんの名前を呼んだのだ。ウチも嬉しくてまた泣いてしまう。
「…すまない」
「ウチが悪いんだよ。父さんは謝る事一つもしてない。父さんが記憶を消してくれたから、今までウチは復讐まで行かずに済んだ。だからありがとう」
そう言うと、少しだけ抱き締める力が強くなった。
少しの間抱き締め合って、ウチは父さんに笑顔を向ける。曇りのない、本当に幸せな顔だったと自分では思う。だから父さんも少し驚いていた。
「…昔のウチが戻ってきたみたい?」
「……ああ」
冗談で言ったつもりだったのに、本気で返されてこっちが驚いた。
やっぱり、今までの笑顔って幸せそうじゃなかったのかな。
家族って凄いなぁと改めて思った。
それからウチは翠の前まで歩いて座る。
「…今まで悲しい事ばかりさせてごめんなさい。ずっと愛してくれて本当にありがとう」
涙目の翠の目を見てそれから頭を地面につける。
「…ぐすっ、いいんですよ。花子ちゃんの笑顔をまた見られましたから」
「翠……ありがとう…っ」
翠は優しく抱き締めてくれる。
翠から抱き締めてくれるのは初めてだが、とても落ち着く。
翠はずっと頭を撫でてくれた。
「翠…後で…その……組員の皆に…ウ、ウチの事、紹介…して、くれる……?」
「ええ。もちろんです」
「あ、ありがと…」
翠のこんな笑顔も久しぶりだ。
それからウチは涙を流し続けている遥人と彰人の前に座る。
「今まで辛い思いをさせてごめんなさい。ずっと桜組を守ってくれて、ウチの事を守ってくれてありがとう。本当に感謝してます」
「ああっよかったな。花子ちゃんがっ花子ちゃんがっ…ううううっずびっ」
「うぐっうっうっ…花子ちゃんだの…花子ちゃん…っううっ」
体格がよくて強い男の人でも、大切なものを守り続けるのは大変な事だ。それをずっと今まで当たり前のように守り続けてきてくれた。
「…ううっ…本当にありがとうっ」
ウチは地面に頭をつける。
泣き続ける2人を見ていると、また涙が溢れてくる。
「「花子ちゃあああんっ」」
前と後ろから抱き締められ、まるでサンドイッチ状態だ。
それでも、初めて見る遥人と彰人の涙はとても綺麗で、抱き締められた温もりは永遠の宝物だと思った。
そして蓮の前に行こうとしたが、なかなか足が動かなかった。
それでも両手を握り締め、改めて蓮の前に座る。
蓮の顔が見れない。学校で蓮の手を振り払ってしまった事を思い出す。
あんなに必死に止めてくれたのに…
また唇を噛む。
すると、頬に優しく触れる手。
顔を上げると、蓮はとても優しく笑っていた。
「…れ、蓮……あの、ウチ…」
「なぁ、花子。もう一度やり直したい」
「え……」
「言ったろ。もう俺は逃げない。花子と鈴音ともう一度ちゃんと向き合う」
その時、蓮達から少し離れた所に座っていた鈴音さんの泣く声が聞こえた。
泣く所を見るのはこれで3回目か。初めて見た時は、悲しい、辛い、苦しい、そんな感情ばかり入り交じっていた。2回目はウチが泣かせた。だけど、今回は違う。こんなにも嬉しそうに泣く鈴音さんは初めてだ。
蓮と鈴音さんに会ってから、初めて蓮が鈴音さんの名前を呼んだのだ。ウチも嬉しくてまた泣いてしまう。
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